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おっさん資格取得奮戦記日商簿記3級~2級そして1級へ その3

 さて、続きです。前回は2級を何とかぎりぎりで受かり意気揚々と1級に挑むという所まででした。
 簿記1級という試験は商業簿記・会計学で1セット、工業簿記・原価計算で1セット全部で4科目2セットという構成で、それぞれのセットで90分計3時間の試験があり、1科目25点満点計100点満点、内70点が合格ラインです。
 1級ならではの怖い点は1科目でも10点に満たない科目があると合計70点以上取れても不合格となる足切り制度の存在です。例えば全部で73点取れていても工業簿記が9点ならば不合格になってしまうのです。私もこの足切りに何度泣かされた事か。あ、一桁は何回か取りましたが、いずれも70点以上取れてないので足切りで落ちたわけではありませんね(泣)。
 前回も書きましたが、合格率はずっと10%前後で推移しており、その回の受験生の出来栄えにより配点を決める傾斜配点方式(私が今命名しました)を採用しているというもっぱらの噂です(公表はされてません)。ですのでその時の試験問題の難易度に関わらず上位10%に入らなければ受からないという過酷な試験です。
 私が読んだ記事には日商簿記の難易度は3級から順に1:5:50だと書いてありました。最初はいくら何でも50はちょっと大袈裟だろうと思いながらも、あながち嘘ではないなというのが今の実感です。私は2級の10倍以上は苦戦したので・・・
 私が買った教材はTACの簿記の教科書シリーズ。テキスト、問題集各6冊で前12冊。全部で3万円くらいだったと思います。12冊のうち、6冊は商業簿記・会計学(以下商会といいます)、6冊は工業簿記・原価計算(以下工原といいます)それぞれテキスト・問題集が3冊ずつという構成です。自宅に届いて全部並べた時はいよいよ1級をやっつける時が来たかと感慨に耽ったものです。(結果やっつけられたのは自分だったのですが。)2級に受かったのが2019年11月の試験。2級・3級は2月、6月、11月と年3回ありますが、1級は6月、11月の年2回しかありません。よって153回の次の154回は1級試験はないので、ターゲットは20年6月の155回になります。日商簿記155回と聞いてピンとくる貴方、相当のマニアです。(この言い回し前も使ったな)
 しかし「半年弱で12冊か~」とよく考えると結構忙しい。
 教材の勉強は商会を一旦終了させた後に工原に取り掛かることして、まずテキストを読み、一つの論点を読んだら問題集でその論点を解くというスタイルで進めました。
 始めて見ると当たり前ながら結構むずい。2級との決定的な違いは、「時間」でしょうか。試験時間に比して問題が格段に多いというのもそうですが、「時間の経過」を問われる論点が頻出します。商会では資産除去債務とか、貸引のCF計算法とか、減損会計、リース会計とか、原価計算では投資方針の決定問題とか、現在価値と将来価値の概念がよくわかっていないと解けない論点が目白押しです。現価係数・年金現価係数なんて学生の時以来、年十年か振りに見ました。「う~ん。昔見た覚えがあるけど何だったっけ?」とか思いながら教材を進めていきます。
 この頃はコロナがピークに達していた頃で、夜の宴会もなく、仕事が終わると真っすぐ帰って酒飲む前にひと勉強するには丁度良い状況です。
 しかし!まさかコロナの影響がここまで来るとは!!
                   次回に続きます。
 

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