フルアコースティックギター8
こんにちは。自分の手持ちのフルアコを紹介するシリーズ、7まで書いた所で、あまり誰も見てないなと思い、違う話題に逃げておりました晴明桔梗紋です。先日嬉しいことに読者様から、フルアコ記事の更新を待って下さっているというコメントを頂きまして、ガッテン承知の助!俺ぁ嬉しいよ!さくら!みたいな感じで(どんな感じだ)次のフルアコ行きます。今回はちょっと毛色を変えて、anchanというブランドのフルアコです。この名前を聞いてピンとくる方はある意味相当のギター好きかも知れません。北海道のアンドウさんという方が個人で制作して、ヤフオクで販売しているギターです。ブランド名はanchanの他にcipilica(スペル合っているかな?)というブランドと使い分けているようです。私の個体はanchanブランドです。アンドウさんは今も作品をヤフオクで販売されてますが、最近はフラットトップが多く、フルアコの出品はあまり見なくなりました。やはり、一般にフラットトップのほうがメジャーで、フルアコはコストがかかる割に落札額が伸びないという事情があるのでしょうか?本機は2006年の作品で、たまたま本人と連絡が取れたので、自分好みの仕様でオーダーする事ができました。サイズは16インチ、トップスプルース単板、サイドバックメイプル単板、ネックメイプルと黒板のスリーピース、指板エボニー、PUはケントアームのカバードシングル✕1、ポジションマークはブロックインレイ、ボディはラウンドカッタウェイです。特筆すべきはその価格です。オール単板のフルアコとしてはギブソン新品買う事思えば何本買えるんだという水準。でも当時のヤフオクの落札額は大体その近辺の金額だったので、氏の制作がフラットトップに比重を移すのも理解できるところです。
さて、依頼をしてから、約1ヶ月で本機は完成し、送られてきました。音は一言でいうとナチュラル。とにかく木の鳴りは手持ちのギターで一番かも知れません。アンプに繋いでも鳴りがそのままアンプから出る感じ。それまでフルアコはGibsonES175を使っていましたが(こちらもいずれ紹介します)、生鳴りはしないけれど、アンプに繋ぐと一気にダークなジャズギターになる175と、アンプに繋いでもアコースティックな響きをキープするanchan。175で感じるエレキ臭さを殆ど感じません。両者は対極にあるギターと言えるでしょうか。どちらがいいかは好みの問題だと思います。ただ、しつこいようですが、コスパはこちらの方がずっと良いです。アンドウさんには今後も是非フルアコも制作してほしいところです。本機はラッカー塗装であるため、製造から20年近く経過してウェザーチェックではありませんが、スプルースの表面がギザギザといい感じになってきました。経年とともにもっと鳴りが良くなるような、そんな期待と共にこれからも大事にしていきたいと思います。最後までご精読ありがとうございました。SEE YOU SOON!
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