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「無名」を見てきた

5月3日に公開されたばかりの中国映画「無名」を見てきた。
2時間があっという間だった。トニー・レオン(梁朝偉)がW主演のひとりという理由だけで見に行った映画だ。1930年代終わりから40年代初めの日中戦争時代が舞台で、街並みもいい雰囲気だった。

戦時中で、しかも国民党政府は当時、共産党の拡大とも闘っていて、スクリーンにはつねに緊張感が漂っていた。そんななか、余裕を構えてみせるトニー・レオンの存在感が見る者に安心感を与えていた。

もうひとりの主演であるワン・イーボー(王一博)は、外見はクールだが熱い男を好演していた。韓流風のイケメンだ。話のなかでの職位は高くなく、前半は地味な役どころだが、後半、話の中心にどんどん近づいてくる。

冒頭から時間軸があちこちに飛び、しかもスパイが暗躍する話なので、誰がどちら側の人間なのか、相関図がなかなか描けない。それも終盤になるにつれて答え合わせが進み、前半では描かれなかった部分が次第に明らかになり、ああ、そういうことか、とつながってくる。

中心的に描かれたのは数年だけど、中国では歴史が二転三転した時代で、さらにこのあと国共内戦が待っている。そんな時代に生きた「無名」の人たちがいまの中国をつくっている。

最後に、公式サイトのリンクを貼っておきます。


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