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APO LANTHAR 50mm f3.5

アポランターはこれまでに90ミリと50ミリf2のVMマウントを使っているが、90ミリはその色乗りと、50ミリは極めて精緻な描写でそれぞれに強烈な印象が残っている。さあ今回のアポランターは何に驚くのかと身構えて使い始めた。


M10R / APO-LANTHAR 50mm f3.5


しかし、肩透かしを食ったようにこれまでのような分かりやすいキャラは感じられないままのスタート。
そしてじわじわ感じてきたのは、何を撮っても実にあっけらかんと気持ちよく写ることだ。「絞りがどうとか、収差がどうとか、ボケがナントカとかということは忘れて下さい」と耳元で囁かれているような気分さえしてくる。これはちょっと他のレンズには例えようのないおおらかな感覚なのだが、このレンズを一言でどう言っていいものか、いまだに迷いが私の中で尾を引いたままになっている。


M-D / APO-LANTHAR 50mm f3.5

兄貴分と言ってもいい50ミリf2のアポランターとは、レンズの枚数も構成も違うので、同名ではあってもそれなりの違いは当然あるのだろうが、f2では使われている非球面レンズがf3.5では一枚も入っていないのは面白い。


M8 / APO-LANTHAR 50mm f3.5

コシナは贅沢にも2タイプ4意匠を用意してこのレンズをマーケットに押し出した、選ぶ方は大いに迷うことになりそうだが、私は今回タイプ2のブラックペイントを選んでみた。専用フードもブラックにペイントされたクラシックなスタイルと180グラムの軽さが魅力だ。兄貴分のf2よりも軽量小型のf3.5は、さらに35センチ(タイプ2)までの近接ができるのもライブビューシューターにはアピールすると思います。


M8 / APO-LANTHAR 50mm f3.5



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