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Apo Summicron-M 50f2 ASPH
このレンズは2012年のフォトキナで発表、2013から発売になった注目のレンズ、当初は流通も少なく入手はしばらく困難と言われていたが、2013年の早い時期に運よく初期ロットを入手することができました。
私は元々どちらかというとクロンよりはルックスを好んで使ってきたこともあり、それに加えてこのレンズのキャンペーンにマグナムの写真家が起用されたり、レンズ設計者のピーター・カルべ氏自らこのレンズは開放で使ってほしい等々、先入観を刷り込まれそうな情報に少し抵抗ができて、すぐに持ち出すレンズにはならなかったのです。
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私の世代の写真はフィルムの時代、例えば常用するトライXというフィルムを前提にレンズを選ぶと、f2のクロンでは写らなくてもf1.4のルックスなら撮れるということが、レンズの選定では要であったと思います。
とは言ってもライカに50のズミクロンは絶対的なブランドイメージだったので、何度かズミクロンも手に入れてはみたものの、これまでついにどれも愛用レンズとはなり得ず、35、50のライカレンズはやっぱりいつもルックスが一番だった。
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一言で言えばそれまでのクロンは硬く、ルックスはやわらかい、というのが私の識別票になっていたのだが、ある時アポの画像を見ていて、あれっこのレンズ滲むのか?って思う時があってから、識別票に「少しやわらかいクロン」が加わることになったと思う。
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![](https://assets.st-note.com/img/1725328679-oFbv03wyWrKPRhAatM1q7ic6.png?width=1200)
10年後の今でも私の愛用レンズとは言えないし、使いきれてもいないが、ああなるほどと思うような写りがあるのは確かです。ピーターカルべ氏の言う開放の描写に、このレンズのチャームが潜んでいることもわかるような気がします。ただ何でもこれで撮ろうとは思わないし、普通のクロン50ではダメとも思いません。
レンズに使われないようにするのは難しいが、確実に自分の写真が撮れるレンズを手中におさめるは尚更に難しい、、、。