法的合理性問われるデブリ取り出し断念案―【尾松亮】廃炉の流儀 連載32
8月25日、東京電力は、2022年後半に取りかかる計画だった福島第一原子力発電所2号機の溶融燃料(デブリ)取り出しの時期について、23年度後半に延長することを発表した。デブリを取り出すロボットアームの改良、放射性物質が飛散するのを防ぐ装置の損傷、などが延期理由だ(8月25日付日経新聞)。「40年後廃炉終了」を目指す1Fロードマップの当初スケジュールでは、21年には取り出しを開始する目標であった。それが昨年、コロナ感染拡大を理由に22年後半に延期された経緯があり、今回で延期は