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鳥取トヨペット株式会社(鳥取市安長)

 昭和52年2月の創刊時から連載されていた、山陰の事業所を紹介する『事業所めぐり』をnoteで順次紹介。今回は昭和52年6月5日号より、鳥取トヨペット株式会社をご紹介します。
※地名、会社名など各種名称、役員、事業内容・方針、広告内容等記載内容は掲載当時のものです。

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【事業所めぐり23】鳥取トヨペット株式会社(鳥取市安長)


トヨタ自動車は優れた生産力と販売力により”世界のトヨタ"としての地位を確立し、日本のトップリーダーとして目覚ましい躍進を続けているが、同社は数多い車種のうちコロナ、マークⅡ、トヨエース、ハイエースの販売に専念、県内屈指のディーラーに発展してきた。

昭和32年、鳥取市新品治町(鳥取市西中隣)で創業。ことしちょうど20周年を迎える。39年4月に米子支店(米子市西福原)を、47年2月には倉吉営業所(倉吉市清谷)を設置するなど業績はまずまず順調な伸び。また同時に現在地(鳥取市安長)に本社社屋ビルを新築するなどの発展ぶりで、トヨタグループのリーダー的な役割を果たしてきた。

”誠“を経営理念に、また”積極進取””勤勉努力“”創意工夫“を社是として、発展のバックボーンとしてきた。その成果が現れたせいか、全国的にみるとカローラがよく売れているのに対し、鳥取県ではカローラよりむしろコロナ、マークⅡがよく伸びており、同社の成績はトヨタグループのなかでは常にトップ。

ところで、来年はいよいよ排気ガス53年規制が始まる。各メーカーともその対応に苦慮していたが、順次「対応可能」に踏み切ったことにより、53年4月をまつまでもなく全面実施される公算は強い。だが、排ガス対策車になれば売れ行きが落ちるのではという懇念に対し、安部忠夫常務は「排ガス対策車になったからといって、売れ行きにはあまり関係ないですネ。近年技術の向上により、燃費が悪い、馬力が落ちるなどの問題はほとんど解決されてきてますからネ」と、自信のほどを示す。

新車を売る場合必ずといっていいほどつきまとうのが下取り車の中古車。どこのディーラーでもこの中占車をいかに売りさばくかで、利益に大きな差が生じてくる。同社では、この対策として①整備し、中古車として販売する小売り②下取りしたままの状態で業者に売る卸売り③スクラップーの三方法でさばいているが、利益率の高い小売をどう増やすかに腐心している。

最近のユーザーの傾向としては、以前は二年で買い換えるのが常識だったものが、四年で買い換えるユーザーが増え、またグレードの高いものへと変わってきているそうだ。

同社では、20周年記念行事として、昨年から「街にあふれろ!緑」のキャンペーンを行い、昨年度は、鳥取、米子、倉吉各市にサクラの木200本を贈呈、ことしはハナミズキの贈呈を予定しているなど、緑化運動にも力を入れている。(昭和52年6月5日号)


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