第一章 インド占星術とは
こんにちは。インド占星術スクール星慧学ラボ、『一番わかりやすい はじめてのインド占星術』著者のミチユウです。
これから、インド占星術を伝えるKindle出版していくことに決めました。出版に向けて、記事を少しずつ書き溜めていきたいと思います。
1冊目はインド占星術がはじめての方の入門書を書きます。ここで書くのは下書きのようなものですが、多くの人に興味を持ってもらえるよう頑張っていきたいと思います。
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第一章 インド占星術とは
私のインド占星術との出会い
インド占星術と聞いて、どのようなイメージが浮かびますか。怪しげな占い? よくわからない神秘的な占い? 私自身は、インド占星術に出会うまでは、占いというものには全く関心がありませんでした。20歳の頃、どのようなイメージを抱いていたか、もう思い出すこともできませんが、当たるも八卦、外れるも八卦、非科学的で適当なものというようなイメージだったのだと思います。
私とインド占星術との出会い。それはインドをバックパックで旅していたときでした。私は当時24歳、初めてのインドで右も左もわからない状態でした。インドのリシケシというヨガの聖地で、ヨガニケタンというアシュラムに滞在していたとき、ある若い日本人ヨガ修行者のYさんに出会いました。その方は悟りを開くまで日本に帰らないという強い決意のもと、インドで長年にわたり修行をしていました。当時の私にとって、「悟り」は手塚治虫のブッダの漫画の世界の話で、全く理解できない世界でした。この現代に悟りを求めている人が本当にいるなんて、全く想像もしないできないことでした。今思えば、この方が私の人生で初めての精神的な導きを与えてくれた師でした。
Yさんは、ヨガと瞑想の修行をしていましたが、インド占星術も学んでいました。なぜ、インド占星術を学んでいるのかと聞いたら、それは修行のためだという答えでした。当時の私は「占いで修行!?」 全く意味のわからない答えでした。
ヨガアシュラムに滞在中、その方にヨガや瞑想、カルマ、神、霊性について様々な質問をしました。私は理系人間でそれまでの人生でスピリチュアルな視点を全くといっていいほど持っていませんでした。Yさんとの対話する中で、今までの私の価値観は完全に破壊され、私の人生の価値観が180度転換したときでした。そして、その方にインド占星術を見てもらい、リシケシで有名なインド占星術師に見てもらったりしました。
そのリシケシのプロのインド占星術の鑑定では、生年月日と出生地、そして生まれた時間を伝えただけで、今までの人生のことが色々と言い当てられまし。すべてがあっていたわけではありませんが、8割くらいが言われた通りだったので、とても不思議に感じたのを今でも鮮明に覚えています。インド占星術と私の出会いは、そんなインドの旅からスタートしました。
インド占星術とは何か
さて、本題のインド占星術とは何かということですが、それは私たちが生まれた瞬間に宇宙の星々、惑星たちがどこにあるかを知ることで、私たちの性格や性質、才能、適職、天職、恋愛や結婚、心身の病気、心理的な傾向、人生の様々な出来事のタイミングを読み取ることができるツールだと私は考えています。
私なりの解釈でインド占星術とは何かという、より本質的な話をすると、インド占星術は宇宙が私たちの人生に影響を与えることを知る自然科学です。インドでは、インド占星術をジョーティシュと呼び、それは「光の知識」「光の科学」という意味です。
現代では、占星術は疑似科学と言われますが、それには理由があると私は考えています。占いの世界というのは基本的に直感、感覚タイプの方が多く、占星術を科学的な思考で扱っている人はあまり多くないので、宇宙の法則に則った解釈をしていないからです。
そういった占星術が中心的なので、実際のところ、疑似科学と理解されるのも当然のことです。
ただ、直感、感覚で占星術を見ることが必ずしも悪いわけではありません。占星術を活かしたカウンセリングで、人の悩みに答え、役に立てば、それはそれで良いと私は思っています。しかし、それでは、本来の占星術としての価値が失われてしまう面もあります。
カウンセリングのスキルとしての占星術と自然科学としての占星術は別々のものとして扱っていく必要があります。
占星術の本来は、宇宙の法則を体系化した自然科学
本来の占星術とは宇宙の法則を体系化した科学だと私は考えています。西洋世界でも古来、占星術は自然科学、自然哲学の一分野でした。
英語で占星術はアストロロジー(astrology)と呼びますが、これはギリシャ語のアストロロギア(astrologia)が語源で、直訳すると「星の科学」「星の学問」「天文学」という意味になります。
アストロロジーを日本語に訳す際に「占(い)」の漢字を入れたことが、本来の占星術に対する無理解、誤解のはじまりなのではないでしょうか。占星術は本来、「星の科学」だと理解されるべきものです。
大正時代に西洋占星術を最初に紹介した隈本有高はアストロロジーを「星を考える学問」として「考星学」と訳しています。
西洋科学の世界でも中世までは、現代でも有名な科学者と呼ばれる人たちが占星術を研究していました。万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートン、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイ、天文学者のヨハネス・ケプラーなど、そうそうたる科学者が占星術を研究していました。
占星術には科学的に証明可能な側面と科学的に証明が難しい非科学的な側面の両面があります。科学的な側面については、大学で教えるに値する学問であると断言できます。実際にインドでは、現代インドの著名なインド占星術家であるKNラオ氏が科学的な証明をし、正式に科学的な学問としてインド政府に認められ、大学でも教えられています。
哲学としての占星術
占星術は星が私たちの運命にどのような影響を与えているのかを知る実践的な科学であると同時に、運命とは何か、生きるとは何か、人生の目的や意味を理解する哲学でもあります。占星術を通して宇宙の法則が明確に作用していることを正しく理解することは、私たちに客観的な視点、俯瞰的なものの見方、神の視点でこの世界を理解していく助けになります。
私は少年時代、天文学や物理学、量子論、宇宙論のような、宇宙の法則や仕組みを知ることが大好きでした。今はインド占星術を通して、宇宙の法則、この世界の仕組みを知っていくことに、尽きることのない好奇心が湧き上がっています。占星術を学び、研究するようになり、20年にもなりますが、全く飽きることがありません。むしろ、宇宙の法則を知ることにさらにのめり込んでいっています。
インド占星術は、宇宙の法則を理解する「自然科学」であり、生きる意味を理解する「自然哲学」です。
そして、宇宙の法則を正しく理解すると必然的に未来のことも見えてくることになります。占いとは未来を予想する一つの方法です。占星術が占いというのは本来は、宇宙の法則を理解したことによる副産物に過ぎません。本来の占星術は「自然科学」であり、「自然哲学」なのです。
占星術が「占い」として捉えられ、一部の占い好きの人のためにしか使われることがないというのはとてももったいないことです。
占星術は私たちが自分らしい人生を生きるための実践科学
占星術が本来のあるべき地位を取り戻し、科学として多くの人に認められたとき、すべての人の人生に役立つものになります。中学や高校の理科の時間に、占星術の基礎を学ぶことができれば、私たちはもっと若いときに自分の性質や才能、人生を生きる意味や目的を理解し、自分らしい人生を生きることができるようになるのではないかと考えています。本来の占星術は、人生の生きる指針を与えてくれる実践的な学問であり、人類が誰もが学ぶべき、基礎的な学問なのです。
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