石川界人が演じる「等身大の高校生」
石川界人さんはその格好良くも芯のある力強い声質で、これまでいくつもの魅力的なキャラクターを演じてられてきました。
そんな石川界人さんは今年2023年1月から放送していたテレビアニメ『トモちゃんは女の子!』に、主人公の1人である久保田淳一郎(くぼたじゅんいちろう)役として出演されました。
『トモちゃんは女の子!』は柳田史太氏が2015年から漫画配信サービス「ツイ4」で連載していた、単行本も発売されている人気漫画です。主人公のボーイッシュな女子高生、相沢智(あいざわとも)が幼馴染の淳一郎に告白するも、智と男友達かのように今まで付き合ってきた鈍感な彼に一向に想いが伝わらないという、「好き」の持つ2つの意味がせめぎ合う恋愛コメディ作品で、2019年に連載が終了してから約3年弱の時を経てアニメ化を果たしました。
そんな『トモちゃんは女の子!』を石川界人さんはアニメ化決定前からご存じだったようで、そのことについて「まんたんウェブ」のインタビューにて話しています。オーディションの時に淳一郎のキャラクターに自分の声が当てはまるのか不安だったそうで、
「結構ごついキャラクターですし、最初は声を低めに作っていったんです。でも、収録では『等身大で、高校生らしくていい』と言ってもらえたので、声を作らずにやらせてもらえているかもしれないです。テンションが高い時は声も高くなってしまうし、ヘコんでいる時は低くなっちゃう。人間の声の使い方を普通にできていて、すごくお芝居がしやすいです」
とのこと。
結果的にそのナチュラルな演技が見事にマッチし、淳一郎の個性と「等身大の高校生」を上手く引き出されていました。
原作の『トモちゃんは女の子!』は四コマ漫画であるため、キャラクター同士の会話の描写が大半を占めることになります。そのため出演されている方々とは収録の際にたくさんの言葉を交わすこととなったそうです。そして演技をする中で智役の高橋李依さんの演技に衝撃を受けたようで、「高橋さんは、ここまで完成された圧のある女性を表現される方なんだ!と、びっくりしました」と話されています。実際に、アニメを観て「うそ、この声って高橋李依さんだったんだ」とクレジットを確認して驚くほどの名演技でした。「まんたんウェブ」さんの記事のリンクを最後に乗せていますので、気になった方は是非訪れてみてください。
さて、そんな2人のレベルの高い演技が作品に吹き込まれたアニメ『トモちゃんは女の子!』ですが、実は海外でもかなり評判が良くたくさんの人々が視聴しています。
この記事を書いている筆者自身、昨年アメリカに1年間留学をしていたのですが、所属していたサークルのメンバーがこの作品について話しているのを聞いた時は耳を疑いました。話によると現在アメリカでは日本の恋愛ジャンルが盛り上がっているらしく、『トモちゃんは女の子!』もトレンディなタイトルの1つだったのです。友人曰く、「淳一郎の、智に対する気持ちが徐々に明らかになっていく様子を見るのがとても楽しかった」と。実際に本屋のジャパニーズマンガコーナーを覗いてみると、英訳されたものが売られています。
私はこの作品の、日常の一幕を映し出したかのような雰囲気が大好きです。どのキャラクターが誰と会話していても面白いですが、私のお気に入りもやはり智と淳一郎のやり取りですね。淳一郎の鈍感で直球な発言に照れる智の様子は可愛らしく、言い合いの末に淳一郎が殴られるお決まりのパターンも面白くてお気に入りです。
この作品には2人の他にも、群同みすずやキャロル・オールストンなどといった素敵で様子のおかしいキャラクターが数々登場しドタバタな展開を繰り広げるので、観ているこちらも楽しい気持ちになれます。
個性豊かな高校生たちが繰り広げる、コメディ多めだけどどこか甘酸っぱいストーリー。キャラクターたちの会話が多めで軽快に進行する物語は、誰でも気軽に楽しめる出来となっています。
石川界人さんが主人公を担当されたアニメ『トモちゃんは女の子!』は、各種動画配信サービスで視聴することが出来ます。この記事を最後まで読んでくれた貴方、これを機に是非観てみてください!
(文章:和田)