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【エッセイ】 アディショナルタイム

アディショナルタイム。
サッカーの試合で、選手の交代や負傷者の対応などに費やした時間を補うために、前後半45分の後に設けられる時間のこと。

以前は「ロスタイム」と呼んでいたと思うのだが、すっかりこの言葉にシフトしたようだ。
「ロスタイム」はつまり「失われた時間」で、ネガティブな響きがある。
一方「アディショナルタイム」は「加えられた時間」で、ポジティブな発想だ。

同じことを表しているのに、言葉が変わるだけで見方が変わるのが面白い。
グラスに残された水を見て、

「あとわずかしかない」

と思うか、

「まだ少しある」

と思うか。

サッカーに限らず、見方を変えれば、時間の捉え方や、大げさに言えば生き方を変えられそうな気がする。

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