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学校に土俵!? 成城キャンパスのちょっと不思議な風景(昭和編)

100年もの歴史を持つ成城学園。長い歴史の中で、キャンパスも時代に合わせて変化していきました。そんな移り変わりを写真とコラムでご紹介します。懐かしい風景に出会えるかもしれません。

馬場のあるキャンパス

成城学園のキャンパス内に、馬場があったことを記憶している卒業生は今でも多いのではないでしょうか。馬場の歴史はかなり古く、キャンパスが現在地に移転した1925(大正14)年頃につくられ、中等学校には乗馬部が創設されました。当時は体育の授業でも乗馬が採用され、男女ともに乗馬の練習に励んでいたそうです。馬場があった場所は、現在の7、8号館あたりになります。小田急線の電車の中から、馬場で躍動する馬の姿を眺めることができ、乗客の間では「馬のいる学校」として有名でした。馬場は大学の新校舎建設に伴い、1995年に神奈川県伊勢原市の成城学園総合グラウンド内に移転。現在は自然に囲まれた広大な用地に、野球場やテニスコート、馬場などがあります。写真は1989年頃のもの。

参考文献/『成城学園六十年』
(『sful-成城だより』vol.10 2017 Winter、一部改訂)

初等学校の土俵

初等学校では毎年、文化祭「子どもの祭り広場」で希望者を募り相撲大会を開催しています。相撲大会が初めて文化祭で実施されたのは、1972年のこと。当時の先生たちが、日本の国技である相撲を子どもたちに楽しんでもらいたいという思いで始めました。当初は砂場で相撲大会を行っていましたが、「土俵で相撲をとらせたい」という先生たちの願いが実現し、1984年10月25日に完成しました。当日は神主による土俵びらきが行われ、藤島部屋から若力士3人が参加。子どもたちは初めて本物の力士と相撲をとって、大盛り上がりだったそうです。その後も相撲大会が催され、熱戦が繰り広げられています。
※2020年、2021年は感染症拡大防止のため相撲大会は中止しました。

(『sful-成城だより』vol.13 2019  Summer、一部改訂)

懐かしの名車、ダットサンフェートン

1938年式の中古車だったフェートン号は、1973年に当時の成城大学自動車部員とOB組織により復元されました。以後、2004年に寄贈するまでの約30年間、学園のマスコットカーとして大切に扱われていました。写真は70年代の大学中庭で撮影したものです。フェートン号は日本の自動車産業の創成期における名車とされ、その歴史的価値は高いといわれています。自動車部の管理により非常によい状態で保管されていましたが、生産から年月が過ぎた2000年代には、部品一つを入手するのも不可能な状況でした。もはや一大学の自動車部で維持していくには、膨大な維持費とノウハウが必要という理由から泣く泣く手放すことに。2004年、日産自動車に寄贈し、現在は神奈川県座間市の「日産ヘリテージコレクション」に展示されています。

(『sful-成城だより』vol.3 2014 Summer、一部改訂)

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