短歌人2015年1月号

2015年1月の月例作品です。

神戻る雨の霜月一日に咲く傘の花大神宮へ
自転車を腕と脚とで引きつけて紅葉横目で登るいろは坂
一度ずつ気温が落ちてゆくような曇り空から朝が始まる
駒音をひときわ高く響かせる子らにひたすら負け続ける午後
迫りくる王手王手を振り切って逃亡犯の気持ちがわかる
湾岸のダクトタワーに灯をともし夜も眠らぬ化学プラント

短歌人に入会して3回目の月例作品です。
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