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「奴隷ラムシル」連載化構想 その13 従うか死か

 今回もその12の続きのような話です。

 今の日本で働くとなると何になりますか? ほとんどの人はサラリーマンになるはずです。労働人口中のサラリーマン比率は1960年頃は約半分(50%)でしたが、2005年には84.8%(厚生労働省)だそうです。なぜかといえば、もちろん楽だからでしょう。私もそうでした。サラリーマンはいろいろな事についてあまり心配が要りません。会社の業績が良くなろうが悪くなろうが、ボーナスがちょっと上下する程度で会社が潰れさえしなければ大丈夫です。失敗してもお給料はちゃんと入ります。気楽です。

 だから会社や上司に従います。従うのが前提で会社にいますし、従うという事は自分で考えないという意味でもあります。足か胴かを紐などで縛られて前の誰かが右に行けば自分も右、左なら左という感じです。考えるより従うのは楽なのです。

 人間の脳は何のために活動しているか、いろいろ言われていますが、一番納得できる答えはこうです。「脳は省エネルギーを常に求めている」つまり、いかに考えないで済ます事ができるかを考えています。なぜなら人間の臓器の中でエネルギー使用が最も大きい臓器だからです。なので、自動的に脳は考えないで従う事を選びます。

 と、ここまで来るとちょっとわかってきますね? そう、お話の主人公ラムシルも従う方へ流されます。せっかく自由を手にれたにも関わらず、楽したい為に従うのです。という事は・・・つまり、奴隷になりたいと意識の底で思うのです。もちろん本人の意思の上では嫌ですが。でも実は奴隷になる方向で無意識に動いてしまいます。

 昔、よくこう言いました。最近の人は野生味が足りない。牙を抜かれた獣。去勢されたような・・・と。というわけで、主人公ラムシルは去勢の危機に・・・。その去勢というのは概念上のそれではなく、実際にタマタマを○○されるフィジカルなものです。

 ではまた。今日はここまで。


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