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雪雑ゆきまぜ

朝、窓ガラスをたたきつける強い雨音に目を覚ました。カーテンをゆっくりと開けると、冷たい冬空に広がる雲の中に、細かな雹が舞っているのが分かった。この天気は、ゆきまぜだ。「雪雑」と書くらしい。

天気予報で朝ランができない覚悟でいたので、寝坊してもよいやと、昨晩は久しぶりに日付が変わるまでパソコンで社内の作業を進めていた。

ゆきまぜだが、それほど厳しい寒さという印象ではない。コーヒーを淹れて、買っておいた抹茶蒸しパンを食べながら今日の一日の計画を立てる。
Pat Methenyの『Travels』をYouTubeで視聴する。リピートで何度も。このギターのサウンドがここちよく、包まれる気持ちになる。

まずは、週報を仕上げて上司に送ってしまおう。雲が明るくなってきているので、きっと昼前に雨は上がるだろう。そしたらジョギングだ。来週はバンドのリハがあるのでトランペットの練習もしておきたい。この休日を一日を有意義に過ごすための計画が頭に浮かび、早速PCに向かうのだ。

しかし、11時、12時を回っても小雨が降り続いている。窓の外に広がる雨の音が、時間の流れをゆっくりと変化させていく。計画が狂ってしまったとしても、静かな時間を楽しむ余裕がある。まあいいさ。YouTubeを閉じてテレビを流してみたり。

ふと本棚に目が行く。数週間に比べて隙間が目立つ程度に、断捨離が進んでいる。断捨離のスイッチが入っているときは、不要なものはどんどん処分できる。この瞬間を大切にしたい。まだクリアファイルの楽譜が目立つ。不要な古い本やCD類も、押し入れにしまうか処分するか、検討した。
野心としては、もっと一歩進んだ結果を出したい。押し入れにしまっているトランペットを、この本棚の最下段に移動させたいのだ。そのような思いが今、心にある。あと一歩だ。

13時を回ると青空が見えてきた。まだ小雨は散るが、ジョギングに出かけた。湿った外気は喉に優しい。そして、寒くない風が吹いていた。

京浜運河に虹を発見した。

これだ。もっと早く気づけば、濃い色だったかもしれない。

今日は20キロは走らなかったが、十分だ。月間走行距離は164キロとなった。もう、月間200キロ走の目標は今月も射程圏内となる。

夕方にトランペットの練習に向かった。HeartLandのトランペットソロがなかなかきれいにまとまらないのが課題だ。自分の中で、何も考えなくても指と口が勝手にフレーズを奏でてくれる曲と、そうではない曲がはっきりしていた。HeartLandは後者なのだろう。何かあれこれ考えてしまう。3月の本番までに何か突破口を見つけたい。まだ時間はある。