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【新月の夜によむ】穏やかな眠り

【作品形式】朗読・1人読み
【男性:女性:不問】0:0:1
【登場人物】読み手
【文字数】397字
【目安時間】約3分


あなたがいない
そんな世界が
信じられなくて

私の知らないところで
実は生きているんじゃないか
そんな風に感じることも時々ある

会いたい
話がしたい
笑顔が見たい
ふと
そう願うことも正直ある

でもさ
そんな願いを抱いたとしても
今はもう会えないんだよね

もっと話をしたかった
もっと一緒に過ごしたかった
もっとあなたの願いを叶えれば良かった
こうしておけばよかった
もっとこうしたかった
もっと……もっと……

きっと
既に眠っているあなたも
色々と感じていたよね
あなたは
最期まで
偉大な人でした

そして
自分の持つ

時間
才能
そうしたものを自分にとって大事な人のために使う価値を
宿題として残してくれたのかもしれない

またあなたに会えた時に
こんなことがあったんだよ
ずっと伝えたかった
語り合いたい
そんな想い出を作って
生きていくから

一日を終えた時
こう考えることにする
あなたに会える日が
また一日
近づいたんだね


生き抜いて
眠りについた
あなたとの
語り合える日
期待し眠る

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