【新月の夜によむ】涼秋(りょうしゅう)
【作品形式】朗読・1人読み
【男性:女性:不問】0:0:1
【登場人物】読み手
【文字数】205字
【目安時間】約2分
夜風が優しく舞う中
散歩に出かけた私は
夜空を仰ぎ見てみた
静かな夜に星は瞬き
虫の涼音は響き渡り
心地よい空間に浸る
あなたがいることで
私は生きていられる
その真実を心に刻み
私はあなたのために
生き抜いていきたい
この壮大な自然の中
静かに決意していた
まださわやかな風が
歩みを止めないでと
道を辿るように誘う
今宵はすぐに帰らず
少し寄り道をしよう
ゆっくり生を味わう
そんな夜も乙なもの
意味もなく
落ちた雫は
消えていた
風が運んだ
優しい記憶