【新月の夜によむ】説き先

【作品形式】朗読・1人読み
【男性:女性:不問】0:0:1
【登場人物】読み手
【文字数】218字
【目安時間】約2分


夜にふと目が覚めて



それらが無いかのように感じる

大丈夫
君の手は
何かを感じているよ

静かに
ゆっくりと
味わうように
自分という存在を
己に説いていく

大丈夫だね
うん
大丈夫だよ

たしかに君は
生きている

君がただ
息をして
君がただ
そこにいて
君がただ
そばにいて
君がただ
生きてくれていて

ただそれだけで
嬉しいんだよ
今日も生きていてくれて
そこにいてくれて
ありがとう

この喜びを
また誰かに伝えて
私は幸せに
生きていこう


繰り返し
己に説いて
信じ抜く
無価値と言った
嘘を払って

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