観光の形、ラーケーション
【講義を終えて】
今回のテーマでは、駒沢女子大学教授の鮫島さんにより、
・これからの旅の価値を問い直す 旅の価値は何だろう
・コロナで観光の何が変わったのか
という2つの視点から観光とは改めて何か、を考える時間となった。
現代の観光は、二項対立が発生してきているということ。
例えば最近では、ボランティア、エコツーリズム、ダークツーリズム、聖地巡礼等といった言葉を耳にすることが多くなったと思う。
聖地巡礼に関していえば、講義では下灘駅の紹介があったが、それを地元の人からしたら、なんでこの駅に来てるの?と思われることになる。ただ、来る観光客はメディアで触れた情報をもとに来る。今回の場合は、千と千尋の舞台になった駅、という情報。他にもたくさん例はあるが、ここ最近の観光を考える上で、
・モビリティーズ化する社会。ヒト、モノ、資本が絶えず移動する時代。
・近代観光から脱近代(モダンからポストモダン)観光へ。ゲストであるときもあればホストであるときもある。
といった変化が訪れていると言える。
そしてもう一つ、始めて耳にした言葉が、「ラーケーション」。
意味は、learningとvacationを組み合わせたこと。
これは、校外学習の一貫として、親と子供で考えて休みの日に一緒に旅行をしたりするということ。
これが、二つ目の観点。コロナ後の観光がどう変わったか、を考えるヒントにもなっている。
似た言葉にワーケーションという言葉があるのはもうご存じだと思うけど、直訳すると、働きながら休暇を取るということ。
完全に普及しているとまでは言えない、ラーケーションに関しては初めて聞いた言葉だから、どこまでこれから浸透していくのか、もしくは浸透してはだめなのか、人それぞれ考え方も違うであろうことをこの講義を通して深めていった。
そして、私なりの見解を述べたいと思う。
【ラーケーション、ワーケーション】
先ほども述べたラーケーションという言葉。
論点としては、全国の学校にこの制度を取り入れるべきか、取り入れないべきか。
私は、迷わず、取り入れるべきだと考えている。学校では基本勉強だと思うけど、子供のころの勉強は基本的に受け身の姿勢でやっていると思う。ラーケーションを行うことで、一番身近な親と一緒になって、たくさんの地を自ら訪れることができ、そこで必ず貴重な経験を積むことができると考えている。それが、地域の活性化にもつながるし、観光にもつながると考えたら、とても魅力的だと感じている。
そこで、メンバーとのワークで、懸念点を話し合った。
「今の日本でその制度を取り入れることは難しいのでは?どうしても地域などによって格差が生じていて、みんながおんなじことをできるかと言われたらできないと思う。」
それを言われたらそうかもしれない。
そこで、どちらかというと私に身近な、ワーケーションについて考えてみたら、確かに、大企業に勤めている人、そもそもワーケーションと言う制度がなければできない。
だからこそ私は、ラーケーションもワーケーションもひっくるめて、法律として導入をしたらよいのではと感じた。例えば有給休暇ではなく、ワーケーション休暇という法律を作るということ。
観光の形が変わってきた今、「休み」が価値のあるものになってきている。ラーケーションやワーケーション他、初めの方に述べたボランティアとかエコツーリズムによる体験経験。法律にすることで、ある程度平等も維持されていくと思うし、観光業の発展にもつながる、そしてワークライフバランスの確保もでき、うまく進むのではないだろうか。
講義では嬉野茶の紹介があったが、個人的には前の記事でも述べたように嬉野温泉に行ったばかりで嬉野茶も飲んだから取り上げられたことにただ嬉しかったというのもあるが、そういう地方の観光産業を活性化させていくのも、ラーケーションやワーケーションが流行っていけば、叶えられるのではないか、と思う。