神経から、からだを眺めよう
2021年1月24日にある本が出版された。
「セラピーのためのポリヴェーガル理論入門」
この本はこれまでになく分かり安く取り組みやすい本になっている。
ざくっとした、わたしの理解を書いておきたいと思います。
家に喩えれば、ライフライン、警報装置、団らんの時間という3つの要素があったとしよう。
ライフラインが無ければ、生活は成り立たない。警報装置が無ければ危険を感知できない。団らんの時間が無ければつながりがつくれない。どれも必要な要素だ。
人の神経にもそれぞれの役割がある。
ライフラインを支えてくれているのが、背側迷走神経(副交感神経)。警報装置のやくわりをしてくれているのが、交感神経。団らんの時間を担っているのが、腹側迷走神経(副交感神経)。
この3つの機能を日常的に使い分けている。戦うときには交感神経が活躍する。とても疲れたり、危険だというときには、背側迷走神経が活躍する。人と繋がりを感じているときには、腹側迷走神経が活躍する。
どんなときにも神経は、大活躍してくれているのだ。
人に会いたくないときも、怒りに満ちているときも、人と繋がれているときも、いろんな自分が存在する。それぞれの時に、自分の神経は本当によく活躍してくれて、命を助けてくれている。
この本はセラピスト向けの本だけど。十分セルフケアに活用できる。どの神経系が活躍したのかを日常的にふり返ることだ。落ち込んでも、怒ってしまったとしても、それは神経が大活躍した結果であって、まずは認めて良い。自分を責めなくてもいい。まずはあたたかく見守り、よくやったと自分に伝えてあげて欲しい。
そして、余裕のあるときに、次はどうしようと考えられればいい。それは団らんできる時間にするのがとても有効だ。
インフラが整わないところで、緊急警報がなっているところで、冷静に考えることなんて難しい。
緊急の時は、回避や戦うこともあるだろう。
命をまもり、安全をまもり、その上で次を考えよう。
あなたの神経はいつも大活躍している。
命を護ってくれている。