運用レポート2020.1.18

                                            【週間為替市況】
月曜日の寄付き。日本勢が祝日のため不在だったが、寄付きからリスクオンとなった。
ドル円は昨年末に何度も叩き落された109.70円を一気に突破。
株価も堅調な動きとなった。

翌火曜日には、米が中国を為替操作国から解除。
日本勢が戻った市場では朝からドル円に買いが入り、110円台を達成。
110.20円まで上値を伸ばした。
その後は110円台の達成感からか軟調な動きが続く。

そして待ちに待った15日の米中通商協議第一段署名。
トランプ大統領は、
「合意が発効し次第、第2段階の交渉を開始」
「中国との第3段階交渉は不要と考える」等々、市場が喜ぶ発言を連発
また、お返しとばかりに中国の劉鶴副首相も
「第一段階合意は米中や世界経済にとって利益となる」
「中国は合意内容を厳格に履行する」等、こちらも市場へのサービス精神に富む発言。
当然、米株価主要三指数で史上最高値を更新。

ドル円はSell the Factと110円の達成感、イラン情勢が重しとなったのか反応はイマイチ
トランプ大統領の「すべての関税は第2段階の合意をまとめた時点で引下げ」という発言にフォーカスしたのか、むしろ弱含んだともいえる動きで109円台後半で推移した。

その後、週後半は株式市場もドル円も底堅く推移。
NYダウは29000㌦台を維持し一時29400㌦台まで値を伸ばした。
もう30000㌦は射程距離内。
ドル円も110.28円まで値を伸ばしており、昨年のゴールデンウィークに開けた窓の、111円レベルの突破を目論む動きと言える。

EURは今週堅調だったが昨日、
ルメール仏経済・財務相が「米国が制裁を課せばEUは速やかに報復する」と発言。
一難去ってまた一難。やっと米中が歩み寄ったと思ったら今度はEUとバチバチ。
世界中にケンカを売りまくったトランプ大統領の禊はまだまだ終わらない…
EURUSDは1.11㌦台で推移していたが、1.10代後半まで下落した。

また、週明け月曜日は米の祝日となるため、若干のポジション調整で売られたシンボルもあったと思われる。
今後の米株価の動きには注目せざるを得ないだろう。


                                      【取引レポート】
先週のレポート通り、Goldのショートとクロス円ロングで参戦。
Goldは方向感の無い動きに翻弄されうまく出し入れができなかった。
クロス円は要所要所で押し目買いを敢行し、こちらの成績は優秀。

週の途中で売買動向に異変が起きた。

ドル円リテール売買動向

多かったドル円のロングがみるみる減少。

様々な思惑が頭の中で交差したが、ここは一大決心。
ドル円ロングという久しぶりのチャレンジを行った。
結果として110円台突発という波に乗れた。

また、昨日のEURとGBPの下落でユーロ円もポンド円も結構シッカリ下げた。

GBPUSDリテール売買動向

GBPロングは減少傾向。

ドル円のロングも減少、GBPロングも減少しているため、ポンド円を買い下がった。
もしかしたら絶好の押目チャンスだったのかもしれない。
ホールドして越週。来週が楽しみである。




                                           【来週からの戦略】
皆様に謝らなければなら無い事があります。
ドル円はインジケーターとレポートしてきましたが、状況が変わりました、取り下げます。
ドル円さん、ポンコツ扱いして本当にごめんなさい。

ドル円をロングします。
勿論押目買い。

CFTC発表S&P500先物投機筋NOP

とてもではないが、史上最高値爆進中の売買状況とは全く思えないポジション。
4週間前までショートしているという有様。


CFTC発表の円先物投機筋NOP(円先物のため売買反転)


投機筋の円売りは先週より若干増えたが、今週の上昇で利食いが入っていると思われる。
こちらは度々お伝えしているが、火曜日までのポジションしか反映していない。
リテールのドル円ロングが減少したのも火曜日以降。


ドル円週足

一昨年2018年9月の直近最高値114.54円と昨年2019年8月の直近最安値104.45円の61.8%戻しが、110.70円レベル。
ここを抜けると、市況レポートで前述した昨年ゴールデンウィークの下窓111円レベルを当然埋めに掛かる。

今週の引けで主要移動平均線を抜いて引けており、一目均衡表の雲も抜けている。
これは110.70円レベルで若干の揉みあいは覚悟しなければならないが、そのレベルを抜ければ114.50円チャレンジだろう。
抵抗を抜ければ、結構速いスピードで上げてくれるのではないかと期待している。
そうなると、短期で300~400pipsの利益確保が見込まれる。

都度レポートしているが、相場というのは意地が悪い。
これだけ低ボラティリティを見せられると目がそちらに慣れてしまい、チャートスケールの変化(この場合拡大)について行けない。

買っても直ぐ利食いを入れるという行動を取ってしまう。
その様な時に急騰という場面には誰しもが何度も何度も出会ってきたと思う。

株が高い。
テクニカルも強い。
そして何より、皆買ってない。
これはチャレンジに値する。

110.70円(直近最高値安値61.8%レベル)
111.00円(昨年の週足下窓)
この二つの抵抗を突破するまで、おそらくイライラさせられる。
辛抱強く虎視眈々と押目を待つ。
一気に抜ければ、若干利幅は減るが付いて行く他ない。

勿論、世界情勢にリスクオフの種は燻り続けている。
利が乗った場合でもシッカリと指値を打つというマネジメントは欠かせない。
また、売買動向に異変があれば当然戦略の変更は行う。
米株価程ではないにしてもそれなりに驚かせてくれるのでは?と思っている。

以上のことから、この数週間、上記の状況に変化が無いようなら、ドル円ロングで勝負いたします。
久し振りに単騎勝負に徹する可能性大。

以上、今週もありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。

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