禍除けのお守りは人それぞれ
私の奉職させていただいている神社の近くに川があります。
散策をしてて川原で小石を拾ったといって大事にしている方が少なくありません。見せていただくと丸くて優しそうな表情をしているものが多いです。
時々、お守りの置物にしたいので魂入れをお願いしますといって立寄られる方もいます。石を拾いに来たのではなく偶然目に付いたわけです。
その人の感性、琴線に触れたものです。縁を感じられたのでしょう。
石笛の形をしていたり、何かのお姿をしていたりと、その方々の眼に映った形を拝見していると不思議な気分になります。それは、その方の気と石の気が交差してシンクロナイズし、その方を守るエネルギーとなってるように感じるからです。
以前にもお話したかと思いますが、吉凶は動より生ずと申しまして、人は日々の暮らしの営みや行動の中で、禍福のリズムが狂うときがあります。
それは四方八方への移転や移動、リズムの異なる者同士の出会いが誘因といわれています。
普通、そのズレは時とともに、気づかぬうちに、おだやかに元のエネルギー(天の気と地の気)のバランスに戻るのですが、時として戻り難い場合があります。ストレートに対して変化球、クセ球といった方が分かり易いかも知れません。
その影響を受けている間に禍事(災い)が忍び込まないようにしなければなりません。
職場での人間関係、恋愛関係、友人関係など、事故、トラブル、魔がさしたりと、いつの間にやら気づかぬ内に状況が変化している時があります。
これらの禍事の要因から身を護るエネルギーは、その人独自の型が必要です。禍除けのお守りは、故事に習っていろいろと作られていますが、自分のその時の琴線に触れたものが、救いの叫びに答えられるもの、その人のエネルギーに反応するものでしょう。それが、この縁を感じたもののお守りがとてもいいという所以です。
石の類は、憑きやすいと言う方もおります。気になるようでしたら次の方法をお試しください。
麻のハンカチ、シャツなど、麻の織物で三日三晩その石を包んでおきます。その後、両手に力を入れてこすり合わせます。手のひらが熱くなるまでです。熱くなったらその手で石を包み込みます。三度繰り返します。自分の気と石の気を交差させる霊法です。麻は除霊です。
善なる心根は善なる石を拾います。悪しき心根は悪しき石を拾います。守護は自分の心根の化身です。