リぺリング実施 ハラスメントの温床の巻
ロープ渡りをさんざんやって、なんとか、セーラー渡り、モンキー渡り、復旧をできるようになったころ、今度は新種目に移ることに
やった、やっと渡り地獄から解放される。
今度はなんだろう?
レンジャー、通称爆なんて言っていますが、基本形態は人命救助なのでレスキュー隊なのです。
レスキュー隊は、海でおぼれている人や山で遭難している人の救助、しかし歩いていけない場所もあるので
そんな時はヘリコプターで出動がかかります。
警察には、航空隊といったかっこいい部隊があり、通常は空港の敷地を間借りして、基地があり、そこから我々爆を乗せるために出動して機動隊までくる、というようなことをしています。
ので、ヘリコプターからロープで降下する訓練、リぺリングをやる、というのが新種目です。
レンジャーB塔には、リぺリング用の装置があります。
装置と言っても、ヘリコプターの隊員が乗る乗車スペースを模写した床がレンジャー塔の真横に出っ張っていて、その床の下はなんの干渉もなく13M下は地面というだけのものです。
ロープは、その床の上にくっついている手金に結んで、13M下に垂らして準備OK
まずは先輩が手本を
この時先輩は2人で、実際のヘリでも両方の窓から飛び降りるらしいのです。
理由は、片方の窓から飛び降りたらヘリが傾くから。
ヘリが進まずにその場で留まることをホバリングといい、このホバリングは相当な操縦者の力量がいるとかなんとか、単純に前に進むより、その場にとどまってじっとしている方が難しいらしいですね。
なので、なるべく機体に負担を掛けないように、両方の窓から同時に飛び降りてバランスを保つのだとか。
両方の窓に降下者1名づつ、機体の真ん中に、指揮官
この指揮官が、片方の手で自分の耳に当て(はあ?聞こえないのポーズ)
もう片方の手で、降下者を指刺す
指名された降下者は、ロープ、カラビナを指差し左敬礼
これをもう1人の降下者に実施
指揮官が、パンパンパンと手を叩くと、両方の降下者が一斉に降下をする。
この流れですが、これをリアルヘリコプターでは無言でやります。
理由は、ホバリングのバリバリバリという音がうるさいから、呼称が聞こえないのです。
訓練では声を出しますが、レンジャーseigikann準備ヨシ、1,2,3
レンジャーと言って降下します。
降下は、ハーネスにつけたカラビナに、エイト環といって、ブレーキに適した通常のカラビナよりも抵抗のでかい環を着け垂れ下がっているロープに巻き付ける、聞き手はブレーキで、ケツのしたに垂れているロープを握る、ブレーキではない方の手は、頭の上に伸びているロープに軽く触れバランスを取る
これでいっぱしの降下者だ
新人は
まず、ブレーキの加減が分からずブレーキの手でロープをぎちぎちに握るから、ちゃんと降下できない
慣れていないし怖いから
先輩から「降下しろゴラ」と怒られるから、ゆるゆるとブレーキを緩めるとゆるゆると降下して、へなちょこ降下者のできあがりだ
次の新人はそれを見て最初からブレーキを緩める
すると降下スピードが速すぎて、ブレーキが追い付かずほぼ飛び降り状態で足から着地、最悪骨折
運良ければ尻もちをついて、尻の割れ目が4つになる
つまり、なんも教えてくれず、ただ「ほれやってみろ」と放り出されるのでしょぼく降下するか、勢いよく骨折するか、尻もちをつくか
あともう一つは、急にフルブレーキをするから、皮の手袋がロープの摩擦で焦げるか
機動隊は、ハラスメントの温床なのである。