潜水士と海猿と①
レンジャー訓練にて無事隊長査閲を乗り越えた我々新人でしたが、爆の訓練はレンジャー塔に登るだけではないのです。
お次は潜水訓練。。。。。
潜水って。。。
平面つまり通常のプールでは泳いだことはあるが、潜水?何をするの?
状態
爆では、新人で最初のころ執務服の採寸があり、その時潜水服の採寸もしたようなしなかったような。
夏はウェットスーツ(海パンの上に着る潜水服)
冬の海にも潜るのでドライスーツ(これはインナーに暖かい服をきてその上にドライスーツをきて、浸水しないようになる服)
機動隊の網が張ったマイクロバスに乗り込み、札幌の唯一潜水ができる施設へ
ここは、平場(通常のプール)もありますが、民間の潜水検定も行っているため潜水施設、横25Mで泳ぎもできるし、縦10Mの潜水が出来ます。
まずは、横のプールで泳ぐという。
私はかなずちではないが、長くは泳げない
25mを泳いで休憩して、また折り返しができる程度
平泳ぎ、クロールどちらでもいいから泳げとの指示・・・・
とりあえず25m泳いでみた。
折り返しで足をつけらた「おら、何さぼっているのよ、遠泳だ遠泳」
つまり、折り返しで足をつかずに指揮官殿がいいよというまで遠泳だという。
永遠の間違えでは・・
いうまでもなく、25mしか泳げない私は、折り返しで休憩、折り返しで休憩ちながら、先輩たちにくっ付いていく
午前中はこれのみ、何キロ泳いだのだろう。
25mを1往復して50m・・・それが30回はしたから1,5Km?
あとは覚えていない。
数えるのをやめました。
泳いでいるうちに余計な体力を使わないように、無になってただただ泳いでいました。
昼休憩では、施設の食堂で何かを食べます。
私はもちろん食べられません。
先輩に飯はいらないと伝えると、真剣な顔で
何か食わないと昼から本当に持たないぞ、と言われました。
本当に持たないぞ・・・
あの先輩の顔が強張っていた
食べたら吐きそうだったので、サンドウィッチを選択
もさもさ食べていたら、先輩方はもう寝ていました。
食堂の隣が休憩スペースになったいたので、そこでみなごろ寝
客はいる訳がなく、全員機動隊
ここに一般のお客さんはくるのか?というくらい
機動隊の隊員のごろ寝が似合う部屋だこと
私は疲れていても寝ることが出来ず。
うろうろ施設を徘徊していました。
そうして午後1時から、訓練再開
午後からは、実際にウェットスーツを着て、ボンベは背負わないけど
あとは足ひれと潜水眼鏡と、ウェットグローブと
実践に沿ったことをやるようです。
ちなみに潜水では体の浮力で浮くので腰にウェイト(重り)を付けます。
浮くか浮かないかギリギリの重りを付けます。
そうして、いざプールへ
両手には5㌔5㌔の重りを持ち、足ひれは外され、縦泳ぎの開始です。
縦泳ぎってわかります?
当時海猿ってドラマあったじゃないですか、俳優の伊藤英明さんの・・
あれで海保の潜水士達がこの縦泳ぎをやっていたんです。
もともと縦泳ぎなんて警察の訓練になかったのに、海猿を見た上層部が
「この訓練きつそうでいいな、次の潜水訓練でやらせよう」
ってのりできまった訓練です。
そうなのです、ノリで決まりましたが、まあきつい。
先輩方もこれが嫌だと言っていました。
足ひれがないから平泳ぎの足で水面をかいて、沈まないようにずっと水面に顔と胴体が出る様にキープするのです。
当時の指揮官殿が1時間くらいはできるよなということで、この訓練は最低1時間縦泳ぎするはめになりました。
新人の私が1時間も縦泳ぎできる訳もなく、15分で離脱
その後の訓練は何もできず、海パンのままベンチに横になっていました。
なんてみずめなんでしょう、と心の中で考え
このままでは1中隊に出戻りだと恐怖を感じていました。
実際に過去の先輩で爆入隊6か月で出戻りだいたそうです。
はたから見たらただの部署移動ですから、当たり前のことです。
しかし、我々すると戦力外通知をうけたも同然ですので、文字とおり死活問題なのです。
ちなみに、海猿のようにかっこよくは一切ない爆なのです。
あんな美人もいないし、災害では自衛隊、火消し救助なら消防、潜水なら海保
警察はそういったことでは専門には勝てないのです。
そりゃそうだ、警察は捜査だから。。。
信じよう~~ふたりだーから♬
いい歌だったな