交番所長の交代~若い所長が来た!!
警察官は4月と10月に人事異動で人が入れ替わります。
だいたい5年以上その警察署にいる人が対象で、人が随時入れ替わったりします。
私のいる交番も例にもれず、交番所長が転勤になりました。
4月の異動で希望していた田舎の警察署勤務に栄転です。
田舎の警察署はのどかで犯罪は年に数回発生するくらいで、交番所長ももう少しで定年なので残りの警察官人生をのんびりすごしたいとのことでした。
4月1日にそれぞれいた警察署から、異動先の警察署へ民族大移動が始まります。
私のいた交番は交番所長以外はそのまま、残念、指導部長という指導していない部長も据え置きなのだ。
そこに来た交番所長はかなり年齢は若く、交番では指導部長が最年長で、生意気女先輩の少し上の年齢で交番の平均年齢が一気に若くなりました。
指導部長よ君だよ平均年齢を引き上げているのは。
その交番所長はやる気があり、常にギラギラしていました。
それもそのはず、彼は後にすごいところに転勤するのです。
がそれはまた後で。
ギラギラ所長は、数日勤務しただけで交番の指導部長と先輩と私の性格をよみ、それぞれペアを組ませました。
指導部長は女先輩と、所長は私とペアに・・
理由は後に知りましたが、あのまま私に指導部長を付けるのは非常にもったいないと地域課長に直談判したんだとか。
せっかくやる気も能力もあるのに指導部長に潰されかねないと・・
潰されるほどやわではないですが、交番での活動がやりやすくなったのは事実、所長ありがとう。
見てる人は見てますね。
捨てる神あればひろう神あり。
そんな交番改革のあと、深夜に酔っ払いが暴れているとの110番通報がありました。
その時間3時すぎ、指導部長がたまたま不在で交番は3人でした。
所長が「よしいくぞ!!」私「はい」(まってました!!)
指導部長がいたら、彼はもめごととか嫌いで交番から出ない人なので、通報現場にはいきたくないのです。
だからおのずと私も交番から出れない。
でも、交番所長はギラギラだからいきたがり、他の交番の事案にも首を突っ込みます!!いいね
現場には酔っ払いが公園で叫んでいました。
私は率先して酔人(よいんちゅ)に話しかけました。
どうしました?「うるせい、ガキが!!」
↑これ当時は本当に多かったですね、たしかにガキなんですが、制服着ている警察官にガキって、私童顔だったので、本当にガキって言われましたね。
でも、そんなことも慣れたので、そんな時は小ばかにするように口調を変えます
「どしたの?ん?話聞いてあげるからさ、言ってみなさい」
するとよいんちゅは激高して、なんだてめーはと、なぜか隣にいた女先輩の制帽を吹っ飛ばしたのです。
逮捕こそしませんでしたが、立派な公務執行妨害です。
私は、てめーと柔道技にてぶん投げようとしましたが
それを交番所長が止めました。
私は、止めれれて一瞬ビッとなり動きを止めました。
同時に、さすが若くても冷静な人だと感じたのです。
しかし、その次の瞬間
「だれに手上げてるんだ、酔っ払いめ」
と、体を浴びせながらの内股が決まりました。
正解柔道なら「イッポン」と外人の審判に言われます。
体を浴びせるとは、通常柔道ではケガの防止のため、相手を投げたら掴んでいた相手の腕(袖)を投げ際に自分の方向に引き上げて投げの勢いを殺すのです。それにより投げられた相手はあまりいたくないのですが。
浴びせは、投げた相手を地面に叩きつけながらその勢いのまま自分の体も相手の上に覆いかぶさる、つまり投げられた相手は背中は地面で痛いしお腹(前面)は投げた相手の体ごと振ってきて痛いわで、最悪の投げ技なのです。
柔道の訓練ではケガ率が高いので禁止されている危険な技です。
しかし、所長は私を制止しながらも自分が投げたのです。
よっぽどむかついたんだな。
ちなみに今そんなことをやると警察はアウトです。
昔は、警察が強かった時代ですので、悪い奴には容赦しなかったのです。
余談ですが、夜中警察署の敷地に暴走バイクが侵入してきて調子乗っていたので、首根っこ捕まえて血反吐吐くまで警察署の道場で可愛がってあげたこともあります。
そんな時代でした。
泡を吹いているバカよいんちゅを強制的にパトカーに乗せ、自宅まで乗せて行って、家に突っ込んで事案は終了しました。
ギラギラ所長、いいねー!!この人についていけば面白いことがたくさんあるかも。
私は毎回当直につくたびなにかないかなとウキウキしていました。
不謹慎ですが、若かったのでしかたないです。
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