25m登れ
最近小隊長殿が、「若者たちが訓練に飽きている気がする」という発言から始まりました。
たしかに、ある程度訓練も出来ているし、体が慣れたので、正直訓練やるまでが非常にだるいがやってしまえば、どうってことない感は感じていました。
それはキツイし、汗かくし、その後のビールは格別でしたが、慣れって怖いです。
小隊長がそう思うのも無理はありませんでした。
そこでもっときつい訓練でいじめよう、訂正、鍛えようとなった訳でして。
それはレンジャー塔(11M)を離れて、機動隊舎を掛けあげる&下がろうという案でした。
機動隊舎の屋上までは地上から、25mはあるのでしょう。
実際屋上には、そういった訓練も想定していたのかは謎ですが、がっちりとしたアンカーがあり、ロープをちゃんと結べる信頼できる固定器具があるのでした。
始めてやるので、一同屋上へ、
まず、25mの高さをのぼるにはそれ以上の長さのロープが必要なので、50mロープでアンカーに結着してカラビナで、100ロープをさらに結着して、機動隊舎の屋上から地面に垂らしました。
ノウハウはあるので、さすが準備ははやい
なので、今度は2班に分かれて、上から落下しないように、隊員の背中についているロープを引っ張る係と、したからロープ登攀で登ってくる隊員の2班に
当然私は、実施(登攀係)に振り分けられるのです。
初めてのことは、絶対私が先陣を切るようです。理由は、私がデカいから、とにかく先陣を切れだそうです。
ドラクエでもありますよね、列の先頭が一番攻撃を受けやすいって
あれです。
ロープは1本垂れていて、さあ、登攀係でもだれが先陣をきるのだ?
じゃんけんで私が負けました。
手登りで、5mくらい登ってからロープに右足を絡ませ、下でロープを引っ張る人が準備よし
前にも訓練の話を書きましたが、
ロープ登攀は
レンジャー塔という少し斜めになっている斜度を登る人が垂れているロープに片足を絡ませ、したからロープを引っ張り絡んだ足とロープの摩擦で滑り落ちないで、上まで行ける方法でした。
しかしこの訓練は、直角のただの建物のの壁を登るというものです。
ポイントは、下でロープを引っ張り落ちないように摩擦を加える人の力加減と、登る人の腕力です。
つまりなんでもいから登ってこいと
むちゃくちゃだな
レンジャーseigikann登るぞ
10mくらいは何とか登りましたが、腕がビキビキしているし、右足が摩擦で擦れすぎてちぎれそうだし
あと全身が痛い
しかし、これでリタイヤすれば、また先輩からヤキが入るし、つらい顔も見せたくない
この野郎 歯をかみしめながらなんとか登りました。
上には小隊長がいて、どうだった?的なことを聞いてきました。
ヘルメットの中は汗だくで、体もバキバキですが
まあまあでしたね
なんて強がりをいったくらいにして、小隊長は面白くなさそうに
次々と、次の犠牲者のつらそうな顔が見たいと、下をのぞくのでした。
くそが
今なら絶対やらんであろう訓練ですが、当時こんなことをやっていたから、体力に自信がついて、何事も前向きだったのかな
なんと思う今日この頃です。