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イルルカSP対戦におけるダークドレアムの評価の変遷と最終的な最強育成

DQMにおいて、時間と共に研究が進み、対戦で強いモンスターやその育成が変わってくることは常である。イルルカSPにおけるその顕著な具体例としてダークドレアムが存在する。ダークドレアムは発売から2年以上、対戦では使えないモンスターとして扱われていたが、その後(超ハード)メタルボディを新生して赤霧パーティで運用すると強いということが発見され、4年以上経過した2025年1月になってからは最後の足掻き、または亡者の執念を新生しての黒霧運用が極めて強く、全モンスターの中でも最上位の強さだという評価を受けるまでに至った。本稿ではその過程と最終的なダークドレアムの育成例を示す。


ダークドレアムの対戦における評価の変遷

2020年8月、イルルカSPの発売直後には、3DS版での強さを鑑み、SP版でもダークドレアムは強いとする見方が見られた。その典型として以下のひまてらすの記事が挙げられる。

ところがver1.0.1の配信により全モンスター・スキルが解禁され、対戦考察が本格化すると、すぐさまその評価は落ちる。ダークドレアムの評価が落ちた理由を列挙すると次のようになる。

  1. 麻痺や眠りといった状態異常耐性の低さ故の名もなき闇の王への弱さ

  2. リーズレットの吹雪呼びによる物理アタッカーの実質的スキル枠の減少

  3. リーズレットの時々赤い霧により斬撃が使い難い環境

  4. HP・MPインフレや庇うSPの登場により、行動回数の少ないモンスターが使うと強い捨て身や身代わり封じ、幻魔の獄等が実質的に弱体化

  5. 行動回数を増やすと特性的に1枠化マジェス・ドレアムの劣化になる

総じて、当時流行っていた赤庇うに弱く、また行動回数を増やすと採用価値に乏しくなるにも関わらず、行動回数が少ないままの運用方法が開拓されていなかったのが問題だったと言える。3DSでは時々白い霧orリバースを新生するのが強かったのだが、それでは活躍出来なかった。筆者も何とか使い道を探そうと2021年2月に1回行動ダークドレアムに関する記事を執筆しているが、全く有用とは言えなかった。

ダークドレアムが対戦環境で居場所が無い状況はまだ続き、2022年4月9日にパノプティコンが発表した、強い1枠モンスターのリストから漏れている。

上のツイートでは文字数故にモンスター名は基本的に略称となっているが、それらを省略せずに書くと以下のようになる(記載ミスと思われるものは適宜修正を加えた)。

  1. 妖魔軍王ブギー

  2. メルトア

  3. ぶちスライムベス

  4. スピンスライム

  5. マジェス・ドレアム

  6. 名もなき闇の王

  7. 屍騎軍王ゾルデ

  8. はぐれメタル

  9. 大魔王マデュラージャ

  10. リーズレット

  11. モントナー(ふつう)

  12. はぐれメタルキング

  13. 大魔王ウルノーガ

  14. エルギオス

  15. キラーマジンガ

  16. おにこんぼう

  17. 真・魔王ザラーム

  18. シーメーダ

  19. フェアリードラゴン

  20. どんぐりベビー

  21. ぬけがらへい

  22. クイーンモーモン

  23. メタルキング

  24. ベビークラウド

  25. ダゴン

  26. ドーク

  27. デモンスペーディオ

  28. フォロボス

  29. ムドー

  30. セバスチャン

  31. プチぼう

ダークドレアムの低評価は1年経過した2023年前半の間も続いた。例えば2023年5,6月にはYoutuberのゆっくりたっぴいが3DS版イルルカの対戦で活躍したモンスターの情報提供を呼び掛け、私がイルルカSPではダークドレアムが活躍出来ないことを憐れみ3DS版での強さを報告し、それがほぼそのままショート動画になるということが起きている。

かくいう状況が変わったのは2023年後半。この時期に赤(メタル)予測というパーティが考案され、(超ハード)メタルボディを新生したダークドレアムが強いということが明らかになった。10月28日にはRonieによって対戦動画が投稿され、11月26日にパノプティコンが作成したTier表にもダークドレアムが掲載された。

https://x.com/Pano_pticom/status/1728730271263117418

但しこの段階ではTier表におけるダークドレアムの区分はS、即ちそれより上が明確に存在する程度の強さであったし、特性固定系でメタルボディ系以外の特性の新生はまだ考案されていなかった。

何にせよ、ダークドレアムの評価が始まったのは2023年後半、世間では新作であるDQM3発売(12/1)直前の時期であった。新作発売までその強さが発見されないというのも気の長い話で、イルルカSPの奥深さを表しているか。

話はそれで終わるかと思いきや、更に1年経った2024年末、イルルカSPの「いろんな人と対戦」サービスの終了が予告された直後、パノプティコンが作成した黒足掻きメガザルダンスというパーティにおいて、ダークドレアムに最後の足掻き(or亡者の執念)を新生するということが行われた。

https://x.com/Pano_pticom/status/1875193292671029269

これにより、(半分ネタではあるが)パノプティコンはダークドレアムが最強のモンスターだと述べるに至った。赤予測のメタル新生でも強いモンスターという扱いは受けていたが、最強は今回が初である。対戦サービス終了直前に漸くダークドレアムの才能が完全に開花したのだ。

まとめると

  1. 2020年8月6日にイルルカSPが発売されるも、3DSから環境が変化したことにより、ダークドレアムは全く活躍出来ず

  2. 2023年後半、即ちDQM3発売直前に、赤予測というパーティが考案され、(超ハード)メタルボディ新生により強いモンスターとの評価を得る

  3. 2025年冒頭、イルルカSPの「いろんな人と対戦」サービス終了直前、黒足掻きメガザルダンスというパーティが考案され、最後の足掻きや亡者の執念を新生したダークドレアムが遂に最強となる

最終的な最強のダークドレアム

育成

最も優れているとされる育成例を次に挙げる。

スキル:知略ジェンヌ/自己犠牲/マネマネ
個体値:ADsw
系図:ドラゴン系(異物:スライム系)
特性変更:AI1~2回行動→最後の足掻き(or亡者の執念)
特性強化:凍て付く波動/秘めたる力/最後の足掻き(or亡者の執念)
武器:大魔神の斧
鍛冶:アンチ身躱しアップ/スタンダードキラー/メタルキラー

この他に、スキルを邪獣ヒヒュルデ/冥王ネルゲル/JESTERや、知略ジェンヌ/梅干し女王/JESTER等のようにして、眠りや混乱耐性を無効に上げるというのも考えられる。HADではなくADswにすることで、暴走機関1回発動後のHADキラーマジンガよりHPが下回り、体当たりはキラーマジンガに、通常攻撃はダークドレアムに来易くなり、カウンターを狙い易くなる。物理アタッカーにも関わらずマヌーサ耐性は空いているが、行動前にスモボ闇竜シャムダの光の旋風で治療出来る為、吹雪呼びを恐れる必要性は薄い。

運用

ダークドレアムの取り得る行動に関する簡単な解説。

通常攻撃:普通過ぎる行動だが、攻撃力が高く、連続(3回)と大魔神の斧故に会心の一撃も出易いので使う機会はある。1枠のメタルを会心で割ったり、秘めたる力SP発動後のフィニッシュにも。

捨て身:ダメージ上限が3DSと変わらず$${200 \times 3 = 600}$$であるにも関わらずSPでは系図補正等によって全モンスターのHPが上がった為、3DSの白捨て身と同じような運用(2匹の捨て身で相手のスモボを倒し、こちらの超速スモボを通す)は出来なくなり、長らく価値が落ちていたが、黒足掻きであれば予測や足掻きで削れた相手への止めとして使えるので価値が上がった。加えて、被ダメージ2倍のデメリットも足掻きダメージを増やせるので逆に役立つ。特攻で自らHPを減らした相手にも有効。

諸刃斬り:ダメージ2倍だが与えたのと同等のダメージを自分も受ける技。一見使い難そうだが、メタル系スライムに対して使えば小さい反動ダメージで大きな戦果が期待出来るし、アタックカンタを貫通出来るのも優秀。

斬撃予測:キラーマジンガの体技予測と合わせると、物理や轟雷滅殺剣中心の全体攻撃連打に強い。

呪文予測:常にマホカンタのモンスターが2匹もいるパーティで使う機会は少なさそうだが、メガンテチェインパーティ等を相手にする場合、メガンテに対して確実に生存し、チェインした相手に対する特性凍て付く波動の発動をちゃんと狙えるようにするという意義がある。

体技予測:体技予測への適性は暴走機関のあるキラーマジンガの方が高いが、それ故にダークドレアムは体技予測しないと読み、全体攻撃をする前に体当たりや特攻を使ってくるかもしれない。そういう場合には役立つのかもしれない。

息予測:キラーマジンガの体技予測と合わせると、斬撃を除いた攻撃力に非依存の全体攻撃連打に強い。ダークドレアムはザキ・マインド・マホトラが無効、混乱が半減であり、これだけで状態異常技の大半を防げるのも優秀。

身代わり:相手が身代わり解除技を使ってこないタイミングで使えば、他の仲間へのダメージを防ぎつつ、大きな足掻きダメージを相手に与えられる。

メガザルダンス:秘めたる力を持つダークドレアムを復活不可状態で犠牲にするのはどうかとは思うが、これを使う機会も当然あるだろう。

パーティチェンジ:言うまでもないイルルカSP最強技。亡者の執念型と相性が良く、4枠に対し決めることが出来れば大きい。

ラウンドゼロ:相手のパーティチェンジなりターン終了間際の回復を消す等、使いこなせれば強い技というイメージがある。ターン終了時まで確実に生存してしまい回復の隙を与えてしまう亡者の執念型と相性が良い。

ゼロの衝撃:状態異常では解除されないのが異常耐性に穴のあるモンスターと相性が良い。

まねまね:予測とは使いたい場面が似ていそうだが、違いとしては、自分で攻撃技を使わない相手の回復役にもダメージを与えられること、後手の攻撃となる為亡者関係の計算を狂わせられること等があるか。亡者の執念型との相性が特に良い。上手く使えば、相手モンスターがAIでラウンドゼロするのを防ぐことも出来る。

体当たり/特攻:主に相殺用か。

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