DQM3におけるモンスターの姿の変化
DQのナンバリングではDQ8以降、DQMではDQMJ以降モンスターのグラフィックが3Dモデルとなったが、DQでは鳥山明(とは限らない)のイラストが「基準」となっているからか、正面から見た姿がそれに合致するのであれば3次元での姿の一意性は問われない傾向にある。即ち、作品毎に3Dモデルのデザインが異なっていることがある。本稿では、イルルカSPとDQM3での差異を纏める。
ゴールデンスライム
DQM3の姿はイルルカの姿と比べ、前後方向の厚みが薄くなり、また冠の後端が背中の頂点と一致しない位置になっている。DQ7や9ではイルルカまでの姿であり、DQM3の姿はDQ10が初出、その後J3に登場していた。
ドラゴンキッズ
DQM3ではお腹の白い部分が尻尾にまで伸びるようになった。ナンバリングでは何れの作品もDQM3と同様である。
ウィングスネーク
イルルカでは何故か体色が黒かったが、DQM3ではナンバリングと同じ水色に戻った。イルルカでも3DS版の公式ガイドブックではちゃんと水色だったので、ゲーム中でのみ黒かった理由は不明。
ポイズンリザード
イルルカまでは黄緑色だったが、DQM3では黄色。
スマイルリザード
尻尾に付いている薄いヒレがDQM3では地面に垂直、イルルカでは水平。
デンデン竜
イルルカまでは壺の蓋を閉じていたが、DQM3では開いている。初出のDQ8ではイルルカと同じく壺を閉じ、DQ11ではDQM3のように開いている。
デンタザウルス
棘の位置や数、脚の形状が異なる。DQM3の姿はDQ10準拠。
リザードマン
イルルカでは首と尻尾だけでなく背中にも棘があり、それ故に鎧を留める背中の縦方向のベルトが左右の2本だったが、DQM3では首元で1つとなり、背中の中央を通る1本になっている。そしてナンバリングではDQ7では首元でベルトが繋がるデザインだが縦方向のベルトが無く、DQ10ではDQM3のデザインと同じである。
アックスドラゴン
DQMJ~イルルカで登場したドラゴンソルジャーはアックスドラゴンの体色をしてハンマー(大金槌に似ている)を装備したモンスターだったが、DQM3で登場したアックスドラゴンは体色がちゃんとアックスドラゴンで、かつ名前通り斧を持っている。
やまたのおろち/キングヒドラ
DQM3では首の下の蛇腹状の部分が、首の下だけではなく胴体や尻尾の下にまで続いている。これはDQ10のグラフィックに一致する。
グレイナル
イルルカでは老いた姿にウォルロ村の守護天使が乗っていたが、DQM3では若々しい姿。DQ9では前者はストーリーで、後者は宝の地図で登場。
ナスビナーラ
イルルカまでは目玉が完全に露出していたが、DQM3では後ろ半分が隠れている。DQM3の姿はDQ10準拠。
オクトリーチ
恐らく足が9本から8本に減っていて、真後ろに足のない部分がある。公式イラストの時点で足が9本あることが確認出来る為、なかなか珍しいタイプの変更だと言える。
ぐんたいガニ
イルルカまでは目玉が完全に露出していたが、DQM3では後ろ半分が隠れている。DQM3の姿はDQ10準拠。
岩とびあくま
イルルカまでは首から背中のたてがみが全て身体にくっついていたが、DQM3では下半分弱くらいが離れている。
ファーラット
DQM3ではイルルカまでより尻尾が短い。DQM3の姿はDQ10準拠。
ウイングタイガー
J2~イルルカまでのウイングタイガーはギガボディの巨大モンスターということで翼は巨大化、尻尾は長い蛇となっていたが、DQM3でナンバリング(DQ7やDQ10)と同じ姿に戻った。たてがみの色等、細かい差異が他にも多々存在する。
ライノソルジャー
イルルカまでは尻尾が無かったが、DQM3では鎧の外に出ている。DQM3の姿はDQ10に準拠。
キラーピッケル
イルルカまではピッケルの刃が片方にしか出ていなかったが、DQM3では両側に出ている。また、ヘルメットにランプが追加された。DQM3の姿はDQ10準拠。
モヒカント
腰の防具を吊るすベルトの形状が異なる。DQ8時点でDQM3の形状であり、イルルカまでの姿はDQMJが初出か。
れんごく天馬/黒竜丸
足の先端に炎のエフェクトが追加された。DQM3の姿はDQ10準拠。
ドロザラー
DQ9やDQM3では灰色の砂を吐いているが、イルルカでは黄色。これはイルルカの砂漠の世界の砂は黄色で、それに合わせていたからだと思われる。他に黄色の砂で身体が構成されたモンスターとしてサンドウェーブがイルルカに存在したこともこの説の傍証となる。尚、黄色いものを吐くドロザラーという見た目は、DQM3のハニーイーターと似ている。
チョコゴーレム
額のハートマーク型のチョコからLOVEの文字が消えた。
ひとくいばこ/ミミック
DQM3では左右の淵に取っ手が追加された。また、下顎の淵の部分の金属が単なる一直線となった(イルルカまでは中央に若干の出っ張りがある)。ナンバリングではDQ8時点でDQM3と同じ、それどころか初出のDQ3(FC)のドット絵の時ですら左右に取っ手のあるデザインで、イルルカまでの姿はDQMJが生み出したものに過ぎないようである。
ブリザードマン/ほのおのせんし
手に構える冷気や炎がイルルカまでは1つだったが、DQM3でナンバリングと同じ2つとなった。また、鎧の形状が若干変化し、胸とベルトの間の部分の鎧が消え、肌の露出が増えている。黒いスパッツのようなものを履いているのも変化か。鎧の形状に関して、イルルカまでの姿はDQ4、DQM3の姿はDQ11に準拠する。
ルバンカ
イルルカでは腰蓑が何故か無かったが、DQM3ではちゃんと存在。
ゴールデンゴーレム/セルゲイナス
セルゲイナスが分かり易いが、イルルカでは足や尻尾の裏側は蛇腹状になって色も変わっていたが、DQM3ではそれがなくなった。これはDQ10や11に準拠している。イルルカでは体色が緑っぽいが、これは初出のDQ5(SFC)の色に近く、現在ではDQ5,10,11の何れもDQM3の青色に近い。
Sキラーマシン
背中の構造が違う。DQM3の姿はDQ10準拠。
キラーマジンガ
初出のDQ6ではキラーマシン2の色違いだったが、DQMではJ2P以降武器のデザインが変更されていて、イルルカもそれに該当する。それがDQM3でDQ6のデザインに回帰。但し、DQ10や11ではJ2P~J3Pの姿が使われている。
ドルイド
DQM3では背中から皺が無くなった。これはDQ11の姿に準拠。DQ8時点では背中に皺やイボがあった。
メーダ
触手の本数や生え方が違う。DQM3の姿はDQ10準拠。
くらやみハーピー
DQM3では背中に色の薄い縦線があり、そちらがDQ11に準拠している。
デザートデーモン/アークデーモン/ベリアル
お腹の蛇腹部分が尻尾まで伸びているかどうかが違い。イルルカやDQ8では尻尾には蛇腹部分が無いが、DQM3やDQ10ではある。
ひとつめピエロ
帽子の模様がイルルカでは2本線だがDQM3では一本線。イルルカまでの姿はDQ4に、DQM3の姿はDQ10に準拠。
サイレス
首元の白い毛の範囲が異なる。DQM3の姿はDQ10に準拠。
ピサロのてさき
首回りの紫の布を後ろから見た時の大きさが異なる。
ヘルビースト
羽の付け根の位置が異なり、DQM3の方が露出している背中が広い。イルルカでは左右の羽の付け根が密着している。DQM3の姿はDQ10準拠。
ボストロール/トロルボンバー
イルルカまでは足の指の本数が5本だが、DQM3では3本。イルルカまでの姿はDQ8、DQM3の姿はDQ10準拠。
ピサロナイト/さまようよろい
盾のデザインが異なる他、腰鎧の後ろの形状が異なる。イルルカでは下方向に尖っているが、DQM3では水平に近くなっている。これらの変化は何れもDQ8→DQ10で起きたものと同じ。
あくましんかん
イルルカでは縦長のシルエットだったが、DQM3ではDQ2や5,10,11で馴染みある姿となった。ナンバリング各作品でも服の色やディテール(角の有無等)が異なっていたりはするが。イルルカで縦長だったのは、DQMJにおいて謎の神官とモーションを共有する為だったからだと言われている。
おにこんぼう/バルザック/ギガデーモン
正面から見た時の角の本数が7本なのは同じだが、イルルカでは角が横一列に並ぶのに対し、DQM3では前後方向にバラつきがある。DQM3の角配置はDQ10や11に一致する。また、イルルカまでは足の指の本数が5本だったが、DQM3では4本である。その他、ギガデーモンの棍棒はJ2P以降イルルカまではおにこんぼうやバルザックとは別物になっていたが、J3(P)と同じくDQM3でも他と同じデザインに戻された。
ギガンテス
イルルカまでは足の指の本数が5本だが、DQM3では3本。この変化はDQ8→DQ10の変化と同じ。
ライオネック
股間部の鎧を身体に繋ぎ止める金具が、後ろではDQM3では腰を一周するだけだがイルルカでは尻尾の付け根を丸く取り囲んでいる。DQM3のデザインはDQ11と同じである。
ゲルニック将軍
頭の白い毛の大きさが異なる。
しにがみのきし
テリワンやイルルカでは武装が豪華になっていたが、DQM3ではナンバリングと同じ姿に戻された。
エビルプリースト
イルルカまでは足の指の本数が4本だが、DQM3では3本。
きつねび
背後に煙のようなエフェクトが追加された。
しりょうのきし
DQMJ以降イルルカまで武器が鎌に変更されていたが、DQM3ではナンバリングと同じく剣を使う。服の色はナンバリングでもちょこちょこ変わるので統一されていない。DQM3の姿はDQ10のものと一致。
ナイトリッチ/ナイトキング
盾のデザインが変更された。加えて、ナイトキングはJ2~イルルカでは武器が斧(魔神の斧に似ている)に変更されていたが、DQM3では剣に戻された。
スモールグール
頭の黒っぽい部分の形状が異なり、イルルカまでは頭部の上半分しか覆わなかったが、DQM3では背面に関しては頭部全体を覆い、これがDQ10準拠。
バラモスゾンビ
テリワンやイルルカでは巨大なバラモスの腐乱死体だったが、DQM3ではJ3(P)と同様、DQ3と同じスカルゴンの色違いに戻された。
ゲマ
DQM3では青い宝石のネックレスを首から下げており、また服の裾の刺繍が豪華になっている。このような姿はPS2版のDQ5やDQトレジャーズのゲマの像で見られたものである。
ゾーマ
ゾーマの正面にある黒と白を基調とした前垂れがDQM3では前だけでなく後ろにもある。
エスターク
DQM3では額以外の2つの目に関しても瞳が描かれるようになった。ナンバリングではDQ8(3DS版)を除いて瞳はある。
堕天使エルギオス
ライオネックと同様の差異。
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