M-1グランプリ2024決勝戦感想(文句・不満)
皆さんM-1グランプリは見ましたか?見てない人は見てから読んでください。
結論から言うと、優勝者は最悪でした。審査員が本当に優勝させるなよ、客に踊らされるなよと思いました。
以下、ネタ順に振り返ります。滅茶苦茶ネタの内容に触れます。ネタ名の横の鉤括弧は勝手に付けたネタ名です。
ファーストラウンド
①令和ロマン「子供の名前」
トップバッターで引かれた時は面白かった。開幕の客の「フー!!」で、
「うわ!これ令和ロマンの客だ!最悪!」
と思っていたら、もうバカウケバカウケ。まあM-1観に来る人がM-1チャンピオンのネタで笑わないわけがないとはいえ、「令和ロマンが優勝するところが見たーい!」という空気がこの一年は予選から流れすぎていた。その結果もある意味令和ロマンの作戦勝ちと言えるが、2010年までのM-1ならあり得ない空気だっただろう。
ネタの話に戻ると、自分の子供の名前、特に名字にフォーカスしたしゃべくり漫才。名前のあるあるを中心に攻めたネタだが、個人的には令和ロマンのしゃべくりネタでは一番面白くなかった。まず『教室で名簿順序盤と終盤だけがコミュニティできる』とかはないし、赤木がいるならワタベの方がいるだろ、とか、あるあるというには『ないない』すぎること、『ないない』というには中途半端なことなど、(しゃべくりとしての)減点要素は去年よりも多かった。去年は寿司ざんまいのくだりが要らなすぎたから減点は大きいと思うけど……
とにかく客は(ネタの出来、面白さに対して)笑いすぎだし、審査員はもっと『現チャンピオンとしてこのネタ・ウケはどうか』という視点を入れて審査すべきだった。平均94点も付いていいネタじゃない。そう言われると去年も平均92点も付いていいネタじゃなかったことになるが……去年4位になって今年挑み直すべきだったな……(全ての失敗)
②ヤーレンズ「おにぎり屋」
ヤーレンズに優勝してほしいと思いながらライブも予選も見てきた1年だったが、最悪の出番順。ただ、ネタに関しては、
「ブラッシュアップしてウケるようにするとは思うけど、替え歌とか固有名詞ボケがウケるかだよなあ……去年とボケのスタイルをちょっと変えたのが加点されるといいなあ……」
と準々決勝前からずっと不安だったので、
「もうなるようにしかならない!」
と割り切ってもいた。
そして案の定の点数。審査員ともこの言った通りで、『いつものヤーレンズがもっと見たかった』のが客・審査員の意思だったと思う。個人的にもM-1向きではなかったんだなあ……と敗退の心の準備はしていた。
が、この点数がまた中盤の悪ーい流れを産んでしまう。
③真空ジェシカ「商店街」
最高の漫才コント。見れば分かる。準決勝で面白かったところは残し、微妙だったところは変えて強化しで、普段から好きだが過去の決勝と比べても『茶の間にもお笑いオタクにも分かる』ネタになっていた。
欲を言えば、ここで令和ロマンを超えてくれれば審査員ももっと点を付けやすくなったのにな……やっぱ審査員が悪いんじゃねえかよ!
④マユリカ「同窓会」
敗者復活組。この辺りから『魔の時間帯』が始まる。
ネタとしては準決勝の(敗退した)ネタなので、ウケもまあそこそこその通りという印象。
漫才コントの基準点がヤーレンズになっていたのか、点数が伸びない。ヤーレンズファンとしては、
「助かったけど、この大会大丈夫か……?」
という心配が出てきた。
⑤ダイタク「ヒーローインタビュー」
『伝家の宝刀』で客が「フー!!」。最悪。来年は決勝客の集め方を変えてほしいし、前説で「笑い声以外は声を出さないでください」って説明入れなきゃ駄目だわ。何でこんな説明入れなきゃならないんだよお笑いライブで。
ネタでは「言うな!」のパートがあまりウケなかったのが痛かった。漫才コントと軸が違うから点数が入るかと思ったが、伸びず。ヤーレンズファンとしては以下同文。
⑥ジョックロック「医療ドラマ」
準決勝でウケというより拍手が多く不安があった。準決勝よりはウケていたけど、やっぱり『拍手』の時間が多かったのが敗因か。でもユウショウもゆうじろーも面白かったからヨシ!ヤーレンズファンとしては以下同文。
⑦バッテリィズ「名言」
序盤あまりウケておらず「この大会(以下同文)」かと思ったが、エースのキャラが早めに浸透してウケてよかった。去年までは(システム上は)なかった謝るくだりがしっかり機能していた。ここで令和ロマンを超えて良かった。これがなかったらマジで一個も盛り上がりどころのない全編過去最悪の大会になるところだった。
ヤーレンズが落ちてしまったが、正直今年のネタはしょうがない、とも思った。次にM-1に出るとしたら、歯医者大家ラーメン屋クラスのシンプル漫才コントを……!
⑧ママタルト「銭湯」
絶対にポップな初決勝のママタルトがトップバッターの方が良かったって!やはり明るい最下位は良い(本人たちは、悔しかろう!)
⑨エバース「再会の約束」
いわゆる「嘘しゃべくり漫才」。みんなやたら期待してるけど俺は全然好きじゃない。というか嘘にしても、人間性とかではなく理屈として現実味がないからオズワルドとかより面白くない。今日の空気感だと点数高そうだとは思ってその通りだったけど、真空超えなくて良かったと安心した。
⑩トム・ブラウン「コール①」
出番順としては最高。ネタは「コール」。
「これかあ〜!」
いまいちウケない。点数も割れる割れる。最終的にはケイダッシュ組で56フィニッシュ。お笑い珍道中行きてえ〜!
ファイナルラウンド
①真空ジェシカ「アンジェラ・アキ」
最高。初めて見るネタ。一本目と全く違うタイプのネタで爆笑を取る。トム・ブラウンがやりたかったウケ方。これは優勝あるぞ!
②令和ロマン「タイムスリップ」
令和ロマン過去1のクソネタ。客が笑ってるだけ。何でくるまが硬いんだよ?が回収されないまま話が進む。漫才コントとして見ても、タイムスリップ物として見ても、『意味が分からないのに中心になる設定』があるのに投票すんなよ。
③バッテリィズ「世界遺産」
一本目の時点で審査員の優勝してほしいムードはあったのだが、タネが知れている以上一本目ほどはウケない。でもここでバッテリィズに票入らなかったらネタ二本制やめろ!というくらい一本目の良さがあった。
⭐︎審査員について⭐︎
とりあえず「令和ロマンを優勝させよう!」と投票した審査員は全員クビ、今後出禁にすべき。これTVショーやで?
今年のR-1グランプリの時には「審査員とはいえウケ量無視しすぎだろ」と批判した(したのだ)のと矛盾していると取られるかもしれないが、「審査員があの変なウケ方に影響されるんだったら客なんか要らねえだろ!」と今回は思ってしまった。
⭐︎総括⭐︎
今年の結果は始まる前から決まっていた。客が完全に「令和ロマンの連覇見たーい♡」のテンションで一年間過ごしてたので、今年の結果は『クソ客のせい』です。去年のその論調は否定してましたが、今年は否定のしようもありません。
結論。お笑い見る場で「フー!!」とか言うな!
最後になりますが、令和ロマン以外の敗者復活戦・決勝戦出場の皆さん、お疲れ様でした!明日からまた楽しいお笑いを見せてください!