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野良の道は楽しく、険しい。/散らかる文 青紗蘭
私は、自分を野良と呼ぶ。
家族という形ではなく、ふらりと旅しながら生きてゆくとわかっているからだ。
夏野が吹くとも、なかなか思うようにあるけはしない。まあ、そんな時は、次の旅にそなえてゆったりと、木蔭の民と色々と話し合いをするのも良い。
私のカラダは、思うようにゆかない日が多くある。だが、それすら暇をしなくて良いではないかと思うようになった。
私は、敢えて自身の生き方や理想を綺麗な言葉で纏めようと思わない。
私は確かに醜をもっているのだ。
これからも共に生きてゆくのだ。
「醜さよ、そんなに泣いてくれるな。」
お前は私に気づきを与え、時に叱ってくれたではないか。お前がいるから、私は、生きて来られたよ。
私の愚かさよ。君もそうだ。
君も共にゆこうぞ。
「私は、君を消しはしない。」
君の荒ぶる力は、なかなかに強力だが、私に立ちあがる力を与え、問に挑み続ける柔軟さを教えてくれた。
醜さよ、愚かさよ。
存分に私の中で時に暴れ、疲れ果て眠り、また機嫌良い時は、ともに笑おうではないか。
いつか、君たちの名に変化が訪れることもあろう。そのときは、また新しく歓迎するよ。
私も未完の発展途上なのだから。
今日もゆるりと行く今日を。
こころのままに進むのだ。
野良の道は妙に私に馴染むのだ。
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