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Everyday GFX:02 GFXで使える準広角オールドレンズ "Minolta MC W.ROKKOR-HH 35mmF1.8"
まえがき
2021年の3月にGFX50Sを購入して、嬉しくて下記の記事を書いてから2年半が経ちました。当時、GFXを手に入れた喜びと言ったら、それはもう毎日GFXで写真を撮って記事にしたいと思う程で、それでタイトルを"Everyday GFX"と付けた訳です。しかし蓋を開けてみれば毎日どころか年に一本すら記事が更新されることはなくタイトル詐欺もいいところではあったのですが、ここにきてようやく第2弾の記事を書いております。
と言うのも、先日お会いした尊敬する写真家であるひなたさんが、2年前の僕の記事を見てレンズ購入に至ったとお聞きしたのです。まさか僕の記事がまだ見ぬ友人の役に立っていたとは当時の自分、というか先日まで思いも至らなかったのですが、なんとそんなこともあるのだなということで。
そして今日たまたまTwitterを開いたら、とてもとても好きな写真を撮られる御徒まちさんがRokkor35mmf1.8をGFXに付けたらどうなるか気になる…と。
rokkor 35mm f1.8をgfxに付けるとどんな感じなのか気になる。。別に明るさを求めずf2.8の方でも全然良い気もするけど。
— 御徒 まち/machi okachi (@memory_band7) November 12, 2023
ああ、これはEverydayを謳っていた僕が一切アウトプットせず、(アウトプット分の労力を全てインプットに当てて?)調べ溜めたGFXで使える35mm用オールドレンズ知識が役に立つときが再び来たな、来ちゃったな。と思った訳です。
GFXでかろうじて使える準広角
Minolta MC W.ROKKOR-HH 35mmF1.8
(本記事では撮像面と焦点距離の35mmが混在するため注意下さい。)
ここで"使える"と記載したのは、GFXの44×33mmセンサーで"ケラレない"ということです。35mm撮像面用のレンズを大きなセンサのGFXに用いれば当然、周辺が写らないケラレが発生します。ただし35mm用レンズの中でもいくつかGFXセンサー撮像面をカバーするレンズが存在します。(有名なのはMC Rokkor-PF 58mmF1.4など)
ただし"かろうじて"と書いたのは、ケラレはしないけど周辺画質の低下が甚だしいためで、それでもあえてレビューするのは、GFXで使える広角寄りの35mm用レンズが限られているためです。(GFXで色々なオールドレンズを試された方は分かると思うのですが、広角になればなるほど使用できる35mm用レンズは限られて来る)
なおGFXに焦点距離35mmのレンズを付けるとフルサイズ換算で約28mmになりますが、縦横比が4:3であるため個人的にはフルサイズ28mmより間延びした印象があります。
では本レンズで撮影された写真を見てみます。GFX50S クラシックネガ jpeg撮って出しで、絞り開放f1.8です。
![](https://assets.st-note.com/img/1699844591007-7pAICLvEom.jpg?width=1200)
ご覧のように周辺減光がかなり激しく、また草木の部分を見るとグルグルと描写が流れていることが分かります。
なお、35mm撮像面を赤線で描いたのが下記で、確かにフレーム外から急速に描写が変化(劣化)していくのが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1699845975835-ESBXITDyVU.jpg?width=1200)
ここで、Lightroomにて周辺光量補正を+100にしたものを見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1699846344702-aRT2jcUAM5.jpg?width=1200)
見ると変わらず描写が流れてはいるものの、四隅まで写ってはいることが分かります。殆ど結像できていないように見えるので、あくまでトリミングしなくてもなんとか絵を出せる、もしくは効果として理解して使う、というレベル感だと思います。
青空が四隅にくることは多いと思いますが、そのようなケースでは十分に注意が必要です。まず、開放f1.8で撮影したjpeg撮って出しになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1699861972322-0rAbaMJJEH.jpg?width=1200)
次にこれを同様にLightroomにて周辺光量補正した場合です。
![](https://assets.st-note.com/img/1699862788009-KtpAd8qM6v.jpg?width=1200)
最初の写真のように周辺が草木やコンクリートであれば誤魔化せたのですが、周辺が青空となるとLightroomのデフォルトの周辺光量補正では+100までしても減光を取り切れていないことがはっきりと分かります。ケラレている訳ではないので、他のパラメータを用いて上手くすれば綺麗な青空に補正できるかもしれませんが、やや面倒です。
また絞った場合にこの周辺減光はどう変わっていくのか。
結論から言えば、絞った分だけ減光は減る。ただし最小絞りのF16まで絞っても僅かに残る、です。
我が部屋の壁です。猫にかじられています。
![](https://assets.st-note.com/img/1699864985395-0c62bayhJa.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699865000239-jJLMfvLzD1.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699865012896-eu1l1hgVKE.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699865021581-trvDmco0DK.jpg?width=1200)
とは言え、絞ればここまで改善するのは救いです。上述の青空が背景のケースなど自然と絞って撮るケースが多いと思いますので、実用上はそこまで問題にならないのかもしれません。
と言う訳でMinolta MC W.ROKKOR-HH 35mmF1.8はGFXで使えるか、というお話でした。最後にいくつか本レンズとGFXでの作例をご覧ください。Lightroomによるレタッチ済みですのでご理解宜しくお願いします。
写ってくれているのはよるぴ。
![](https://assets.st-note.com/img/1699863948993-tc1ezYRtjR.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699863961563-5fftVRrMcQ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699863968175-4HSaGP5oVZ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699863981457-pLHgOz1cdl.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699863987600-xNgyhfYu8I.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1699863993880-Wf5jGQrHqw.jpg?width=1200)
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