子供と離婚

高校時代、私はお世話になっている親戚のおばさんに、なんであんなやつと親父は結婚したのか、あんなやつのどこがいいのかとボロクソに言ったことがある。
その時は上手い具合に父は誤魔化したのだが、母のDV等を打ち明け、また私も大人になったことで、少し話してくれた。

父は出生前に事故で父を亡くし、母子家庭で育った。母子家庭だからこその苦労や、父親がいないことへの思いもあったのだろう。だから、自分の子供たちには同じ思いをさせたくない、余程子供らに悪影響が出ない限り1人立ちして行くまで離婚はしないと。

結婚、夫婦というのは当人同士の問題であるが、子供ができるとそう簡単な問題では無い。子供を育てること、将来のこと、色々踏まえながら考えなければならない。
当時の私は父の思いを聞いて、すごいなと思ったし、独りよがりに、妹さえ居なければとっくに離婚してくれていたかもしれないという考えもよぎった。結果的に父の選択は正解だと思うし、子供への思いだけで離婚せずに過ごせることはそうそうできないのではないかと感心する。

父への不満はない訳では無いが、2人親がいて、兄妹がいるという環境には感謝する以外ない。

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