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硝子農家物語 -日本の農家-
僕が今、工房を建てようとしている場所、お役所的に「農業振興地域」と呼ばれています。
名前だけ聞くと、すごく農業が盛んな地域みたいな印象を受けると思いますが、決してそんなことはなく、一部耕作をしている場所を除けばその面積の半分くらいは農業を止め、ひと昔前は勿論盛んだったんだろうと思いますが、現実はそういった田畑の継承者もなく、作物も育てることなく雑草が多い茂っている平地。元田んぼ。
都会で暮らしている人からすると「田舎の人は皆農家」みたいな印象もあるかもしれませんが、当然そんなことはなく、今現在日本国内の所謂「農家」と呼ばれる人は100万戸強だと言われています。ということは、1農家4人家族だったとしても400万人です。少ないですよねぇ。しかしながらこのご時世ですからそんなことがあり得るはずもなく、殆どの「農家」は爺さん婆さん夫婦二人で営んでいるところが殆どです。語弊があるかもしれませんが、極端に言うとそんな感じです、現場は。
山間部にドライブに行った時なんかに、ほんの少しよく見てもらうと僕が言っていることが分かってもらえると思います。田んぼみたいですけどただの雑草地ということが。
ではその雑草だらけになっている土地が何なのか。問題はそこです。
「土地あんねんから米作りぃや」と、「米作って金稼ぎぃや」と、側からすると普通はそうなりますが、今の日本の消費経済、食文化の中で米はあり余っています。数年先の分まであり余っています。なぜそんなに米が余っているかは疑問に思った人が調べてみてください。農協がこれ以上買い取ることができないくらい米が余っているなら、米の生産量を減らそうとするのは政府として当然ですよね。
ましてや昨今の放射線問題もあり、日本の米は世界的に見ても扱いが難しいのが現状です。
じゃあ、田んぼを減らせよと。
そうなりますわな。
ただ、減反した農地はあくまでも「農地」なので、法律的に「農業」以外には土地の使い方として認められません。
「なんで自分の土地やのに好きに使われへんの?」
簡単に言うと「行政が税金使って農業用に整備した土地やから農業以外の目的で使うなんてあり得へんやん。」ということです。でもね、農協から「もうこれ以上米を買い取られへんから減らせ」と言われた田んぼ、何も作れなくて雑草だらけでも登記上は田んぼでしかなく、その固定資産税は毎年きっちり国から徴収されるという不思議な国、日本。ある意味COOL JAPANですわ。(冷笑)
で、僕は今回そんな土地にガラス工房を建てようと動き始めた訳ですが、法律の壁は「農業振興地域」だけではなかったのです。。。
続きは次回。