2025年度 東京大学 工学部 編入合格体験記
2025年度の東京大学工学部編入試験に合格したので体験談を書きたいと思います。自分みたいに歴史上東大編入合格者が1人もいなかったような高専から東大を目指す人かつ全然勉強への集中力ない人でもある程度頑張れば東大に受かることもあるって希望を少し持ってもらえたらなと思います。この人えぐいみたいな体験談を見て諦めずにこんなやつでも受かるんだと思って読んでみてください。自分も受験期は結構他の人の体験談見てモチベ維持したり勉強の参考にしたりしてたのでぜひそういう所に役立ててもらえたら嬉しいです。
自分は二科目受験でしたが、受験者の過半数が三科目受験で二科目受験の人の体験談ってあまり見ないような気がするので特に二科目受験の人は参考にしてみてください。頭に思いついたことそのまま打ってるので駄文で読みづらいかもしれませんが悪しからず。
スペック
出身 : 函館高専(東大編入学者なし)/社会基盤工学科
席次 : 1年 2位
2年 4位
3年 4位
4年 2位
5年 多分めっちゃ低い
TOEIC : 550(3年9月)
715 (L360/R355 3年1月)
720(L390/R330 4年12月)
810 (L415/R395 4年2月 提出)
併願校 : 東京大学 工学部 社会基盤学科(合格)
埼玉大学 工学部 環境社会デザイン学科(合 格)
筑波大学 理工学群 社会工学類(未受験)
勉強時間
記録時間は全部合わせて732時間でした。燃え尽きた後の空白期間(後述)を経て4年後期から再度勉強し始めた時から東大受験までだと500時間くらいです。
色んな体験談とかみてると合格者はみんな最低でも1500〜2000時間くらいの勉強時間かつ1日10時間超えとか勉強してるのでそれを考えたらこんなんで受かる訳ないよなとか思ってましたがなんとか一次は通ってたみたいです。なので勉強時間が足りなそうだから無理だとか諦めずにちゃんと自分なりの勉強法を見つけて少ない時間で最大の成果をあげられるようにしたら勉強時間の少なさなんていくらでもカバーできると思います(自分の結果論ですが)。ただし自分の場合二科目受験での話なのでこれが三科目受験で物理が入ってくるとなるともう少し早めに本腰を入れるor1日の勉強時間をめちゃくちゃ確保するの二択になると思います。
自分は東大受験がある6月でも勉強時間20分とか1時間の時もあるし一番多い日で8時間弱くらいが限界でした。6月の平均勉強時間で言ったら大体4〜5時間/日くらいだと思います。直前期になっても高専低学年からネックだった集中力は結局そこまで上がりませんでしたが、テスト勉強も3行とか書いたらスマホいじるような自分にしては頑張った方だと思います。スタプラで勉強時間は授業中の内職含めて記録していたので一応参考までに貼っておきます。
全然勉強してねえやんって感じですしなんなら自分もそう思ってるので自分と同じような雑魚みたいな集中力しか持ってない人も自信持ってください。
東大編入合格者の中には自主的に数学先取りして低学年で数検1級とか取ってるバケモノも結構いますが自分は高専の定期テスト対策以外の1,2日前勉強以外数学も英語も自主勉強はしていないので編入勉強はほぼゼロスタートでした。現時点で基礎力無い人も安心してください。
1年〜2年
編入のこともろくに知らないしテスト期間以外の勉強もしてません。高専のテスト前日、前々日にほぼオールして詰め込んでただけでした。毎回テスト当日の朝4時くらいに「もっと前からやっとけば良かった」と、後悔しますが結局このスタイルのテスト勉強を一番辛い4年の学年末まで続けることになります。
2年後半くらいに成績点の平均が90くらいあれば北海道大学への推薦が貰えると担任から聞いていたのでそれで入れるなら全然いいかと思ってそのつもりでいました。
実家が北海道ではなく、この時は寮にいたのでそこで普通にこの寮早く出たいなと思いながら生活していました。
3年
専門科目がどんどん増えてテスト10何教科とかあっても安定のほぼ前日勉強で苦しみまくって席次を落とします。重い教科が1日に2,3教科重なったりすると死んでしまうのでテスト日程がわかってるなら早めに対策した方が身のためです。
夏休みくらいに友達二人とのグループ通話の中でZENPENの存在を知り、めちゃくちゃ色んな体験談を読み漁りました。編入についてなに一つ知らない状態だったしどんな大学に入れるかもまともに知らなかったので読んでて結構面白かったです。
この時に漠然と
「京大とか面白そうだから行ってみたいなー」
と思って京大編入の募集要項も見るも、筆記が数学、物理、化学と全く高専でやってない科目に加えてTOEFLの提出が必要なことを知り即諦めます。うちの高専では物理も化学もまともにやらないしなんなら数学も基礎の基礎しかやりません(函館高専はそもそも進学に強い高専ではないので仕方がない)。やろうと思えば独学でいくらでもできるんでしょうがそもそも物理化学に苦手意識があったせいで絶対に無理だと思ってやる気にすらなりませんでした。諦めたついでに、「一応京大みたし東大も見ておくか」というノリで東大編入の募集要項を見ると、希望する社会基盤工学科への編入は数学と英語のみ、TOEIC等の英語資格提出は任意、
「あれ、ワンチャンある?」
と淡い希望を抱きます(ただの勘違い)。あとシンプルに東大って日本一でかっこいいな!と思いました。この時期に周りに「東大受けるわ〜」と勉強も始めていないのに言いふらしますが、このおかげであんだけ言って受からないのめっちゃダサいなと思ってたまに勉強のスイッチ入る時とかあったのでその点に関してはよかったのかもしれません。この時が9月とかそんくらいでした。某高専から東大編入サイトもこの頃に見つけて体験談を読み漁り、編入にはどんな参考書を使って勉強すればいいのかなど一通り予習しました。また、用事で東京にいった時、実際に東大のキャンパス内を散策してみてこの大学に通いたいと強く思うようになりました。時間ある人は実際に行きたい大学を見に行ってみるといいかもしれません。
まずはTOEICだけ頑張ろうと思って金フレを1〜700くらいまでやり、1週間後にあった3年生全員強制で受けさせられるIPテストで550点を取りました。またこれをきっかけに初めてテスト以外で勉強することを覚え、編入を意識した勉強にも火がつきました。(のちにすぐ燃え尽きる)
最初は数々の体験談でもお馴染みの編入数学徹底研究から初めてみましたが初見でやった時は難し過ぎて驚きました。編入するならこれは問題無く解けなければ論外みたいな雰囲気だったので0から始めてもある程度はできるんだろうなーと思ってましたが全然そんなことなかったです。特に最初の方がむずすぎる。なんなら今やっても1〜5章くらいとかはできない所多いと思います。東大の過去問を見る限りThe 微分積分って感じの問題は全然出ないっぽかったので答えだけ写して飛ばしてました。数学は過去問を請求して見た感じ例年
1.微分方程式
2.確率
3.ベクトル解析(今はもう出題されていないがこの頃は気づいていない)
4.複素関数
5.線形代数
という傾向であることがわかったので、まず微分方程式から手をつけようと思いマセマの常微分方程式と線形代数を使って軽めに一通りやりました。その後もう一度改めて徹底研究で勉強した範囲の問題を解いてみるとサクサク進んだのでまずはマセマとか他の参考書で基礎中の基礎をやってから取り組んだ方がスムーズに学習できると思います。
英語はとりあえず単語はDUO3.0、英訳は和文英訳のハイパートレーニングとドラゴンイングリッシュ、英文解釈は基礎英文解釈の技術100とポレポレを使ってやりましたが英語書いたりとか中学以来まともにしてないしポレポレとかは難しすぎて全くわかりませんでした。基礎もできてないのにこんな参考書から始めてるから当然です。
TOEIC は金フレ、文法特急、精選模試を使って勉強し、1月に受けたIPテストでは715点でした。
そんなこんなで始まった東大編入への受験勉強ですが、今までテストの前日、前々日勉強以外の勉強を全く行っていなかった自分がいきなり毎日5,6時間の勉強をし続けて気持ちが持つわけもなく、わずか3ヶ月程で燃え尽きます。ここから4年末までなんもしません。やっぱり勉強する習慣がついてないのに毎日数時間勉強するのは難しかったです。自分と同じタイプの人は徐々に勉強時間を増やしていく方が体が慣れてきていいと思います。自分みたいにならないようにしてください。ただ、早めに東大受けたい意識が芽生えていたのはいいことだったなと今では思います。
4年春〜秋
毎週あるレポート地獄と他学科に比べて5,6教科とかも多いテストに苦しめられたら時間過ぎてました。東大受験のことなんてなんも考えてませんでした。インターン行ったり旅行行ったり遊んだりして過ごしてました。編入対策は1分も行ってません。何してたんですかね。
また、4年になるタイミングで寮を抜けて一人暮らしを始めました。この時期は勉強していませんが、受験勉強をスタートしてからは寮を抜けてよかったと心の底から思いました。自分のタイミングで勉強したいのに点呼やご飯の時間が決められていたらただでさえ無い集中力がもっと切れて絶対受かってないし勉強もまともにできなかったと思います。あとシンプルに寮は賑やかなので集中できません。
4年冬
周りが推薦で受験校を決めたりしてきている中、東大を受ける宣言をしたものの全く勉強を続けていなかったので心配した担任や周りからどこを受けるのかを聞かれ、結局東大を第一志望とすることをこの時期に改めて決めました。ここからやっと受験期に入ります。
改めて徹底研究をやり始めましたが当然覚えてるわけもなくほぼ初期状態スタートです。苦しみながら1周した後に微妙な問題や慣れが必要な問題には印をつけておいたのでそこだけもう一度やり直しました。正直東大に徹底研究前半のような微分積分らしい問題ってあんま出てこないと思うのでそこまで力入れてやんなくていいと個人的には思いました。時間なかったので基礎だけ抑えて応用は飛ばしてましたが、時間あるならやっておくに越したことないと思います。傾向外されたときや滑り止めの対策になるので。
マセマの複素関数を使って複素の基礎固めをし、アホなのでベクトル解析が無くなっていることを知らずにマセマのベクトル解析を1周しました。1周した後に他の人の体験談を読んで傾向が完全に変わって出題されなくなっていることを知りました。受験期で一番無駄な勉強だったと思います。
英語は燃え尽き前と同様の参考書を使って勉強してました。
TOEICも一旦今でどんくらい落ちているかチェックで12月に受けて720点でした。東大編入者は最低でも800くらいは取ってる感じしたのでそれを超えたらTOEICを終了することにしました。そこから1月のTOEICに向けて勉強しますが気づいたら申し込み期限過ぎてて2月に受けることになりました。単語とかは全くやらずに精選模試をひたすら周回して810点を取り、目標のスコアを超えたので無事ここでTOEICを終了しました。
数学に本腰を入れ、過去問特訓、細野確率、ベクトル・行列・行列式徹底演習、大学編入数学徹底演習などお馴染みの参考書たちを使って勉強してました。勉強したあとにやった分野の過去問を解いてみたりすると、意外と解けたりするのでそこで自信をつけつつ東大の試験範囲を勉強するのがおすすめです。
この頃の勉強時間 : 4〜5h/日
5年4月
この前入学したばっかだと思ってたのに気づいたら5年生になってました。周りはほぼ就職なので進路が確定する人が増え出し、就職いいなー、と羨ましく思っていました。この世の中が学歴社会じゃなかったら普通に高専から就職したかったです。4年の末も就職か進学かで結構悩んだりしてました。
しかし、進学を決めたからにはそんなことは言ってられないので普通に放課後は勉強して、申し訳ないですが授業中も内職できる授業は内職させてもらってました。複素はマセマだけでは足りないと思い、「工学系学生のための複素関数攻略への一本道」を新たにやり始めました。各分野の演習問題が結構あるので基礎固めした後の問題慣れするのにはちょうどいいと思います。数学の中で一番レベルで確率が苦手過ぎたので細野確率に加えて「合格る確率+場合の数」という参考書をやりましたが、中々確率の本質を掴むことができず、どちらの参考書も例題すら解答のヒントを見ないと解けないという状態でした。実際ここから何かをして確率ができるようになることはなく、細野確率の例題すら半分くらい今でも解けません。確率ができるようにならないのが悲しかったです。確率分野は過去問やその年の体験談を見ていると東大数学の中では比較的難しい範囲にあたり合格者でも捨てているような問題も結構あったので、確率は考えて取れるところだけとって2,3割、いけそうなら5割、それ以外の分野に時間を使って他の大問で平均9割くらいを目指して1次試験の合格を狙おうと考えていました。ボーダーは大体6割〜6.5割くらいだろうと考えていたので、この作戦通り他の大問で点数を稼げれば受かるかもしれないと逆にやる気が満ちてきました。過去問をH24くらいから解き始めましたが、初見で6割を超えた年はほぼなかったと思います。自分の実力の無さ、発想の乏しさを痛感しました。これはもう色々なパターンの問題を解いて慣れるしかないと思います。
さらに、数学の演習として、「大学編入のための数学問題集」をやり始めましたが結構初手の演習にするにはいいと思います。あんまり捻らなくてもいいというか基礎ができてたらできる問題ばかりで問題演習は最初にこれをやればよかったなと思いました。数学の問題集を進める上でのおすすめな順番は
徹底研究
(その他基礎固めをした後)
⇩
大学編入のための数学問題集
⇩
大学編入試験問題数学/徹底演習
⇩
過去問特訓
です。過去問特訓のC問題も意外と解けたりするものもありますが、難問も混ざったりしているのでこの順番で進めていくと数学力がスムーズについてくるんじゃないかなと思います。あくまで個人的感想なので参考までに。この中の1冊にしか載ってないパターンの問題とかもあったりするので最終的には全部解けるようにすることが理想です。
英語は英訳対策として新たに「大学入試最難関大への英作文ハイパートレーニング」をやりましたが、東大の英訳って工学的な文章が多くて普通の大学入試の英訳とはまた異なると思うのであまりやった意味はなかったような気がしています。参考書に載っている問題を英訳できるかということよりかは、どういった思考で英訳をすればいいのかということを吸収することを意識して読んでいました。暇な時は「英語で読む日経サイエンス」というサイトをチラ見したりしてました。5分くらいで見るの飽きてやめたりしてたのでこれのおかげで英語が読めるようになったかと言われれば微妙です。
この頃の勉強時間 : 3〜4h/日
5年生にもなって毎週実験があるおかげで編入試験だけに気持ちを注ぐことができずに中途半端な勉強しかできませんでした。それだけに向かえる環境なら結構集中できたりするときもあるんですが、それ以外にやるべきことが他にあったりすると全然集中できなくなってしまう性格でなかなか厄介でした。
5年5月
願書の提出も始まりいよいよだなという感じがしてきていました。東大は、志望動機や高専で学んだことをA4の紙に書いて提出しますが、面接でもここに書いたことから聞かれたりしたので自分が分からないこととかは極力書かない方が賢明だと思います。担任と卒研の先生に添削をお願いしました。第一志望を社会基盤工学科、第二志望を都市工学科で提出しました。また、この頃から卒研の先生にお願いをして受験終了まで卒研に一切行かなくなりました。卒研の先生も受かって欲しいなあと言ってくれ、いろいろな先生にも期待されていたので落ちたくないなと思っていました。
数学は勉強時間のほとんどを過去問に費やしていました。最新のものを除いて2周くらいしていたと思います。また、色々なパターンの問題を解いて視野を広くするために北大や阪大、京大などの旧帝大の過去問を解いたりしていました。他大の過去問を解くと気分転換になったり新しい気づきがあったりするので結構おすすめです。学校終わりは数学教員の研究室前で勉強していたので、過去問で考えてわからないところはすぐに先生に聞いてその都度解消していました。英語も同様に過去問を解いて先生に添削をお願いしていました。英語の先生はポジティブポジティブで自分が英語ができなくて〜って話をしても絶対マイナスなことを言わないので実力云々は関係なく、いけるぞ!という気持ちになることができました。
英語は長文対策で「The Rules」の3をやっていました。ボコボコでした。英語は過去の体験談に載っている点数開示や受験者の感想を見る限りできる人とできない人でもあまり大きな差がつかなさそうだったので英語はそんなにできなくてもいいや精神でいました。英語で5割、数学で7割を取って全体で6割を目指そうと考えていました。
数学の問題集も一通り解ききって何周かしている範囲とかも出てきたので、「詳解大学院への数学」や、「演習大学院入試問題数学Ⅰ、Ⅱ」に載っている院試用の問題のうち解けそうなものだけ選んで解いていました。この頃はもう新たな解法を見つけるというよりかは、自分の持っている解法をいかに引き出して使えるか、といった勉強をしていました。
この頃の勉強時間 : 4〜5h/日
5年6月
受験票なども届いたりしていよいよ本番直前という感覚がしてきました。この頃は夜寝る前に、合格発表の時に自分の受験番号が無いことを毎日考えてしまい心臓が早くなって寝付けないことも結構ありました。試しに去年の合格発表を見た時に自分の番号がなく、それで結構ドキッ、としたので本当に落ちたら嫌だなとただひたすらに思っていました。
滑り止めとして埼玉、筑波を出願していましたが、この時点で東大に受かるとは全く思えていなかったため、流石に筑波の範囲も勉強しなきゃいけないと思って筑波の範囲を勉強しましたが、それを始めた日に筑波の勉強はやめました。ここで東大の勉強を続けていたら受かっていたかもしれないという後悔を残したくなく、ここからは滑り止め校のことは何も考えずに東大に全振りする覚悟を決めました。東大の翌週に埼玉、またその翌週に筑波or東大二次の受験で東大に受かっても落ちても北海道から三週連続で関東に行かなければいけないなかなかハードなスケジュールではありましたが、幸い埼玉の過去問を見た感じ東大終わってからの1週間で行けそうだなと思ったので東大に全振りしても一応保険は効くなと感じていました。筑波は東大終わってからの2週間でどうにかしようと無茶なことを考えていました。
数学はただひたすらに過去問です。最終的に4周しました。体験談読んでてもみんな1周か2周しかしていなかったのでよく1周でわかるよな〜、と感心していました。解法暗記というよりかは、このパターンの問題はこう考えてみる、といった思考力が過去問周回でついたと感じるので同じ問題でも何周もして良かったなと思っています。初めの方は6割も取れませんでしたが、最後の方には7割はすべて超え、いい年だと9.5割取れたりしていたので、問題の相性が良ければ受かるかもしれないと思っていました。東大は、答えを最終的に導かなくてもそれまでの過程を評価してくれる感じの雰囲気だったので、過去問を解いている時から解法を詳しく示しながら解く練習をし、答えがわからない時は方針のみ書いたりしていました。
この時期に、金沢大学理学部と筑波大学を受ける友達二人と一緒に図書館の個室を借り、それぞれの過去問を時間を測って解きました。ここで初めて去年の問題を解きますが、この直前期で5割ほどしか取れずに絶望していました。初めて見るパターンの問題もあったので、それの解法を学び、受験直前にもう一度解くことにしました。
微分方程式ではマセマを用いて新たに演算子を使った解の求め方を覚え、解くスピードが劇的に早くなったことに感動していました。複素も微分方程式と同様に、とにかくいろいろな問題を解いて計算スピードを上げることを重視し、マセマの演習複素関数を2周ほどしました。これは、写像、C-Rの方程式、実積分への応用など、大量の演習問題で複素の総復習が行えるのでめちゃくちゃおすすめです。写像が苦手じゃなくなり、複素の範囲の計算スピードが結構上がりました。確率はYouTubeで"passlabo"という方が確率について大量の問題を解説する7時間の動画を上げていたのでそれを全部見ました。"Mathematics Monster"の確率のところも見ましたが、結局細野確率すら完璧にできるようになりませんでした。確率は捨てる前提だったのであまり気にせず、他の範囲の知識の補填と計算スピードの向上を意識していました。
英語はポレポレを毎日4,5文やり、単語帳は単純暗記が嫌いなせいでほぼできませんでした。3年生の時にDUOを2周したくらいで、受験期に入ってからはDUOにはまず触れていないし、鉄壁もいくつかのパートを飛ばして一周したくらいで単語力はほぼ皆無でした。TOEICをやってたおかげなのかそれとも長文を読む練習をしたからなのかわかりませんが、分からない単語を無視したとしても文の大体の意味を取れるようになっていたのであまり重要視していませんでした。英語の過去問も最終的に10年分くらいを1周しましたが、最初の頃よりは確実に良くなっていると英語の先生に言ってもらえたので、英語で5割とる作戦は成功しそうだからあとは数学を取るだけだと意気込んでいました。
この頃はスタプラで他の人の勉強時間をみるたびに、「やっぱり受験するならみんなこれだけ勉強するよな、口だけ受験で勉強してないの俺だけだよな。」と自分の勉強時間と比べてナーバスになったりしていましたが、他の人が10時間勉強して得るものは自分が3時間やれば得られるものだと自分に言い聞かせて正気を保っていました。
とは言っているものの1日の全てを勉強に使っていたわけではなく普通にスマホずっといじったり丸々遊びに行ったりしている日もありました。そのおかげで焦りを感じて集中できたり、リフレッシュにもなるので勉強詰め詰めの毎日は心身の健康のためにもあまりお勧めはしません。
なんやかんやで受験2日前になり、去年の過去問をもう一度解き直すと結構な手応えを感じ、先生に微妙なところだけ確認をお願いしましたが大方できていたので自信がつきました。受験が日曜で土曜の朝出発の予定でしたが、金曜午前の実験が終わったあとお世話になった先生方に頑張ってきます!と言いに回り、先生方も友達もみんな応援してくれたので絶対に受かりたいと思って東京に旅立ちました。
この頃の勉強時間 : 4〜5h/日
1次試験前日
飛行機で東京に旅立ちました。見送りに来てくれた彼女が合格祈願のお守りと手紙をくれたので、それと受験票を同じ場所にしまっておきました。
東京暑すぎてびっくりしました。道産子には少しきつい暑さです。昼についてそのままホテルに向かいました。フォーレスト本郷は色々あって予約取れなかったので、ホテル機山館に宿泊しました。まずは試験会場の確認をし、東大のキャンパスを2年ぶりに訪れ、やっぱりここに通って大学生活送りたいなとより一層感じました。
受験票が送られてきた時に全受験者数は101〜166で66人であると分かっていましたが、二科目受験の倍率がわからなかったので少し不安な気持ちを抱えていました。
受験会場の確認をした後は、東大のすぐ近くにあるスタバで2時間ほど勉強をしました。ホテルに戻ってゴロゴロした後、東大近くのやよい軒で夜ご飯を食べて明日の昼ごはんをコンビニで買い、ホテルでいい点数を取れた年の過去問を解いて自信をつけていました。ラインやインスタでもみんなに応援してもらい、受かるかなとか落ちたら嫌だなとかいう弱っちい思考は全く頭になく、明日は絶対に受かってやるという気持ちで眠りにつきました。
1次試験当日
普段土日とかは深夜2時に寝て昼の2時に起きると言った怠惰な生活をしていましたが、やはり受験の緊張感もあって6時半くらいには目が覚めました。試験は英語からなので、いつでも出発できる準備をした後に、過去問の長文と、英語で読む日経サイエンスを読んで過ごしていました。朝ご飯も普段は食べません(朝に起きれないから)が、万全の状態で挑みたかったのでおにぎりを2つ食べ、試験会場へ向かいました。
集合時刻の1時間前くらいに出て45分前くらいに着きましたが、部屋に入るともうほとんどの受験生が着席しててみんな意識高いなと思っていました。二教科受験の人は66人のうち25人とかで30人弱くらいだったと思います。大体4倍かーきついなと思っていました。糖分補給でチョコを食べながらスマホで英語で読む日経サイエンスを読み、頭を英語に慣らしておきました。英訳とか和訳のまとめノートとか作っておけばよかったなと後悔しますが元々英語で点数を取るつもりはなかったので気楽に臨めました。以下英語の試験内容です。
英語
第3問の傾向がここ最近少し変わりつつありますが概ね例年通りかなと言った感じだと思います。
1. 英文和訳
建築基準に関する話でした。例年通りか少し簡単めかなと感じました。去年のような形式ではなく、ただ下線部を和訳するだけの以前の形式に戻っていました。大体かけたので体感7.5割くらい。
2. 和文英訳
周辺住民と企業の参加メカニズムがどうこう見たいなよくわからない文章があったのは覚えてて残りは記憶にありません。自分的には訳しにくい日本語ばかりで、とりあえず前の方から読んでいって頭の中に思いついた単語をひたすら並べただけのカスみたいな英訳をしてとりあえず埋めました。3割くらい。
3. 長文
あまり覚えていないですが、環境の問題がどんたらみたいな感じだったと思います。⚪︎×問題があって、それは大体できたかなーって感じでした。本文中に下線が引かれた2単語(narrativeとcounter-narrativeだったかな)が本文中でどんな意味で使われているかみたいなみたいな問題が出ましたが、そもそも単語帳サボり過ぎたせいでその単語の意味を知らなかったので適当に前後の文章そのまま写して書きました。その他はまあできたところもあるなーくらいだったので5割くらい。
全部終わった時点で20分くらい余ったので、微妙だった和訳を見直したり、カスみたいな英訳にカスみたいな修正を加えたりしていました。全体でなんとか5割は取れてるかなーくらいの体感だったので、数学で点数取れれば全然あるぞと思い昼休憩に入りました。外に出て歩きながらおにぎり食べてました。胸が少しソワソワしていましたが、外を軽く散歩することで落ち着きました。試験会場に戻った後はまたチョコを食べ、届いていた応援ラインに元気をもらいつつ、数学の解法や注意事項等をまとめたルーズリーフと、自分の過去問の解答を見て数学に備えていました。以下数学の試験内容です。長いですがこの文章から悔しさを感じ取ってください。
数学
今年は計算量が頭おかしいくらいで、難易度自体はそうでもなかったと思います。
1. 微分方程式
三階、置換誘導付き、非同次のオイラーの3問でした。(2)はぱっと見難しそうな感じでしたが、置換のパターンをわかっていたのでここで差が少しつけれるかなと思いながら解き進めると(2)は誘導つきだったのでこれじゃ差つかないなと思いました。誘導に従って置換するとベルヌーイになる問題でした。置換多くて結構ごちゃごちゃしちゃいました。まあただの作業です。全部で15分くらいで終わりました。u'=du/dxと表し、D=d/dxと表す、などと定義されていないなどで減点をされないように細かく書きましたが、多少の減点があると踏んで9.5割。
2. 確率
AとBの2つの袋の中に、赤と白の2色の玉があってそれを入れ替えてAに赤玉が0,1,2,3個入ってる確率をそれぞれP,Q,R,Sとするみたいな感じの問題でした。たしか(1)の枝問が3つ、(2)の枝問が4つありましたが、(1)はなんの捻りもいらないただ問題文を読んで状況が分かれば誰でもわかる問題だったのでそこだけめちゃくちゃ丁寧に状況説明して書きました。そのせいで簡単な前半しか解いてないのに20分くらい時間使ってしまって焦りましたが、作戦通りここで確率をすっ飛ばして次に進みました。(1)の配点は低いと思うので3.5割。
3. 複素関数
計算量が異常だったと思います。(1)が正則関数f(z)の実部(虚部だったかも)が与えられていてC-Rの方程式よりf(z)を求めた後、それの導関数を求める問題でしたが、どちらもx,y表記ではなくzで表す必要があったため、そこに結構時間を喰われた感じがします。(2)は異なる三つの積分路での複素積分でしたが、留数だけ先に求めてからそれぞれの積分路内に存在する極を探せばよかっただけなので簡単だったと思います。(3)は実積分への応用でしたが、まず特異点のうち除去可能なものをあげよみたいな問題が出て少し困惑しました。どう答えればよかったのかわかりませんでしたが、z=0が積分路上に存在していたため除くとしたらこいつだろうと思い証明もなくz=0が除去可能であると記述しました。積分の右辺がAsinBみたいな形になっていて、最後の問題はAとBを定めよと言った問題でしたが、いまいちわからなかったので上半円上の積分が0になることから、複素積分と右辺の値が一致するので、それによりAとBを定めるといったことを苦し紛れに書いて終わりました。ちなみに(1)で計算量えぐいかつミスらないよう丁寧にやっていたので最後まで解いてないのに解答用紙の裏の1番下枠外のギリギリになってしまいました。(3)以外は多分できたので7.5割くらいかなと思います。45分くらいかかってしまい焦りました。
4. 線形代数
示されている変換を与える行列Aを求めよから始まりました。Aが文字aを含む行列だったのでややこしくなりそうだなーと思いながら進めました。(2)はAが逆変換を持つ条件だったので簡単でしたが、(3)は固有値の一つが2の時のaの条件みたいな感じの問題が出て、冷静に考えれば固有方程式のλに2を代入してaを定めればいいだけなのですが、見た時はこれに気づかずに焦って10分ほど無駄にしてしまいました。結局ラスト10分くらいで気づいてaが2つ出てきましたが、(4)はそれぞれのaについて全ての固有値、固有ベクトルを求めよとかいうめんどくさい問題だったので、時間が足りずに最後まで解ききれないまま終わってしまいました。(5)はそれぞれのベクトルが相互になす角度を示すだけだったので(4)が最後まで終わっていればできたと思います。6.5割くらい。
試験終了の合図に絶望しました。解ける問題を解ききれなかった。その悔しさがとてつもなかったです。しかも解いていて今年の問題は割と簡単だと感じていたので周りは問題なく解けているだろうと思い、絶対に不合格だと思いました。しかも外出たら雨降ってて気分最悪です。ここに通いたかったなー、2度とここにくることもないのか、と泣きそうになりながら本郷を後にしました。
一次試験合格発表まで
完全落ちたと思っていたので翌週の埼玉に向けて軽く勉強しました。気分が落ちすぎて埼玉まではあんまり勉強できませんでしたが、埼玉の試験は簡単だったので証明とかしながら受かる前提で解いてました。面接もありましたが、ここ聞いてほしいなーってところを聞いてもらえるように喋っていたら全部そこを聞いてくれたので絶対に受かってるなと思いながら埼玉を後にしました。埼玉もいい大学だと思いますが、東大の手応えがダメだったショックがデカすぎて大学行きたくないとすら思ってました。あと埼玉暑すぎて溶ける。ついでに暇だったので東大近くの神社まで行って今更東大合格の絵馬を書いてきました。受験前に書け。
東大の試験どうだったって聞いてきた友達に内容を話すと、「え、受かってるんじゃね?」とか言われてましたが周りの受験生のレベルと今年の数学の簡単さ、そして自分の英語の雑魚さを考えた時にこれじゃ絶対受かってないだろうなと思っていたので周りにも落ちたと思う、とこぼしていました。
埼玉受験から帰ってきた翌日に東大一次の合格発表でした。1限がなかったのでどうせ落ちてるだろうからそのまま今日は学校休もうと思いつつ家で一人でパソコンを開き、発表は10時でしたが9時半ごろから東大工学部のページを開いて待機していました。何もしていないとソワソワしてしまって落ち着かなかったので、家の掃除したりしてました。10時直前にパソコン前に座り、落ちてるだろうな現実見るの嫌だなと思いながら受験票とお守りを握りしめ、10時になった瞬間リロードするとすぐページが出てきました。深呼吸をして開くと一目で自分の受験番号が飛び込んできて驚きすぎて一人で「えっ!?」って言いながら椅子を後ろに吹っ飛ばして立ち上がっちゃいました。ラインで受かった報告して親に電話をかけて合格報告をしました。親は泣いて喜んでくれてました。行くつもりのなかった学校に行く準備をし、急いで学校に向かって担任に合格報告をするとハイタッチして喜んでくれました。数学と英語の先生も跳ねながらとても喜んでくれて嬉しかったです。一次発表のあの瞬間は一生忘れないと思います。落ちたと思ってたらまさかの合格だったのでめちゃくちゃ驚いたし人生で一番レベルで嬉しかったです。一次合格発表の次の日には東大合格した人(まだ一次だけなので東大合格とは言えませんが)出たらしいよ、と言ったことが学校中に広まっていてそこで改めて一次に受かったんだなということを実感しました。
二次試験当日まで
受かるとも思ってなかったので当然面接対策は0です。志望動機書に書いたことに関連することに答えられるようにしておきました。あと卒研の先生に色々専門的なこと質問してそれメモってました。本番でこの時聞いたことに関することをもろ聞かれたので聞いておいてよかったと思いました。発表から試験日まで3日とかしかないので結構焦ってました。まだこの時点では第一、第二志望のどちらで受かっているか分からないので、第一で受かってますようにと天にお願いしていました。
急で飛行機が取れなかったので新幹線で4時間くらいかけて行きました。移動時間暇できつかったです。
二次試験も前日の夜入りし、夜ご飯に好きなラーメンを食べて幸せな気持ちで寝ました。
この日は雨でした。面接が午後からでホテルのチェックアウトから結構時間があったのでまた東大近くのスタバまで行って時間を潰していました。もう来ることはないだろうと思っていたので、東大の地をまた踏めたことをとても嬉しく思っていました。集合時間の2時間前くらいには控室入りしてメモしていた面接対策の文章がスラスラ思い浮かぶようにひたすら頭の中で読み上げていました。呼ばれて順番かと思ってついて行ったらまた試験室前で待たされて無駄に緊張しました。驚いたのが荷物を持ちながらの入室だったことです。そのまま帰る予定だったのでデカい荷物と傘を同時に持ちながらノックして入室するのきつかったです。例年面接官は10人いて部屋に入った瞬間おーやっぱ多いなとか思ったので10人いるもんだと思ってましたが正確な人数は分からないです。でも面接官は多かったのでそんくらいいたと思います。以下面接で聞かれたことです。
二次試験
・第一志望と第二志望の志望動機をそれぞれ
⇨過去の体験談だと第ニ志望の学科で受かっている人のみ第一と第二志望それぞれの志望動機を聞かれる感じだったのでうわもしかしたら第二で受かってるのかなと少しがっかりしましたが、見た感じ全員そう聞かれているっぽいので面接の時点でわからないように全員に聞くようにしたのかもしれません。
第一の志望動機を1分くらい喋り、ちょっと黙ったら第二は見逃してくれないかなと思い黙りましたが、ん?みたいな顔をされたので仕方なく10秒くらい第二志望の志望動機を喋りました。
・橋梁の性能評価(志望動機に書いた)の問題点、改善点など知っていることがあれば
⇨卒研の先生に現状の方法の欠点とかあるんですか?ということを聞いておいたのでそれをそのまま答えました。聞いてなかったら撃沈してました。
「振動による解析で与えた振動以外のノイズが入ってしまうことが問題点の一つとして挙げられると思いますが、現状私の持っている知識ではこの解決方法は思いつかないため、入学後の勉強やインターンシップといった活動全体を通して自分を高めていきたいと思います。」
みたいなことを喋りました。所詮ただの高専生なので解決方法とか知らなくて当然ですから分からないものは分からないと言って向上心だけアピールしておいたらいいと思います。
・卒業研究について
・詳しく
・部活動についてアピールがあれば(調査書に書かれていた)
・高専で専門科目とかを学んできた中で、自分の得意、不得意科目とかあれば
もっと卒研とか志望動機について深掘りされると思っていたため、こんな普通な質問もあるんだと逆に困惑してしまいましたが、所々詰まりながらもとりあえずは全部答えられました。圧迫という感じもなく、にこやかな教授に基本質問をされ、あと2人ほどが質問をしてくるといった感じで全体的に和やかな雰囲気で緊張はあまりしなかったです。二次はよほど会話が成立してないレベルじゃないと落とされないんじゃないか、という感じだったので変なことは言ってたかもしれないけど落とされるようなことはしていないだろうと思い東大を後にしました。
二次試験合格発表
一次は1週間で発表なのに面接だけの二次の合格発表が2週間も間が空いてしまうのが結構精神的に不安になりました。ほぼ落とされてないとわかっていても、ほぼない方になって落ちてしまったらどうしようとか余計なことばかり考えてしまっていました。第二希望の学科での合格だと専攻が結構変わってしまうことになるし、やりたいことは第一希望の学科にあるので第一で受かっていて欲しいなと願って過ごしていました。
二次の発表は14時となっていましたが、この日は1限しかなかったので1限が終わったあと家に帰り、14時前にもう一度学校に行って担任と合格発表をみることにしていました。部屋で担任と第一で受かってて欲しいなーと話しつつ14時になるのを待っていました。14時ちょうどからすこし遅れて合格発表が上がってました。上から順番に番号を見ていくと他の人が社会基盤に合格しており、社会基盤の合格者は毎年大体0or1人だったのでやばい落ちてるかもと思ってヒヤヒヤしました。もう少し下に行くと自分の番号と横に社会基盤と書いてあり、よっしゃー!と声をあげてまた立ち上がって喜びました。担任も快挙だなーすごい!と言ってくれて嬉しかったです。ここで初めてしっかりと東大に合格したと言えるので受験期やり切ったという気持ちでした。改めて数学と英語でお世話になった先生に報告しに行き、また1次同様に喜んでくれました。
こうして人生初の一般受験は無事合格という最高な形で幕を閉じました。
成績開示
多分ですけど合格者の中じゃ最低点でギリギリボーダーのラインだと思います。
予想 数学 : 270/400 英語 : 150/300
(8/13 追記)
大体予想通りでほんの少しだけ英語が高めでしたね。多分めちゃくちゃな英訳がたまたまあってたか長文で適当に書いた単語の意味が合ってたかの運点数だと思います。数学は解法だけ示してた所とかがまあまあ点数化されてたんですかね。なんとか受かったので英語5割、数学7割取る作戦は成功でした。周り見てる感じ数学9割近くの人とか結構いるのでやっぱり例年より易化してたんだと思います。総合で得点率65.6%(459/700)でした。まじでほぼ最低点レベルのギリギリボーダー合格だと思います。
環境について
前述の通り自分が在籍する函館高専は歴史上東大への編入合格者はいなく、東大受験をするなんて言う人も数年に1人とかのレベルだったそうです。加えて進学に強い高専でもないのでクラスに筆記でまともに一般受験をするなんて人も1,2人くらいしかおらず、学年で見ても10人いるのかなとかそんなレベルです。この中で一般受験しかも東大を目指して勉強するのはメンタル的に結構きつかったですが、幸いにも仲のいい3人がたまたま一般受験希望だったので、4人でグループを作っていました。範囲こそみんなバラバラで分からないところを共有したりすることはあまりできませんでしたが、孤独を極める一般受験において編入勉強の辛さを分かち合えるだけでも結構心の支えになりました。しかも、みんなレベルの高い大学を志願していたので、支えになると同時にみんなの勉強時間に焦りを感じて勉強したりなどもできていました。自分みたいに大半が就職or推薦進学で、そもそも一般受験するような人が少ない高専にいる人も、何人か一般受験する人を見つけて色々共有した方が絶対いいです。各々が志願している大学の過去問を共有してそれを解いて見たりするのも結構いい練習になったり本番で役立つこともあります。広島大学を受験した友達のおかげで最後の線形の解法思いついたみたいなところもありました。いない場合は一般受験の素晴らしさをなんとかプレゼンして友達を一般受験へ巻き込んでしまいましょう。本当の孤独だったら自分も気持ち的に続いていなかったと思います。先生たちはもちろんのこと、同じ目線で一緒に受験期を過ごした友達たちありがとう。
あと、東大の数学の試験範囲は高専でほぼ全くやっていません。微分方程式は2階線形の同次形までを4年末にやり、オイラーやベルヌーイは出てきませんでした。確率、複素はそもそも授業がありませんし、線形代数も必修の数学では3年生にサラスの公式くらいしかやった記憶がありません。つまりほぼ全てを独学で行う必要がありました。しかし、二科目受験とは言えど結果的には東大に受かってしまったわけですから、授業で数学にあまり力が入れられてなく、また進学に強くない高専にいる人も、これを見て自分が今いる環境で受かるためにできることを行うことができれば、明石高専をはじめとする進学に強い高専にも十分に立ち向かえることが少しは分かってもらえるんじゃないかと思います。あと、進学に強くない高専だから東大が出なかったのではなく、一般での進学をみんなほぼ考えておらず東大受験が頭になくて受験しないからそもそも合格者が出ない、というのが真実だと思います。また、勉強時間が足りないと思っている人も、少なくとも5年になるギリギリとかであればまだ努力次第で間に合うラインだと思うので、ほぼゼロスタートだという人も諦めずに挑戦するだけしてみてください。自分も途中本当に進学できるのか怪しい時期もありましたが、後悔したくない+東大って日本一でかっけえ!の気持ちだけでなんとか頑張って合格できたので、皆さんも是非これ以上の集中力を発揮して受験勉強をし、東大を目指して頑張って見てください。
取り組んだ参考書とおすすめ度
おすすめ度は1〜5で評価します。(とりあえず先にやった参考書ととりあえずの評価書けるところは書いて後々足していきます。忘れていなければ。)
数学
・編入数学徹底研究 : 3
まあ初学者にはきつい箇所もありますが一冊でとりあえずの範囲は網羅できるし復習用にペラペラめくるのもアリです。
・編入数学過去問特訓 : 5
基礎固めた後のひたすら演習用としてぴったりだと思います。東大の傾向的にでなさそうだなーって問題は軽くやってスルーでもいいかなと感じてスルーしてました。
・大学編入試験問題数学/徹底演習 : 5
たくさん問題あるのでいいと思います。複素の問題でこれにしか載ってないやつとかあったのでやってみるといいと思います。
・大学編入のための数学問題集 : 4
初めの問題集に最適だと思います。内容はそんな難しくないです。
・マセマ ベクトル解析 : 0
時間の無駄でした。
・マセマ 常微分方程式 : 4
・マセマ 複素関数 : 3
・マセマ 確率統計 : 2
・マセマ 演習複素関数 : 5
これ個人的にめちゃくちゃおすすめです。写像が苦手だったんですけどこれのおかげで苦手意識なくなりました。あと他の複素分野の大量の演習問題があるのでひたすら解いて慣れるにはうってつけだと思います。
・工学系学生のための複素関数攻略への一本道 : 5
・ベクトル・行列・行列式徹底演習 : 4
・大学・高専生のための解法演習微分積分2<極めるシリーズ> : 5
微分方程式はこれで演習詰んで慣れてた記憶があります。リッカチとかも載ってるのでおすすめ。
・細野真宏の確率が本当によくわかる本 : 3
・合格る確率+場合の数 : 3
・大日本図書 新確率統計 : 2
・青チャート数Ⅰ・A : 3
・詳解大学院への数学 : 4
・演習大学院入試問題 数学Ⅰ,数学Ⅱ : 2
英語
・DUO3.0 : 4
・鉄壁 : 3
・ポレポレ : 4
・基礎英文解釈の技術100 : 4
・大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編 : 5
・大学入試最難関大への英作文ハイパートレーニング : 3
・ドラゴン・イングリッシュ : 5
・やっておきたい英語長文500 : 4
・The Rules 3(入試難関) : 3
質問など
Twitterで編入者や編入希望者と繋がれる用のアカウントを別に作ったので何か質問などがあれば以下にお願いします。
ここのコメントに書いてもらっても構いません。
Twitter : @sei_0511_s
なかなか読みにくい文章ではあったかもしれませんが、最後まで読んでいただきありがとうございました。