工場で見つけた、前向きな働き方。

先週5日、独立リーグ引退後から期間社員として働いていた工場を退職しました。

退職後、色々とドタバタが続き、ずっと書きたいと思っていたこの記事を書くことができていなかったので、今日はそれについて書こうと思います。

<目次>
1.
「お金のため」だけに働くこととは。
2.「お金」と言う価値だけに縛られない。
3.前向きな働き方。
4.市場価値を高めた先にあるもの。
5.終わりに

1.「お金のため」だけに働くこととは。

もともと給与面、福利厚生、教員採用試験に向けての時間を確保しやすいと言う条件から決めたこの仕事。

「工場」と言ったら想像していただける通り、誰もができるような、いわゆる代替え可能な仕事です。

散々「価値を生み出す」とか言いながら、僕が働いていた現場では、なかなか自分にしか生み出せない価値を見出しにくい現場であって、そう言う意味では、とてももどかしい環境でもありました。

入社当初は教員採用試験の勉強もあり、仕事はとにかく無駄な体力を使わないことを徹底していたため、あまり仕事に対して深く考えることがありませんでした。

採用試験後、目標がなくなった中で、なんとなく働いていた日々が続き、なかなか「お金のため」に働くだけでは面白くなく、それこそ前向きに働いている感覚はありませんでした。

人って実に強欲で、独立リーグ時代より遥かに多くのお金をもらうことができたにも関わらず、「お金のため」に働いてもらった「お金」には、「足りない」としか感じられず、貧しい想いをしているような感覚でした。

逆に独立リーグ時代、野球で得たお金と言うのは本当に尊くて、「お金」と言う全く同じ「モノ」でも、自分にとっては全く違う「価値」があったように思います。

「お金」はなくてはならないものだけれども、「お金のため」だけに働くことって、実に虚しいことだなと感じました。

2.「お金」と言う価値だけに縛られない。

「与えられた仕事以上をやったって、無駄。いくら頑張ったって給料は上がらない。」

これは周りの期間社員さんたちが、まじないのように言う言葉です。

もちろん期間社員さんだけが言うことではなく、こう言った考えのもと仕事をする人って、多いのではないでしょうか。

上司が評価してくれないから頑張る必要はない。だったり、ボーナスを下げられるからやる気出ない。とか。

一理あるのかなぁ、とも思いますが、これって実は「お金」と言う価値だけに縛られた働き方のように思います。

僕も最初は、こう言ったことを感じたこともありますが、そんなこと考えながら働いていたら、ただでさえお世辞にも面白いと言えない工場の仕事が、さらに勢いづいて面白くなくなるもの。

こうも面白くない仕事を淡々とやっているだけでは、そりゃ虚しくなります。だから、「お金」と言う価値だけに縛られてはいけないと思うのです。

3.前向きな働き方。

僕の考える前向きな働き方とは、

「自分の市場価値を高めるために働く。」だと考えます。

自分の市場価値を高めるとは、要するに自分を商品として売るときに、強みとして売れるポイントを作ったり高めたり、またそれを増やしたりしながら働くことです。

例えば、今回僕がやったことは、これから営業に携わること、人事や経営に携われるようになることを見越して、人にお願いできるような立ち振る舞いをできるような働き方を考えました。

「お願いできるような立ち振る舞い」とは、簡単なことから言えば、片っ端から話したことのない人にも声をかけてみるとか、そんなレベルのことでも良いんです。

ただ、後々に「お願いできるような立ち振る舞い」をできるようにするわけですから、ただこっちの話したいことを好き勝手話すのではなく相手が気持ち良くなるように色々と聞き出すわけです。

そうやって相手にとって、話して楽しかった良かったと思ってもらえれば、いざというときに何かとお願いがしやすくなる。

実際にこれで、今まで一切話さなかった人とでも話せるようになり、ことあるごとにお願い事を頼むことができ、助けていただける機会が増えました。

こうなると、自分の仕事も楽になるし、逆に暇なときは仕事をもらうこともできる。もらった仕事が初めての仕事だったら、新しいスキルもつくわけで。その連鎖でまた自分の市場価値が高まります。

こうやって常に自分の市場価値を意識しながら働くことができれば、人と話すのだって「好き、嫌い」とか、「得意、苦手」なんて関係ないわけです。

「やるかやらないか」でしかなくて、「やる」と決めたらやれば良いだけなんです。

自分で「やろう」と思って働くことができれば、必然的に前向きに働く姿勢になります。

だから、この「自分の市場価値を高めるために働くこと」こそ、前向きな働き方なわけです。

前向きに働ければ、仕事ってすごく面白いものです。

4.市場価値を高めた先にあるもの。

市場価値を高めるために働く。

と言っても、物理的限界があります。

いくら仕事を請け負って、できることが増えても、最終的にはそれが「お金」として還元されなければ、それは価値がありません。

会社としても、それは都合の良い駒という感覚になりかねない。

あくまで、自分を商品として、市場価値を高めるのです。

だから、会社を良い意味で利用して、自分の市場価値を高めた後には、その価値を最大限に生かして、転職や起業、独立という選択肢も増えるわけです。もちろん、その会社で上に行きたいと打診したり交渉することもできます。

そうやって繰り返し働くことで、決してお金のためだけに働いているわけではないのに、気づいた頃には年収が上がっていたり。

前向きが更なる前向きを生むように思います。

要するに何が言いたいかというと、「仕事」こそ前向きに、面白くやらないと、全く価値のないものだということ。

自分の限りある人生、時間を「仕事」に費やすわけです。

面白みもなく、ただ淡々と与えられたことだけやっていたら、気づいた頃には何も残っていません。

誰かのために働く必要なんて、全くない。

自分のために働いて、結果として、上司のため、会社のため、社会のためになれば、それで良いと思います。

だからまずは、前向きに働くことができれば、きっと全て上手く行くのではないでしょうか。

5.終わりに

今回、自分がまさかこんな「工場」で前向きに働けることができるだなんて、全く思っていませんでした。

働き始めた当初は、お金のためだけに働くのがとにかく億劫で。

採用試験の勉強を優先するために、無駄な体力は使わまいと、挨拶だってずさんで。

よく思ってくれていた人なんて、ほとんどいなかったと思います。

それでも、採用試験後は、面白く働かないと、ただただ損だなと思ったわけです。

自分の市場価値を高める。と、思ってやってみたことは、この工場内では「お金」という価値に還元されることはありませんでしたが、勤務最終日にはプレゼントをいただけたり、多くの方に見送られたりと、全く別の価値を生むことができました。

とても驚いたし、嬉しかったです。

社員さんとも個別で飲みに行くような仲になったり、繋ぎの仕事と思って始めた頃には想像もできないことが起きました。

いろんな部分であった、後ろめたい想いも最後は払拭されて、トータルとしてやれることはやりきったなと。

工場の期間工でここまでできれば、次も大丈夫っしょ。

と言った具合に、また次の職場でも、同じようなスタンスで、自分の市場価値を高めていければと思います。

この記事を読んでいただいた方にとって、少しでも今の仕事が前向きとなり、今後の人生への糧になれば、さらに嬉しいなと思います。

長くなりました。

ご精読、ありがとうございました。

勤務最終日にいただいたプレゼント。まさかでした。笑

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