私の好きなお医者さん
月に一度、眠剤を補充するために地域の開業医のところに行くんだけど、そこのお医者さんが好きすぎて困る(笑)
専門は外科らしいけど、町の開業医なので何でも診てくれる。雰囲気は、『動物のお医者さん』に出てくる漆原教授みたい(ググったら画像でてきます^^)
一度、胸にしこりができて診てもらった時は「あー、何かようわからんが、切ろうか。ちょっとそこに横になりんさい」って、いきなり切られた(笑)
ちょいちょいとしこりの周囲に麻酔注射して、サクサクっとメスを入れて、途中で「ほぉ…なるほど…ふーん」とか言いながら。さらに、看護師さんたちに「ちょっと来て見てみんさい。めったに見られんじゃろう」と呼び寄せて見せてる。切ってる最中に(笑)
で、チャチャっと縫って「切った組織は調べてもらうけぇね。3日後ぐらいに電話してきて。悪性じゃったらその時に考えよう」って。
もうポカーンですよ(笑)
何事もなかったんだけど。
それからというもの、その先生が大好きになって、何かあったらそこの医院に行くことにしてる。いっぱいいっぱい検査されて「原因がわかりませんね、次はこれとこれの検査をします」ってたらい回しする総合病院より頼りになるような気がして。
実際、頼りになるのかどうかはわからないけど、私みたいなテキトーな患者は、このぐらい大らかなお医者さんの方が合ってるんだろうなと思う。
眠剤もらうためだけに行くときは、空いてる曜日の空いてる時間を見計らって行く。今日も一人しか患者さんいなかったので、診察投薬含めて10分ぐらいで帰れた。それも好き。
「変わりはないですか」
「はい。あちこちカビが生えてる程度で」
「カビは生えるよねえ、こがに蒸し暑いと。じゃが、もうすぐ暑くなってカビも干からびるわ、わっはっは」
「暑いのもしんどいですよねえ」
「暑いのはいやじゃねぇ。はい、じゃあ来月は採血しときましょう」
これだけ。うーん、好き具合が伝わらない(笑)こんなに好きなのに。
三カ月に一度ぐらい、採血や検尿の簡単な検診をしてもらう。これもお医者さんに「あんた、検診受けたりしよるんか?」と訊かれてから始めたこと。
「検診受けてないんですよぉ。検診とか受けていろいろ悪いとこが見つかったら面倒じゃないですか」
「悪いところを見つけるための検診じゃが」
「検診なんか受けずにそっと知らんふりをしといたら、病気の方も気づかずに悪くならないかなと思って」
「その発想はなかったのお。病気にバレんように生きて行こうと思うとるんか。そりゃあ無理ど」
なんてアホな会話ができるのが好き。総合病院のお医者さんにはそんなこと言えない。常に深刻な顔してなきゃいけない気がする。
もうかなりおじいちゃんだけど、元気でいてほしいなあ。ここの医院が閉まっちゃったらまた私、行き場をなくしてしまう。