私が30歳でワーホリに行く理由

出国まで2か月をきって、少しソワソワしているこの頃です。

ワーホリに行くと決めてから、ありがたいことに前職の方や前々職の方、
久々に会う友人など、たくさんの人にお会いすることができました。
その中で、当然といえば当然ですが、
皆さんから「なんでワーホリいくの??」と聞かれました。
(あと「旦那さんはどうするの!?」も)

この「なんで?」という質問の答えはシンプルに「前から行きたかったから」でしかないのですが、もう少し自分の気持ちを深堀りして
ワーホリいってみたいけどどうしようかなあ…とか、
もう30歳だしなあ…思っている方へ「こんな人間もいるよ~」というサンプルになればと思い書いてみます!


・軽く自己紹介

私は今年で30歳になる女性です。
夫と二人で暮らしており、6月末まで都内IT企業でライブ配信コンテンツのプロデューサーのような仕事をしていました。
ワーホリに行くと決めたのが4月中旬、会社に伝えたのが5月中旬だったと思います。
渡航は9月下旬予定。ちなみに渡航先はオーストラリアです。
寒いのが苦手で夏が大好きなので、渡航時期を考えても南半球がよいなと思っていました。あと英語圏であることは必須。
現在はAIトレーナーの仕事を不定期でやりつつ、英語を勉強したり、遊んだりして海の近くの町で日々楽しく暮らしています。

周りから聞かれた「なんでワーホリ??」という疑問は
「なぜワーホリに行くの?」と「なぜこのタイミングなの?」の2つに分解できると思うので、分けて答えてみます。

・なぜワーホリに行こうと思ったのか

これね…30歳でいくんだから大層な目的があって行くんじゃないかとか、
仕事や私生活でなんかあったんじゃないかと思う方もいらっしゃるのだろうなと推察しますが、なんもないんですよ。
いや「なんも」ってことはないですが、ほんと具体的な目的とかすごい理由とかないです。
ただただ昔から「海外に住んでみたかった」。これだけなんです。
かっこよく言えば、昔からの夢だった「海外で暮らしてみたい」をあきらめたくなかった、てことです。

英語力伸ばしたい、みたいな気持ちも勿論ありますけど、
それだけだったら日本にいても十分できると思っているので、これは理由にはならないですね。上達するよう頑張ろうとは思っていますが。

海外旅行は好きでたまに行っていますが、長期で住んだことはなく、
子育てとか老後の生活は日本がいいなと思っているので家族で海外永住とかも考えておらず、ほんと1年くらいでいいから海外で働いて、ご飯食べて、遊んで、っていう「暮らし」をやってみたかった。
これをたぶん中学生くらいから思ってました。

ワーホリに行こうと思った動機はほんとこれくらい単純なものです。

じゃあなんで今なの?っていう話をここから。

・なぜこのタイミングで行こうと思ったのか

昔から海外に住んでみたい願望があったならなんでもっと早く行ってないの?って話なんですけど、それについては、「人生いろいろありまして…」としか言いようがないです…。
確かに思い返すと留学に行けるタイミングは何度かあったと思います。
ただ、その時々で他にやりたいことがあって見送り、結果、ラストイヤーである今年行くことをついに決意した、というのが結論です。

実際に、どのタイミングで行けそうで、でも行かなかったという話をします。
※長い、かつ言い訳がましいので興味ある方だけ覗いてくれたら…

私が海外に興味を持ったきっかけは英語でした。
当時、ましてや地方のド田舎(徳島県出身です。ほんとにみなさんが思っているよりもずっと田舎だと思う!)にしては珍しく英会話教室に小1~
小6くらいまで通っていました。
教師である母がきっといろんなツテで探してくれたのだと思います。感謝。
英会話教室といってもバイリンガル育成とかそんなんじゃなくて、英語の歌を歌ったり、ごく簡単な日常英会話を楽しんだりとかそんなものです。くもんとかECCでもなく、日本在住のアメリカ人の先生が自宅で教えてくれてました。
ただ、これのおかげか?苦手意識とかよくある英語アレルギーは皆無でした。

中・高はソフトボール部に入っていて、県内ではかなりの強豪校で、土日も朝も夜もなく白球を追いかける毎日でした。国体とかインターハイに出るチームだったので本当に毎日へとへとになるまで練習してました(ちなみに私はまじで下手くそでした!)
強豪校のわりに人数は少なく、下手なりに責任感はあったので中高の6年間は間違いなく部活が私の人生の中心でした。
休みもないし、それ以外のことを考える時間も体力もなかった。
今考えれば、海外の高校に編入するという選択肢が自分の頭の中にあれば、両親に懇願して行かせてもらえてたかもしれないですが、その時の自分の視野ではその選択肢は見えてなかったんですよね。

ソフトボールは高校までで辞めることは決めていたので、
部活引退後は大学受験です。とりあえず学部名に「国際」が入っていることろが面白そうだと思ったので神戸大学の国際学部か、早稲田大学の国際教養学部とかがいいなと思っていました。
でも関東は地元徳島からは遠いし、頑張って神戸大学に入ろうと思い受験勉強に勤しみました。
(海外の大学に進学という手もあったけど、またしても私の狭い視野では見えていなかった…)
ところが受験直前になって母が「ここも面白そうだよ」と言って教えてくれたのが国際基督教大学(ICU)でした。
母からもらったパンフレットを見て一気に興味が高まり、とはいえかなりの英語力が必要だという情報もあったので、「記念受験してみるか」くらいの気持ちでした。
なんとそれが幸運にも合格できてしまい、神戸大学と迷った結果ICUに進学することにしました。
ICUでは3年次に数十名のみですがアメリカ、ヨーロッパ、北欧、東南アジアなどの提携している大学に交換留学に行くことができます。
入学前は私も当然この交換留学に行きたいと思っていました。

でも行きませんでした!
当時の感情を思い出して書いているので正当化しちゃってる部分もあるかもしれませんが、以下二つの理由から応募はしませんでした。
①ICUでの学生生活が楽しくて離れたくなかった
②自分の英語レベルで海外の授業の内容が身につくと思えなった

①はただただコンフォートゾーンを出たくなかったってことですね。
仲いい友達もいたし、好きな人もいたし(たぶん)、バイトもサークルも楽しかったんですよね。
②は、授業についていけるかと自信がなかったというよりは、自分にとって留学が本当に意味のあるものになるのか疑問視していたという感じです。
大学に行かれた方はご存知の通り、大学での学びにはいつも正解があるあわけではありません。答えのない問いを探求するのが大学の学びです。
それを日々痛感する中で、そもそも英語力が十分ではない自分が海外の大学に行って自分の興味がある分野の授業をとったとして、教授の言葉や本の内容を理解するのに精いっぱいで、批判的な思考を持ったり、自分で考える、ということができないのではないか、だったら高いお金を払って英語を学ぶために交換留学に行ったことになってしまわないか、と思ったのです。

今考えると、別にそれでもよくて、ついていくのに必死でもいいから経験として交換留学に行って、学び足りないと自分が思うなら留年でも何でもして納得いくまでICUで学べばよかったのだと思えますが、当時はなぜか交換留学に前向きになれなかった。

また、交換留学に行けなくても、それこそ大学在学中にワーホリに行くという選択肢もあったと思います。もしくは卒業後にそのままワーホリとか。
最近の学生さんはそういう方も多いようですが、当時自分の周りにはそういう人はいなくて、あまり現実味がありませんでした。
というのは言い訳で、たぶん怖かったのだと思います。海外に行くことが、ではなくて、人と違う道を歩むことが。つまりみんなと一緒に卒業して、就職する、というルートを外れることを避けたかったのだと思います。

とにかく、大学時代に留学はせず、4年で卒業して卒業後は普通に就職しました。
少し話が逸れますが、この就職した会社で夫に出会い、すぐお付き合いを始めました。そこから7年ずっと一緒にいるので当然のちのちの留学のタイミングに関する決断には夫も関わってきます。

就職して(ちなみに1社目は映像制作会社できつくて半年で退職。そのあと映像関連の別の会社に就職しました)2年たったころ、やっぱり海外に行きたいという気持ちがまたむくむくと湧き上がってきました。
でも当時の勤務先の会社には海外支社もないし、貯金もほとんどありませんでした。
ただ、お金に関しては向こうで働けば何とかなるだろうし、
「サクッと辞めてワーホリいくか!」という気持ちになったこともあります。
そんなタイミングで始まったのがコロナウイルスの蔓延でした。
とはいえパンデミックなんてすぐ終わると思っていたし、まあ無理に今行かなくてもいっか、と思いいったん保留に。

そしてコロナ禍にご縁があって再度転職をしました。
この出会いが本当に大きくて、自分の人生において間違いなくターニングポイントと呼べるものでした。
転職先は英語を公用語としてることで有名なIT企業で、わたしのチームは私以外全員が外国人でした。インド人、インド人、インド人、インド人、イラン人、イスラエル人、エジプト人、私、みたいな。
そのチームにいたことで英語力がどんどん向上しているのが自分でもわかってわくわくしました。また、インド人の同僚と働く中でカルチャーショックもありながら(また別のnoteで紹介したいです)日々新しい考え方に触れられてとにかく面白かった。留学よりも今はこの環境で学べることを精いっぱい学びたいという気持ちでした。
同時に、この時期に結婚をして結婚式も挙げ、プライベートも仕事もステージが変わったような感覚でした。なのでこの2年間は留学についてはほぼ考えておらず、目の前の日々を忙しく充実した気持ちで過ごしていました。

2年後、残念ながらチームは解体して、別の事業部に移ったのですが、そこは逆に日本人ばかりで、業務で英語を使う機会はほぼゼロでした。
それでも新しい事業で、かつ自分のスキルが生かせる内容だったので最初の1年ほどはやりがいを持って業務に臨めていました。
ただ、1年半が過ぎたころ、このままここで働き続けて自分は幸せなのかということ、大きな企業ではあったもののTHE・トップダウンのカルチャーが自分には合っていないかもしれないこと、やっぱり英語をもっと使いたいということなどが自分の中で積み重なり、仕事に対するモチベーションがあまりあがらなくなっていました。
そんなとき気づいたら今年で30歳。あれ?ワーホリって30歳までじゃなかったっけ…?

3月の大きなプロジェクトが終わったタイミングで今後の人生について夫と話し合いました。
わたしたたちは日常的によく話す夫婦ではありますが、いかんせんお互いに忙しく、話が深くなってきたころにどちらかが繁忙期になっていったんリセットされる、みたいなことを繰り返していました。

ざっくり「今後の人生」と書きましたが、具体的には
①こどもについて
②住む場所について
③仕事について
この3つです。

どれもわたしの決断に大きく影響するテーマでしたが、
中でも①について真剣に考えたことが自分の背中を押す結果となりました。

①こどもについて
こどもを望むか望まないか、これについては結婚当時(27歳)からよく話題に上がっていました。
夫は「いたらいいなとは思うけど、絶対ほしいってわけじゃない。産む人(わたし)の気持ちを尊重したい。」という考え。
一方わたしは昔からこどもが苦手で(※嫌いではない)
「わからん…産んでみたい気はするし、夫のこどもは絶対にかわいい…ただいのちの不可逆性が怖すぎる。あと出産こわすぎる。」といった感じ。

「まあ、もう少ししてから真剣に考えよっか!」などと言っていたらあっという間にに30歳になりました。
妊娠・出産について30歳はそこまで焦る年齢ではないのかもしれません。
ですがワーホリにいくとなると話は別です。

ワーホリから帰ってきたら私は31歳。
妊娠・出産するならば企業に属していたほうがいろいろと安心ではある…
企業就職を前提にするならば、就職して速攻産休はマズいか…
となると最低でも1年勤めてから妊活??
となると出産時の年齢は…

などと逆算してタイムラインを引いていくと、もはや「もう少ししてから考えよっか!」と悠長に考えている暇はありませんでした。
わたしたちはブライダルチェック的なものを受けたことがないので、自分たちの生殖機能の正確なリミットを知りません。
とはいえ35歳くらいまでに産んだほうがリスクは少ないことはさすがに認識していました。

自ら望んでこどもを持つことができたらそれは素晴らしいことです。
一方で、自分の自由が制限されることをわたしはずっと恐れていました。
出産したら、年齢制限がなかったとしても気軽に1年ワーホリなんてできないし、転職も慎重にならざるを得ないでしょう。
今行かなかったら、わたしが「海外で暮らす」という夢を叶えるのは何年後になるんだろう。

やっぱり今なんじゃないか?

貯金もたくさんあるわけじゃないし、具体的な目的もない。
「明確な目的のない留学は意味がない」等の声もよく耳にしますが
将来「なんであのとき行かなかったんだろう」と後悔することが何よりも怖くて、心を決めました。

大学生の時にいろいろ考えすぎて留学行かなかったこと、そのあと結婚や仕事やコロナでしばらく留学の夢を放置していたこと、たぶん私は少し後悔しているのだと思います(結果的に行かなかったから選んだ道があって、その先で出会えた人がたくさんいるのでやり直したいとかは思ってないです)。
夫と離れることや、帰国後の仕事のことなど不安はありますが、これまでの人生を振り返って、ベストなタイミングなどないということに気づきました。
数年後、こどもが生まれていたり、もしかしたら親の介護が必要になっていたり、全財産失っていたり、めちゃくちゃ大好きな仕事に巡り合えていたり、「ワーホリに行きづらい理由」が今より増えてる可能性は非常に高いと思いました。
だから後悔しないために今行きます!

以上、長くなってしまいましたが私が今ワーホリにいく理由です!
幸い、私の周りは応援してくれる方ばかりでしたが、
世の中にはいろんな言説があります。
その年でいくのはどうとか、効率がどうとか、将来がどうとか…
もちろんどんな選択にもリスクはあるのでそれは各々がしっかり考える必要があります。
ただ、30年しか生きていない私が自分の短い人生を振り返って思うのは
迷うならやったほうがいいとうことと、すべてが完璧な、ベストなタイミングなど来ないということです。
年齢で迷っている方がいれば、
その年齢だからこそ勇気を出して挑戦してみるのもよいのではと思います!
月並みですが今日が一番若いので笑


最後までお付き合いくださりありがとうございました!!
よければおまけも読んでいってくださいませ。



▽おまけ「旦那さんはどうするの!?」について

これもよく聞かれましたし、
情報収集していると同じパターンのご家族はあまりいないようだったので書いてみます。
前述のとおり、わたしがワーホリに行っている間夫は日本に滞在します。
引っ越しなどもせず、現在二人で住んでいる家に夫一人で住む形です。
もしも私のワーホリが1年以上になるようだったら引っ越しもありえるかもしれませんが、取り急ぎ今は考えていません。
夫の仕事はほぼ在宅なので一緒に来ることも可能ではあります。
ただ、本人にそういった願望はないし、夫は英語もほとんど話さないので、一緒に来たとしてもストレスが大きいでしょう。
つまり、一緒に行く理由が特にないので日本で待ってるよ、という形です。

「反対されなかったの?」等も聞かれましたがそれは一切ありませんでした!
最初からわたしの考えにとても寄り添ってくれて、応援してくれました。
「旦那さん(のお世話)はどうするの?」はわりと高齢の方から聞かれることが多かったのですが、時代を感じましたね…。
「夫は自立してますので~」とはっきり答えてました笑
夫は家事に関してはわたしよりよっぽど上手ですし、いつもわたしがお世話されていることのほうが多いです。なのでわたしは自分の心配しかしていません。

ある人から「(私)さんの夫婦はお互い浮気とかOKにしてる感じ?」というクソみたいな 失礼なコメントもいただきましたが、そういうわけではないです。というかそんなこと話題にもあがらないくらいお互い信頼しきってます。(てかそんなこと気になっても聞くなよほんまに)

幸いわたしが滞在する予定のPerthは東京都の時差が1時間しかないので、電話も毎日できたらいいなと思っています。


おわり


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