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ピスコ*ペルーの国家文化遺産*
ペルーからナスカの地上絵へ向かう途中に、ピスコという町があります。現在では比較的小さい町ですが、1600年代のコロニアル時代においてはスペイン人も多く移住した比較的大きな町でした。
ペルー人にとってこのピスコの町は誇りであると誰もがいう。というのはこの街の名前がペルーのナショナル飲料であり、ペルーの国家文化遺産にも登録されている葡萄の蒸留酒『ピスコ』の原産地なのである。スペインの影響でワイン生産から派生したピスコは今でもペルーの人々に楽しまれているお酒です。
ピスコとは?
ピスコは原産地呼称が付けられており、リマ・イカ・アレキパ・モケグア・タクナの5県のみで作られたブドウの蒸留酒で、使用されるブドウも8種類と限定されています。「ケブランタ」「モジャール」「ネグラ・クリオージャ」「ウビーナ」のノン・アロマティコ(非芳香性)と「イタリア」「トロンテル」「モスカテル」「アルビージャ」のアロマティコ(芳香性)の8種類。ノン・アロマティコといってもほのかに漂う香りは存在します。特にケブランタは、ペルーで一番愛されている種類です。
ピスコの種類は、単一品種のブドウで作る「プロ」、二品種以上をブレンドする「アチョラード」、発酵途中で蒸留する「モスト・ベルデ」に分かれます。アルコール度は38から45度、ステンレスなどのタンクで熟成させるために色はつかず透明です。樽で熟成しないので蜂蜜やシナモンなどの香りはないのですが、レモン、洋ナシ、プラム、ジャスミン、レモングラス、ハチミツなど、ブドウ自身が持つ独特のさまざまな香りが楽しめます。
観光地としてのピスコ
現在、観光客はこの地を訪れることができますが多くの人はなかなか実際の生産状況や葡萄園を見ることは少ない。というのはに葡萄畑と蒸留施設両方を見学できる蒸留所も少ないのが事実である。ナショナル飲料(=日本でいう『日本酒』)ですがらもう少しそのような施設があってもいいような気もするのですが・・・
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私個人で友人たちが営む蒸留所と畑を回った時に今まで知らなかった新しい発見もすることができました。というのも、ブドウの果汁も絞られて発酵までは実は各ブドウの品種によってさまざまな色を持っています。こんなことを楽しめるのもブドウ畑とピスコ蒸留所巡りしたからこその産物。
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ペルーの人々が誇りに思う『ピスコ』をさらに知るためにぜひ蒸留所巡りやピスコの現地を訪れていただければと思います。
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