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サッカークラブの「言語化」への挑戦

近年、スポーツ界では「言語化」という言葉がよく使われるようになりましたが、「言語化」という言葉だけを使って、あたかも言語化に取り組んでいる気になっている人がいると感じることがあります。

少し前ですが、私の息子がサッカークラブに通っているときに、衝撃を受けたことがありました。

クラブの代表者が送ってくる文章が、あまりにもひどかったんです。

大袈裟に言えば、日本語になっていないくらい。。。小学生以下の文章でした。

「言葉を大切に扱えない人に、どんな指導ができるのか?」

こんな不安を感じたことを覚えています。

もしかしたら、同じようなことを感じた経験を持つ保護者の方もいるのではないでしょうか。

私は現在、スポーツライターとして活動しながら、埼玉県久喜市でファルカオフットボールクラブというサッカークラブを経営しているのですが、実は3年くらい前から、サッカー指導者をライターとして育成できないかと考えていました。そして実際にライター講座を開いたり、文字起こしを手伝ってもらったり、取材に同席してもらったりしながら、ライター業に触れる機会を作ってきました。


指導者と子どもたちは、共通言語である日本語を媒体にして、コミュニケーションを取ります。媒体である日本語が正しくなければ、それを受け取る子どものコミュニケーション能力も育ちませんよね。だから、指導者がコミュニケーションの媒体である日本語を大切にする姿勢は、そのまま子どもとのコミュニケーションを大切にする姿勢につながると考えたわけです。

そして、今回、ようやく一人の若者が初めて、自分の名前で記事を書いてくれました。紆余曲折があり、かなり時間がかかってしまいましたが、一つの形にすることができたのは、大きな成果だと思っています。

実は、この3年間に、数名の指導者に執筆に挑戦してもらいました。しかし、みんなライターの現実を知ると、諦めてしまうんです。お金安いし、めちゃくちゃ大変ですからね。それに文章を書くことなんかより、割の良いアルバイトはたくさんありますしね。

※スポーツライターの現実は、以下に細かく書いていますので、もしライターの仕事に興味がある方はご覧ください。


それでも「サッカーで食べていきたい」という指導者たちにそのような職場環境を用意するためにも、自らの価値を高め、地域の子どもたちに対し言葉を大切にした指導を提供するためにも、粘り強くこの取り組みを継続してきました。

理想はまだまだ先ですが、今回若者が頑張ってくれたおかげで、当初イメージしていた形へむけて、ようやくスターラインに立つことができました。これからは、指導者間でいかにして言語を記号化して、指導者と子どもたちとが共有できるかがカギになってくる気がしています。

このように、ファルカオフットボールクラブは、子どものスポーツ環境をより良いものにするために、いろんな角度から取り組みをおこなっています。

現在、コーチも募集していますので、私たちの取り組みに興味を持ってくれた方がいましたら、ぜひご連絡ください🙇‍♂️

https://falcao.jp/?p=3096

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せがわたいすけ(瀬川 泰祐)/久喜市議会議員・スポーツライター・編集者ほか
瀬川泰祐の記事を気にかけていただき、どうもありがとうございます。いただいたサポートは、今後の取材や執筆に活用させていただき、さらによい記事を生み出していけたらと思います。