【一陸特】2020年(令和2年)10月 工学Aの問題〔2〕解説
どんもー。本日は第一級陸上特殊無線技士の2020年(令和2年)10月、工学Aの問題〔2〕です。
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〔2〕次の記述は、デジタル伝送方式における標本化定理について述べたものである。○内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。
(1) 入力信号が周波数f0[Hz]よりも高い周波数成分をⒶ信号(理想的に帯域制限された信号)であるとき、繰返し周波数がⒷ[Hz]よりも大きいパルス列で標本化を行えば、標本化されたパルス列から原信号(入力信号)を再生できる。
(2) 標本点の間隔が1/(2f0) [s]となる間隔をナイキスト間隔という。通常これよりⒸ間隔で標本化を行う。
A B C
1 含む f0/2 短い
2 含む 2f0 長い
3 含まない 2f0 長い
4 含まない 2f0 短い
5 含まない f0/2 短い
この問題は、標本化定理についてです。
●「標本化定理」とは、入力信号の振幅を一定周期で取り出すことを言います。最終的には元の信号に戻すことが必要なため、「信号の最大周波数の2倍以上の周波数でサンプリング」すれば元の信号に再現できます。
とりあえず、Bは2f0です。
●また、入力信号にf0[Hz]よりも高い周波数成分を含んでいると、「折り返し雑音」と呼ばれる雑音が発生するので(余談ですが)通常、標本化回路の入力段に折り返し雑音防止フィルタ(アンチエリアシング)と呼ばれるLPFを設けます。
ということで、元の信号を再現するためには高い周波数成分は、(Aは)含まないほうがいいです。
●「ナイキスト周波数」とは、標本化の際の、サンプリング周波数の1/2の周波数です。このナイキスト周波数1/2f0を超えると上記と同様折り返し雑音が発生し、正確に信号を復元できなくなります。
ということで、Cは短いです。
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