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声量で相手クラブに負ける藤枝MYFCが掲げる「HIGH ENERGY」という言葉の意味。

2025/01/21(火)、ショッキングな敗戦を喫した藤枝MYFC。

JFLリーグから昇格したばかりの栃木シティさんに0-8の大敗。
ポイントは「声出し」にあります。
「声出し」が出来る環境を作る組織の強さ。
「声出し」が試合結果に与える影響。
本当に皆2025シーズンの藤枝MYFCを納得してプレイしているのか?
それについて説明していきます。


この日は試合開始のウォーミングアップから明らかに藤枝MYFCの声量を上回っていた栃木シティさん。
そして、その評価は試合が終わるまで覆ることはありませんでした。
圧倒的な点差が付いても、尚衰えない声量は普段の練習の充実ぶりも伺うことが出来ます。
何故なら、それだけ声を出すということが「集団として」徹底されているからです。
落とし込まれたものなのか自発的に生まれたものなのかは分かりませんが、声出しの出来ない選手は組織から脱落していくような雰囲気すら感じました。
一方、藤枝MYFCは積極的に声出しをする選手が目立つ=声出しをしなくても組織の中で生き残れる環境。
これでは声量の違いが出て当然です。
もちろん、「HIGH ENERGY」というスローガンを胸に日々の鍛錬をしていない選手スタッフはいません。
しかし、声量は明らかに栃木シティさんよりも足りていないことは明確でした。



では、そもそも声量と勝敗に関連性はあるのでしょうか。
確かに、この日の栃木シティさんは高い強度だけでなく裏抜けのスピードやシュートのパンチ力、攻守の継ぎ目の無さにおいて藤枝MYFCを上回っていました。
声量云々の話ではないのかもしれません。

しかし、スポーツ用語でウォークライという言葉があります。
威嚇行動を取る動物が様々な咆哮を上げるように、これから始まる戦いの準備段階として大きな声で場を制圧することは勝負の世界では一般的な戦術となっています。
有名なものではラグビーニュージーランド代表が行う「ハカ」がありますが、これほど仰々しいものでなくても「強者」とされるチームが試合前に雄叫びを上げるシーンは珍しくありません。
そのため、栃木シティさんが試合前から主導権を握り、自分達のやりたいサッカーへとスムーズに運ぶことが出来たという考えも出来ます。


そもそも、本当に「HIGH ENERGY」をシーズン通して全うしようとする選手が藤枝MYFCにどれだけ居るのでしょうか。
藤枝MYFCは典型的な中小クラブです。
「ボール保持を諦めない」という哲学を持ちながらJ2に留まるクラブ力を武器に有望選手を入団させることに成功しています。
そして、このクラブに入団する選手の多くは「ここからステップアップをする」という野心に満ち溢れています。
これは悪い意味ではなく、寧ろこのギラギラ感が藤枝MYFCの屋台骨と言っても過言ではありません。
しかし、これが「毎試合怪我をするリスクを背負うかもしれないサッカー」をするクラブだったらどうでしょうか。
将来の為に戦い抜かない試合をする選手も出てくるかもしれません。
もちろん、選手はその一瞬で人生を左右するため自由にプレイを選択して欲しい。
ですが、フロントが提言した「HIGH ENERGY」という言葉を漠然と理解したまま入団してしまったとしたら余りにも過酷なサッカー人生を強いることになります。
一瞬一瞬に命を燃やす栃木シティさんの選手達のようなプレイをすることが本当に出来るのか。
メンバー外の選手も、自分のキャリアを通算しての100%を常に練習に体現し身を粉にして全員でクラブ全体で勝つことが本当に出来るのか。
もう一度真剣に面談をして、その上でプレイスタイルを模索しないと、勝敗どころではない大きな障害を生み出すことになります。
大袈裟かもしれませんが、「HIGH ENERGY」というスローガンを掲げながら「全員で大きな声を出す」というシンプルな課題を達成出来ない現状はスタートから躓いていると言わざるを得ません。
「HIGH ENERGY」を掲げているクラブが声量で他クラブに負けることがチームコンセプトの大きなズレということをクラブがいち早く対応して、所属選手誰もが輝けるコンセプトに修正して欲しいです。


ともかく、キャンプイン前にこの敗戦を喰らっておいて良かった。
前年JFL所属チームに0-8で敗戦。
一生忘れないし、藤枝MYFCのクラブとして一生忘れて欲しくない。
1からではなく0からの出発を期待しています。
J1昇格するぞ!

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