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藤枝MYFC2025年鹿児島キャンプ総まとめ。

キャンプはサッカークラブにとってシーズンの出来を大きく左右する重要なイベント。
この時期をどう過ごしたかによって選手として組織としての成長が異なっていきます。
2025年、藤枝MYFCは表面から伝わる熱いインテンシティ。
フットボーラーとしての表現力。
戦術からの『逸脱』。
挑戦に対する審美眼。
が問われています。
空港でサプライズの出迎えが起こるなど、今までに無い熱量を見せる藤枝MYFC。
このキャンプで起こった事象をまとめてみました。
よろしければお付き合いください。



YouTubeやってます!



鹿児島キャンプ練習試合第1戦。
ジュビロ磐田戦
0-1で敗戦。


クラブ規模の大きい磐田さんに0-1は善戦かと思いますが、ここで飛び出す須藤語録『リメンバーシティ』。
恐らく監督の造語であるこの言葉が意味するものは「最低の試合を常に忘れるな」ということだと思われます。

サッカーの大前提でもある戦う気持ちや走り切ること、相手に襲いかかる守備、攻撃で前を追い越すランニング、ポジションを逸脱して相手を意図的に崩すことが全くできなかった。

磐田戦では狙い通りできたのかなと思いますが、サッカーは点を取らないと全く意味がないので、無得点ではまだまだ。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1642236.html

と、一度の成功体験に浮かれない厳しい姿勢を取っています。
それ程までに栃木シティ戦の衝撃は大きかったのでしょう。
栃木シティ戦については僕のnoteでも触れているので、よろしければご覧ください。


しかし、そうしたコメントのすぐ後には

ただ、1、2本目の選手は気概みたいなものは非常に感じたので、今後は戦術や質の部分で上乗せできればと思います。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1642236.html

と続けているように、ある程度の手応えがあったのも間違いありません。

ー3、4本目に関しては。
物足りない、見ていてつまらなかったと正直に言いました。栃木シティ戦を本当に今年のテーマと感じているのか、サッカー選手として何を発信するのかという部分が見えなかったというのが正直な気持ちです。

選手の組み合わせやコンディションなどはありますが、見ている人は全く関係ないです。僕のスタイルとして、ウイークポイントは(気にしなくて)いいと言っています。それぞれのポジションにストロングポイントを持った選手がいるにも関わらず、それを発信しないのはもったいない。ミスをしてもいいからチャレンジしようという話はしました。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1642236.html

このコメントからメイン組とサブ組の力量差が伝わってきます。
実力差が自信に影響を与えて縮こまったプレイを選択してしまうことは多々ありますが、今年のテーマを表現するための気迫すら無くしてしまうのは致命的。
ピッチ内は当然として、サブ組にはピッチ外でこそ自分の思うフットボーラーの形を表現して欲しい!

総評として、キャンプ初戦としてはまずまずの出来だったのではないでしょうか。


鹿児島キャンプ練習試合第2戦。
ギラヴァンツ北九州戦
3-0で勝利!

1/27のギラヴァンツ北九州さんには3-0で勝利。
プロ2年目19歳芹生選手。
新加入ディアマンカ選手。
そして、ジュビロ磐田さんから電撃加入の金子選手がそれぞれ1得点ずつ決めました。
無失点で試合を終えることが出来たのも連携の向上を感じさせます。


鹿児島キャンプ練習試合第3戦。
鹿児島ユナイテッド戦
3-1で勝利!


この試合、すべてのゴールに絡んでいた松下選手。
加入前から仙台ファンサポーターの方々から「キック精度と発想が素晴らしい」という評価を沢山聞いていました。
その実力がついに本領発揮です。

ー須藤監督も「ポジションを逸脱しろ」と言っている。
ポジションにとらわれることなく、自分たちが後ろから飛び出ていくことが必要です。ただ、リスクもあるので誰かが出たら、そこを埋めるなど選手間のコミュニケーションを意識していかないといけません。

この試合でもミスからピンチを招くシーンが何度かありました。細かいすり合わせをもう少しやっていければなと思います。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1645577.html

2025シーズンのキーワードになりそうな「逸脱」。
近年、戦術が試合結果を大きく左右するサッカー業界において、チーム内のルールを守ることが正義とされているケースが多いです。
しかし、須藤藤枝は「逸脱」を求めます。
「ビッグクラブと比較して分析官が少ないので、そこで勝負するよりも現場のアドリブに任せている」という見方も出来るかもしれません。
選手同士でコミュニケーションを積極的に取らなければ絶対に結果に結びつかない、この「逸脱」。
どれだけのメンバーが心血を注いで取り組んでくれているのか。
もし、この「逸脱」が結果を生み出したら本当の意味で「HIGH ENERGY」を表現できる。
全員でその理想へ喰らい付いていって欲しい。

ー流動的な動きはこれまでのチームと似ている?
ここまではないですね。藤枝の良さであり、危ないところかもしれないですけど、それをチームとしてやろうというのは藤枝の良さ、特長だと思っています。

やりがいがある面白いサッカーなので、このサッカーでどこまでできるか、上位チームと戦った時にどこまで自分たちがやりたいことをできるか。それを出せれば本当に面白いサッカーができると思います。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1645577.html

楽しみにしています!



鹿児島キャンプ練習試合第4戦。
ツエーゲン金沢戦
3-2で勝利!


複数得点するも、J1で活躍していたパトリック選手とガンバ大阪から加入した塚元大選手という個の能力で違いを見せる2人に決められるなど、課題が残る試合となりました。


須藤監督・一問一答

ー試合の振り返りを。
物足りないなというのが率直な感想です。早い時間帯に得点して、満足している選手はいないと思いますが2点目を早く取らないといけないし、3点、4点と取れるゲームでした。

最初のところでもっと圧倒できる試合にしなければいけないですし、2~4本目も含めて決めきるところが圧倒的に足りなかったと思います。自分のタイミングや理想の形でシュートを打てるシーンはめったにないので、常に準備してどんな状況でも点を取るということがチームを救う選手だと思います。

セットプレーでもセンターバックが何度も頭に当てているなら決めきらなければいけません。このような展開が続くと点を入れられます。ミスの仕方も問題でした。昨年、あれだけ悔しい思いをしたなら、もっと研ぎ澄ませなければいけないと感じたので満足はできませんでした。

ー失点につながったPKは人数をかけたところをひっくり返されて与えた。
昨年よく見ました。スタイル的にそういう局面があると分かっているからこそ、そこは限りなくゼロに近づけなければいけないのに同じ現象が何度も出ています。判断の遅さやミスがまだ出ているので互いに要求し合おうという話はしました。

ー決定力が課題。
決めきるところを決めきらないと相手に勇気を与えてしまいます。昨年はそれで何度も泣いているので、完膚なきまでにたたくということが必要です。3点取ればほぼ決まるんだけど、2点だと1点取られて逆転された千葉戦のようになってしまいます。自分たちの基準をもっと上げていきたいです

https://www.at-s.com/life/article/ats/1646552.html

ここまでコピペするのは品がありませんが、練習試合の総括でもあるのでお許しください。


まとめれば「決定力不足」という結論になりますが、それは世界中のサッカークラブが抱えている問題でもあります。
言い換えれば、「決定機を作る力が身に付いている」ということ。
過剰なポジティブは慢心に繋がりますが不必要に恐れることもありません。

守備面も前に人数をかけている以上、カウンターをもらう場面も多くなります。
しかし、攻勢に出ている時は「最終的にゴールラインを割らせない」という割り切った思考で立ち向かわなければ藤枝MYFCの色は出せないでしょう。

勇気と無謀はきまってよく似ていた

秋山黄色『ナイトダンサー』

勇気で掴むまで 全てが無謀な挑戦だ

秋山黄色『ナイトダンサー』


自分達の哲学を試合で表現する勇気を。
そして、サポーターはその勇気に称賛を。
僕は戦う仲間が前を向いてチャレンジすることが出来る応援がしたい。
愛のある叱咤激励。
悔しさを飲み込んだ暖かな言葉。
どちらも大切だからこそ、選手達のプレイの意図を見逃してはいけない!


ただ、勝ち癖を付けるというのがテーマでもあったので、(磐田に敗れた後で)3連勝で締められたのは大きいと思います。自分たちで結果をたぐり寄せたのは評価できます。悲壮感ではなく、より高みを目指すためにプロセスを大事にしたい。選手もまだできるよねと思っているはずです。

https://www.at-s.com/life/article/ats/1646552.html

須藤監督もこう言っているように「勝つことに慣れる」という中小クラブには難しい課題を克服したキャンプになったのは非常に大きな昇格です。
負けることに対する違和感、不快感を持ったまま開幕戦に挑むことが出来るのはデカすぎる。
仮に開幕戦が不甲斐ない結果に終わったとしても、「こんなもんじゃないだろ!」と藤枝MYFCに関係する全ての人が声を出せる雰囲気を作ることが出来ました。
あとは、それをどう「藤枝MYFCらしく」表現していくか。それだけ。

と、偉そうなことを言いましたが、

誰も示し合わせず、志田榛原という街の規模にも関わらず、サプライズでクラブを出迎えることが出来る藤枝MYFCファンサポーターには隙がありません。
最高すぎる!
「クラブ規模」を示す指標として、これだけダイレクトなものは無い。
そして、静岡県が空港を持っていて本当に良かった…。
街の施行がクラブに反映していることを思い知りました。


J1に行くのはいつだって早すぎることはない!
J2三年目、そろそろ飽きてきた頃でしょう。
来年は国内最高峰で超³攻撃的蹴球サッカーを見せ付ける!
やるよ!J1昇格!!



最後までお読みいただきありがとうございました。
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