残雪

もうすぐで冬が終わる。
誰もが待ち望んだ春がやってくる。

けれど
冬が嫌い、というわけでもない。
毎日寒くて凍えていたけれど、
あの透き通った空気と星をわたしは
尊いと思えた。
肌を刺すような北風さえ名残惜しく。
わたしくらいは愛したい、と
靴裏で残雪を踏んだ。

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