片耳だけのワンダーランド

深夜11時。
煌びやかなネオンの下で、
遅めの家路を歩いてく。

大きなあくびをしながら、
瞼は正しく眠りを欲しがる。

それを妨害するかのように、
イヤホンをはめて視界を塞ぐ。

途端に目が冴えていく。
脳裏に浮かぶは深い森。

確かに森を歩いている。
なのに足は家へと向かう。

森か都会の帰り道。
片耳だけのワンダーランド。

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