新事業「ITソリューション事業」を牽引する原田大樹に聞く、シードテックの強みと展望
シードテックでは、クライアントとともにITサービスを共に創るラボ型共創事業「Seed Tech Lab」、IT人材を種から育てるIT人材育成事業「Seed Tech School」、未経験からDX・IT人材を育てるSaaS型人材育成サービス「ソダテク」という3つの事業を進めてきました。
多くのクライアントに価値提供を行っていく中で、それぞれに抱える課題やニーズへ、より幅広く対応できるように、この10月より「ITソリューション事業」をスタートしました。
今回は、ITソリューション事業を牽引する、シードテックで一番熱いメンバーの原田さんに、シードテックに入社してからこれまでの話、そして、新規事業であるITソリューション事業に賭ける想いについて話を聞きました。
迷ったらレアなほうを選べ
ーシードテックの前身となるNexSeedに就職して、今年で9年経つとお伺いしていますが、その出会いからお伺いしたいです。
私は新卒で住宅メーカーに就職した後、2015年6月にシードテックの前身となるNexSeedに入社しました。入社以来、フィリピンのセブ島でIT留学の営業を行ってきました。
出会いというと、シードテック代表の高原との出会いが最初になるのですが、実は大学生の頃から高原とは繋がりがありました。当時、高原がシードテックの親会社であるギークスで「就活塾」を運営していて、そこに通っていたんです。私自身、大学までずっとバスケットボールをやっていたんですが、スポーツばかりの時間を送っていたこともあって、その先の進路に悩んでいて。就活のタイミングで一番お世話になったのが高原でした。
新卒で入った住宅メーカーで海外事業を担当するようになって、海外拠点の支店長に内定が出た矢先に高原から連絡があり、「フィリピンで新しい事業を始めたんだけど、原田の周りに興味ありそうなヤツいない?」と聞かれたんです。そのとき、急にビビっと電流が走って、「僕、興味あります」と答えちゃったんです。
気がついたらもう9年。もうすぐ10年ですね。古参メンバーになりました。
ー海外拠点の支店長内定。その選択肢を蹴るのは惜しいほどのチャンスだったようにも思えるのですが。
確かにそうだと思います。ただ、大学生の頃から、高原と一緒に一度働きたいという気持ちが強かったのも事実で、転職面接に受かったらどちらに進むか考えようと思っていました。そしたら、あれよあれよという間に内定をいただいて、最後は素直に高原に相談しました。
そのときにいただいた「迷ったらレアなほうを選べ」という言葉が私の人生を決めてしまいました。今思えば、口説き文句の一つだったのかもしれないですが「将来性のあるビジネス」を「2050年までに世界で一番経済成長すると言われるフィリピン」で「魅力あふれるメンバーと働けること」に心が動き、転職しました。
今でも「迷ったらレアなほうを選べ」という言葉は、私自身の判断軸として明確にあります。仕事でもプライベートでも、何かを選択するときには大切にしていますし、メンバーの成長を支援する際にも伝えています。
ー入社して以降はフィリピンのセブ島でIT留学の営業を行ってきたと伺いました。
IT留学は、フィリピンのセブ島で合宿形式で英語とプログラミングを学ぶもので、シードテックで大切にしている「LIFE SHIFT」という言葉を体現する「人生を変えるセブ島IT留学」と銘打って、サービス提供しています。
今後のキャリアの可能性を広げたい学生やキャリアチェンジを考えている社会人の皆さんにIT留学の魅力を伝え、セブ島にお越しいただける方々を増やす営業の仕事をこれまでやってきました。
ーIT留学の営業機会などを通じて、ご自身でここが成長できた、ここが強みになったという特徴や特性はありますか。
IT留学に興味を持っていただいた様々な背景をもつ方々への営業機会が増えたことによって、営業力強化、特に言語化能力が高められたことは大きいですね。
新卒から営業畑にいるので、営業活動自体は好きでしたし、得意だと思っていました。ただ、プロ野球の長嶋監督が分かりやすい例かもしれませんが、これまでは感覚的な言葉を使った営業が多く、身振り手振り、表情や声色なども交えたコミュニケーションでのプレゼンテーションがほとんどだったんです。その影響もあって、「後輩育成には向いていない」と感じていました。
場数を踏んだことが大きいのかもしれませんが、組織として営業の型化も進めたことで、各営業機会におけるストライクゾーンの言語化ができるようになりました。それが営業戦略の立案やデータ分析能力の向上にも繋がってきて、仕事の幅が広がりました。私自身は新しい事業に挑戦することになりましたが、後を託せる後輩メンバーを育成できたことも、その決意の後押しになっています。
Be Athlete, Go World, Enjoy Everything
ーここからはシードテックについてお伺いしたいと思います。原田さんから見て、シードテックの強みはどういったところだと考えていますか。
IT人材の育成から企業の開発支援までの一連の流れをそれぞれに事業として有していることは強みだと思います。
IT人材の育成という点では、セブ島でのIT留学とSaaS型人材育成サービス「ソダテク」がありますし、開発という点ではオフショア・ニアショアとそれぞれに開発拠点があります。IT人材不足に起因する企業課題に対し、IT人材育成と開発支援の両軸で提案できることは大きな価値だと考えています。
コロナ禍におけるフィリピンのロックダウンの影響で、事業の中心であるIT留学のサービス運営が立ち行かなくなったとき、オフショア開発や「ソダテク」によって会社が救われた経験もあります。企業の持続可能性という点においても、強みだと言えますね。
ー組織の点から見るといかがでしょうか。
まずは採用力の高さがあると思います。代表の高原がそのキャリアから、採用領域に強みを持っていることも影響していると思いますが、当社の規模で考えたとき、とても優秀なメンバーが集まっていると感じています。いずれも事業の先見性に興味を持ったメンバー達です。
これまで様々な仲間と仕事をしてきましたが、東京大学を卒業、また、アメリカの大学を卒業したメンバー、大手企業の役職者や起業経験者など、普通に働いていると出会えないような仲間が隣で働き、刺激を受けたり、自分にはない知識や技術、強みをインプットする機会に恵まれました。そういった点で弊社の組織は成長の機会に事欠かないなと感じます。
また、私自身が魅力に感じている点でもあるのですが、自分に与えられる裁量の大きさもあります。新卒1年目であっても、仕事の成果や成長状況によって一人前だと認められれば、年次に関係なく、重要な役割を担当できます。メンバー一人ひとりの事業に対するオーナーシップが強いことも相まって、判断や決断を委ねていただく機会も増えています。
シードテックには「Be Athlete, Go World, Enjoy Everything」という3つの行動指針があり、国内外にいる社内全員が意識し、業務において実践していますが、これらが当たり前となっている組織風土も強みだと思います。
ー代表の高原さんの話もいくつか出てきていますが、原田さんから見て、高原さんはどのような方ですか。
常に前進しているところを尊敬しています。2021年のシードテックの創業以来、「ソダテク」のサービススタート、ニアショア開発の拠点設立、そして今回のITソリューション事業の立ち上げと、毎年のように新しい事業やサービスを推進しています。「テクノロジーの力で、世界を前へ。」というミッションの実現に向け、本気で動いている背中を見ると、前向きな気持ちになれます。
ーありがとうございます。シードテックの強みや代表の高原さんの良さを伺った後に聞きづらいことではありますが、原田さんが感じるシードテックの課題はありますか。
親会社であるギークスとのシナジー、連携はもう少し深めたいなと思っています。
ギークスは企業とITフリーランスのマッチングが事業の中心ですが、シードテックで育成したIT人材がオフショア開発やニアショア開発、ITソリューション事業による案件参画によって業務経験を積み、その後、ギークスを介してフリーランスとしてそのキャリアを羽ばたかせていくような流れが生まれると、シードテック発のIT人材のキャリアを最後まで伴走できることになります。
これは実現したい未来ですね。
新しい事業への挑戦
ー10月から立ち上がったITソリューション事業はどのような事業なのでしょうか。
シードテックで採用したIT人材を企業にアサインし、企業の課題を解決していくビジネスモデルです。
IT人材不足が叫ばれて久しいですが、企業側の需要に対してIT人材の供給が追いついていないことは事実です。一方で、新しいサービスやプロダクトの開発、DX推進や業務効率化などのニーズに対して、開発の目処が立ったり、プロジェクトが成功裏に終わったりすれば、IT人材を常に多く抱える必要はないという企業側の本音もあります。
そういった課題や現状に即して、クライアント企業にとって最適なIT人材の供給を進めていくのが、ITソリューション事業です。
ーIT人材不足に起因する企業課題の解決という企業目線だけでなく、シードテックにおけるITソリューション事業の社会的意義を具体的に教えてください。
IT留学のところで「LIFE SHIFT」という言葉を紹介しましたが、事業を通じて関わる全ての人たちの「Life shift platform」になりたいという想いが私たちにはあります。シードテックで働くメンバー全員、クライアント、そして関わる全ての方々の人生が、より良い人生になるように、常に私たちはそれぞれにとってのサポーターでありたいと考えています。
IT人材の方々の前には、世の中を変革する素晴らしい仕事が待っていると感じているのですが、需要が伸び続けている成長職種であり、やりがいも多分にある職種である一方、案件に参画できるようになるまでの期間は長く、また、新卒・正社員採用でなければ、順を追って成長できる機会がないなどキャリア構築に制限がある職種だという実感もあります。さらには働く環境が整備されておらず、その厳しさからIT人材としてのキャリアを断念する方もいらっしゃいます。
未経験者に対するIT人材育成の機会創出から始まり、自社開発、オフショア・ニアショア開発、そして親会社のギークスのフリーランス支援など、それぞれに合った活躍できる環境を準備しているからこそ、IT人材を取り巻く環境と業界全体をより良い未来に変えていけると信じています。そこに足りなかったピースが、ITソリューション事業であり、今回の事業立ち上げに繋がったと感じています。
ーシードテックでIT人材を採用するとありましたが、どういった人材を求めているのでしょうか。
まず、「Be Athlete, Go World, Enjoy Everything」という3つの行動指針を体現できるかどうかは大切だと感じます。一般的な社会人の平日24時間を可視化すると、実は余暇の時間はほとんどなく、大半の時間を仕事が占めます。「仕事がつまらなかったら人生がつまらない」といっても過言ではありません。週末を楽しみにするだけの人生ではなく、仕事も楽しんで、実りある人生を価値観の合う仲間同士で過ごせたら最高だなと思っています。その点、弊社では「真剣にやるから楽しく働ける」という環境が揃っています。ぜひそういった弊社のカルチャーに共感する方と一緒に働きたいです。
もちろん、これまでのスキルや経験によって、開発現場への貢献度が高い方を望んでいることは事実ですが、何度か紹介してきた「ソダテク」は、メンバー教育の面でも活用しており、様々な動画コンテンツによって、経験が浅いIT人材の方々でも実務にアサインできるまでのスキルが身に付きますし、新しいトレンドの技術を学ぶこともできます。
カルチャーフィットと実務経験、どちらも備わっている方を求めているのは本音ですが、自発的に学べる環境を提供している背景もあるので、個人的にはカルチャーフィットのほうが重要かなと思っています。
ーITソリューション事業における原田さんの役割、そして意気込みを教えてください。
事業を牽引する役割を担っていると言えばカッコいいんですが、何でも屋に近いかもしれません。企業への営業も進めていますし、IT人材の方との面談も実施しています。私自身とともにこの事業の成長を進めていくメンバーが欲しいのも本音です。
ニーズがあるビジネスモデルだからこそ、ギークスとの連携も踏まえれば、事業を拡大していく環境は整っています。成果に繋がる行動を起こし続け、その成果を積み重ねていけば、事業は拡大していきます。行動しては検証・改善の繰り返しですが、それは常に事業が前進している、より良くなっている表れでもあるので、前向きに動いていこうとフレッシュな気持ちでいます。
開発リソースに悩んでいる企業の方々、次なるキャリアを考えているIT人材の方々、そのどちらもウェルカムですので、ぜひお声かけいただけると嬉しいです!
ーありがとうございました!
※シードテックでは、今回インタビューした原田が牽引する「ITソリューション事業」の他に、開発チームのアウトソース化を国内外で実現できる「Seed Tech Lab」、海外におけるオフライン型IT留学「Seed Tech School」、「DX/IT人材を育成するオンライン型プログラミング教育サービス「ソダテク」など、人材育成から開発までをワンストップで提供できる事業を展開しています。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。