法華経「常不軽菩薩品第二十」
法華経に「常不軽菩薩品第二十 じょうふきょうぼさつほん」という箇所があり、わたしは、ここが一番好きです。
ちなみにこの「品 ほん」とは章立てのことです。
ザックリわたしなりの解釈ですが、ここに登場する”常不軽菩薩”は、経典を読むことをすることなくただ礼拝行の実践だけをされていて最終的には仏となった方です。
なので、もちろん経典の難しい知識はありません。しかもこの礼拝は、仏像などを拝むのではなく《出会う人すべてに「わたしはあなたを深く敬い、決して下に見たり、軽んずることはありません。なぜなら皆さんは、菩薩の道を行じて仏になる方だからです」と、そして共に仏になることを保証しますと云って長い年月暮していました。
中には経典を読まない、正しい知識が無い人間が「いずれあなたは仏になれます」といっても、かえって気持ち悪がられ、拒否され、枝や木で打ったり石を投げつけられたりされたそうですが、そのたびに届かないところまで逃げて、遠くからでも「わたしは皆さんを軽んじませんよ~。皆さんは必ず仏になりますよ~」と大きな声で拝んでいたそうです。
こうして例え自分を攻撃する人も、侮辱する人も、どんな人も決して軽く扱うことなく、酷いことをする人であってもその人の中にある仏性=仏になれる種があることを信じ切って、その種にむかって礼拝実践され、ある意味祝福されていたそうです。
彼はその実践の結果、長い時間を経てついには仏と成られたと書かれています。
そう、
私たちにはすでに”仏になる種=本来の可能性・能力”が宿っています。
でも、まだ種は種 そのままでは芽が出ることもなく終わってしまいます。
種を発芽させるためには、
まず、自分らしく生きる力が元々備わっていると理解すること、つまり自覚すること。
でも、自覚しただけではダメで、
次は、誰かになることをやめて自分らしく在るための選択と自分に言い訳しない行動が必要です。
そして、この行動を継続することが大事です。
全ての人には、その人オリジナルな可能性を必ず持っています。
もし、上手く行かないと感じているなら自分自身をどう評価し、どう扱っているのか?
もしかしたら、低く評価し軽く扱ってはいないのか?
少し時間をさいてでも振り返ってみる価値はありますよ。
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