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トライブ紹介 シニアウオリア 【2/2】

前回に引き続きシニアウオリアついて
3.長生きはリスク?、4. シニアビジネスにおける機会領域についてご紹介します!

3. 長生きはリスク?

シニアウオリアの調査結果から、私見としての仮説を紹介します。

これは定量的に調べたわけではありませんが、大手企業で部長や部門長などで引退している人(一般ウオリア)と、社長や副社長レベルまでいった人(顧問ウオリア)のライフスタイルの違いとして、奥さんとの関わり方があげられます。

社長や副社長になっている人は、早い段階で奥さんが旦那さんのサポートに回っているのです。これは単にお世話をするという意味ではなく、たとえばしゃべり方を指摘したり、一緒に仕事のパーティーに参加したり、人生相談に乗ったり、奥さんが完全に「旦那さんの仕事を支える」という職業になっていました。

一方、一般ウオリアの人は、良い悪いという意味ではなく、旦那さんのサポートはせず奥さんも働いており、お互いがそれぞれ独立している場合が多いようです。

この事実から感じたことは、本当に上まで伸ばしきるには、奥さんのサポートなしで一人の力では難しいということです。

当然例外もありますし、最初に述べたように、これは定量的に確かめたわけではない、あくまで私の仮説ですが、エグゼクティブな人のインタビューをしているとそのようなライフスタイルが多いということがわかりました。

余談はこの程度にしておいて、ここからウオリア予備軍と一般ウオリアから出てきた、今後も応用すべき重要な価値観についてご紹介します。

彼らのインタビューからわかった共通の価値観は「長生きすることが嬉しくない」という考え方です。簡単にいうと、長生きすることはリスクであり、「いったい自分は何歳まで生きてしまうのか」とむしろ不安要素を抱えています。

つまり今後は寿命ではなく、健康寿命にフォーカスがあたっていき、寿命が延びても健康でなければ、医療費がかかるし、子どもたちなどからのサポートが受けられなければむしろリスクでしかないという考え方がメジャーになっていくでしょう。

この点から考えて、シニア系のビジネスを設計する人が意識しなければいけない重要な点は、「シニアの皆さんはお金もっていますが意外にも払わない」ということです。何歳まで生きるかわからないからお金を使えないということを念頭に置き、お金を使う場面と倹約する場面の差があるということを理解しておかなければいけません。

最初にご紹介したSEEDERのシニア三部作トライブレポートを見れば、シニアがどこでお金を使ってどこで節約するかということが概ね分かりますが、そこを理解せずシニア系ビジネスを設計すると、単に「シニアはお金をいっぱい持っている」という文脈で高額商品を作ってしまい、結果売れないということになりがちです。今の時代であれば、節約系のほうが受け入れられるものが多いでしょう。

4. シニアビジネスにおける機会領域

これからシニア向けに新規事業、新商品、新サービスを作る場合、アクティブシニアは長生きがリスクと感じているという価値観を意識して、広告もPRも考えるべきですし、とくに、一般ウオリアの人たちは、なるべくお金を減らしたくないので小銭を稼ぎたいと思っていることに注目すべきです。

ここから先はトライブレポートの内容に踏み込むので、詳細は記事では書けませんが、「シニアは小銭稼ぎはしたいけど、若者の小銭稼ぎとは違う」という点をよく考えてビジネスを設計しなければいけません。

実はシニア向けの小銭稼ぎというのは新しい分野で、まだ誰も研究していない未踏領域です。また、ここで重要なのは、「シニアは不安があるから小銭を稼ぎたいが、小銭を稼ぎたいとは言わない」ということです。要するに「これはシニア向けの小銭稼ぎビジネスです」と明言してしまっては売れないのですが、その背景には「リスクは感じているが、まだ長生きすることがリスクとはっきりと意識はしていない」という難しさが存在します。

さらに、シニア向けの新規事業や新商品サービスをしている人が気を付けなければいけない点は、今後は自営業やフリーランスがさらに増え、彼らには定年がないため、自営業ウオリアにも注目してビジネスを設計してかなければいけません。

このジャンルも未踏領域なので、いち早く注目すべき機会領域といえるでしょう。

今回はシニアウオリアについてご紹介しました!
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