トライブ紹介 ネオノマド 【1/2】
私たちSEEDERは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。トライブレポートの詳細については、まずはこちらの記事をどうぞ!
トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。
今回はネオノマドをご紹介します。
1. ネオノマドの概念とその背景
ノートパソコンなどのデジタルデバイスを用い、カフェや図書館などで仕事をする「ノマドワーカー」と、都心以外にも居住地(主に田舎)を持ち、継続して二地点の反復的な滞在を行う「デュアルライフ」。この2つの要素を合わせたともいえる概念が「ネオノマド」です。
彼らは都会と地方に2か所以上の居住地を持ち、場所を選ばずどこでも仕事をし、さらにその仕事自体も複数持っています。たとえば平日は都会で会社員として勤め、休日は地方で町おこしや地方住民との協働を行うといった形で、単一の場所や仕事から解放された形で生活を行っているのです。
地方活性化ビジネスや週末起業など、ワークスタイルの多様化が話題になっていますが、このネオノマドはその最先端といえるでしょう。全体数は少ないものの、既に存在し、増えつつある彼らネオノマドに密着することで、近未来にありうる多様な働き方とそれに伴う行動様式や消費形態への知見が得られるでしょう。
ネオノマドを調査した2016年頃は、以前からあったノマドのようなワークスタイルが一般化してきた頃で、政府が「働き方改革」を提唱し始めた時期です。
SEEDERの定義するノマドには2種類あり、ネオノマドは田舎と都心の2拠点生活をしている人で、ハードノマドは東京のカフェなどを転々としている人を意味します。
冒頭で述べたとおり、ネオノマドは都会と田舎に居住地を2か所以上持っているため、田舎での生活と都会での生活をうまく融合させています。田舎での過ごし方は趣味や余暇というより仕事の一環という意味合いが強いのが特徴です。
2. ノマドの進化とその種類
ノマドの中でもより先進的な人たちのワークスタイルを見ておこうということで、ネオノマドの調査をしました。
そもそもノマドとは本来『遊牧民』が原義で、現代では特定のオフィスではなく、ネットの繋がるカフェなどで仕事をするスタイルの意味で使われています。この背景には、いつでもどこでもネットに繋がる環境が構築されたことなどがあげられます。
SEEDERの調査では、日本では2012年4月にドキュメンタリー番組「情熱大陸」で安藤美冬さんの特集が放送された頃から「ノマドワーカー」という言葉が広く使われるようになったことが分かりました。
ノマドワーカーにはさまざまなタイプがあります。
ノマドワーカー
都内でデジタルデバイスを活用し、1か所にとどまらず仕事をする人々
ネオノマド
国内で2拠点生活しているノマドワーカー
グローバルノマド
海外と日本に拠点を持つノマドワーカー
レポートの中身を一部ご紹介すると、グローバルノマドとして有名なレバレッジコンサルティング株式会社の本田直之さんは、東京とハワイにそれぞれ拠点を持つ生活をしています。著書は累計250万部を越え、彼の本が出て以降、日本と海外の2拠点生活という考え方が広がっていきました。
この背景には、パラレルキャリアという概念が語られ始めたことなども影響しています。ライフシフトに関する本がいくつも出版され、今後は単一の職種ではなく、2つ以上のキャリアを同時にこなし、自身のポートフォリオを組んでいくことが必要になっていくであろうといわれています。
次回はネオノマドの3. ライフスタイルとその影響、4.将来と新たな働き方の提案についてご紹介します!お楽しみに!
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