トライブ紹介 カルチャーシーカー【2/2】
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前回に引き続きカルチャーシーカーについてご紹介します!
カルチャーシーカーには現代の人のこだわりの中でもものすごく先進的なものがつまっていて、彼らを薄めたのが一般的な人たちのこだわりです。
調査の中でも何度も出てきていますが、「何が幸せか」と考えたときに、他の誰かの基準ではなく、自分の基準で考えて選択することが幸せであるという考え方が徐々に広がってきています。
ただし、現代の難しいところは、これがすべての人に広がっていくわけではないという点です。フューチャーショッパーのように合理的に選んでもらったほうがよいという価値観もあり、この2つの方向の先進層が出てきているとうことを理解する必要があるでしょう。
カルチャーシーカーにとって「流行」というものには、もはやネガティブなラベルがついています。情報が多いほうがいいとも思っておらず、むしろなるべく情報は少なくしたほうが自分の感覚は養われると考えていることも特徴です。
手間をかける方が贅沢
また、モノそのものより、熱意や意図を感じ取ったうえで価値を判断したいと考えているため、価格の高い低いではなく、手間をかけられたものが贅沢であり、それを感じ取りたいと思っているのです。
近年、イケダハヤト氏のような人物が注目されていることなどからも、「手間をかけることが贅沢」という価値観が広がっていることは分かります。
彼は東京から高地に移住して生活をし「高知では季節にあわせて自分の時間を自由にデザインできる」と発言しています。
東京では、外が暗くなっても街中ライトで照らされているため画一的な時間を過ごしますが、田舎では、夏は夜まで長く町が活性化しているから子育ての時間を長くとろうとか、秋には仕事を増やそうなど、季節に合わせた生活を送ることが可能だと指摘しています。
手間や時間配分に自己裁量が生まれることが贅沢
SEEDERでは彼の発言を「子育てに手間や時間配分に自己裁量が生まれることが贅沢」というように解釈しています。
以前であれば、お金をかけて家庭教師をつけたり、英才教育でインターナショナルスクールに通わせたりするなど、「お金をかけた教育をすることが贅沢」と捉えられていましたが、「親子で過ごす試行錯誤の時間こそ贅沢」というように贅沢の軸が変化し始めているのです。
原価をかければ贅沢になるわけではない
こういった大きな変化を踏まえると、「贅沢品」と一言でいっても随分難しくなってきていますが、カルチャーシーカーの持つ「手間や時間をかけたものが贅沢」という価値観から、ビジネスモデル視点で含意を導出すると、ローコストで高収益なプロダクトやサービスを作るヒントが眠っているともいえるでしょう。
要は、今後はこだわりの商品を作るときに原価という意味でお金をかける必要はないかもしれないということです。贅沢の概念が変わることで、ビジネス的にはローコストで高収益なのものがデザインできる可能性があるため、自分がターゲットとしているペルソナが、何を贅沢と感じるのかよく考える必要があります。
更なるアーリーウォーニングサイン
さらに、5年後10年後くらいに出てきそうなビジネスのアーリーウォーニングサインとして出てきているのが、「なんもしない人」という職業です。
この事例から分かることは、今後はビジネスを始める際、こちら側からなにか価値を提供する必要はもはやなくなり、消費者が勝手に価値を感じてくれるようになっていくということです。これまではローコストを考えてきましたが、ノーコストエクスペリエンスが出てくれば、サービスはそのための箱のような存在になっていくでしょう。仕入れや原価を発生させる必要がない形でも、そこに人が勝手にお金を払ったりするような、職業・モノ・場・ビジネスがこれから増加するであろうと私は洞察しています。
もちろん手間や時間、哲学など見えないコストは必要ですが、何かを仕入れるというような目に見えるコストをかけたからといって、もはやそれは価値の源泉にはならないのかもしれません。面白い時代です。
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今回は、カルチャーシーカーについてご紹介しました!
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