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トライブ紹介 botter【2/2】

前回に引き続きbotterついて 3. ボットサービスの分類と利便性、4.ボットがもたらす未来とビジネスチャンスついてご紹介します!


3. ボットサービスの分類と利便性

ボットサービスは以下のように分類することが可能です。

  • キュレーションサービス:ボットにチャットで質問すると、情報をキュレーションしてきてくれるサービス。出発地、目的地、出発日、戻り日などを伝えると条件に合った航空券を教えてくれるSkyscanner、症状を伝えると関連性が高そうな病気が分かるMEDLEY、今夜食べたい料理を伝えるとおすすめのレストランを教えてくれるlukaなどのボットがあげられます。

  • タスク型:ボットが自分の頼んだ仕事を行ってくれるサービス。あるECサービスでは商品の提案のレコメンドだけでなく、購入、配送までのやりとりを行ってくれます。

  • 自作型:ボットの利便性の一つにユーザーが自分一人の力で簡単に作れてしまうことがあげられます。Slackに続く形でFacebook MessengerやLINE APIを公開し、ユーザーが自社のサービスの中でボットを作れる環境を整えるようになっています。

  • エンタメ型:人ではないプログラムと話せるサービス。たとえば、まるで友達と話しているように擬人化されたパンダなどのキャラクターとの会話を楽しむエンタメ型サービスのボットは、ネットで話題になることも。

今回のインタビュー対象者は以下の2種類です。

  • コミュニケーション型ボッター:会社や家庭内の会話をボットを使って活性化していく。

  • IoT型ボッター:家の中の電子機器とチャットツールをつないで便利に使う。

たとえば、IoT型ボッターのある人は、自作のお知らせボットを活用し、Slack上で1日の天気やTODOを教えてもらっているといいます。また、Slack上で自分とボットだけのチャットルームを作り、アイデアや独り言、テック系の情報をつぶやくと、一日の終わりにボットが
つぶやいたことをまとめてノートにしてくれるまとめボットなどを活用し、自分の仕事をより自由にすることを目指しています。
ほかにも3Dプリンタ遠隔制御ボットを作り、「3Dプリンタの様子を見せて」と言うと、今どのくらいできているのか、ボットがその様子を見せてくれるため、自ら見に行く必要はないといいます。
もうひとりのIoT型ボッターは、指摘しずらいスペルミスを指摘してくれるという英語添削ボットを自作活用しています。スペルミスの指摘は、人間が言うとカドがたちますが、ボットが指摘すると嫌な気持ちになりません。同じ理由で、ボットが「ありがとう」の数をカウントしてくれるありがとうボットを作るなど、人間がやるとカドがたったり恥ずかしかったりすることを代わりにやってくれるというコミュニケーション系のボットを活用しています。

4. ボットがもたらす未来とビジネスチャンス

また、コミュニケーション系で注目すべきは、家族のコミュニケーションをSlackで行っているというエンジニア夫婦です。家族はゴミ捨てや料理、掃除などの「タスク」が絶え間なく発生し、それらのタスクを効率的にこなす必要性があるといい、そのためにチーム利用に適したSlackを利用しているといいます。
たとえば、ゴミを出す日を前日に教えてくれる、雨にそなえて「傘を持っていきなよ」とススメてくれる、近所のスーパーの特売情報、献立も考えてくれる、退社したら今から帰るコールをしてくれるなど、さまざまなタスクの種類に適したボットを開発することで、家族内のタスクを効率的にこなし、コミュニケーションを円滑にしていました。
すでに一般家庭でもチャットグループを持つ人びとは増えてきているため、ボットを用いた家族内タスクのマネジメントの需要は今後増加していくはずです。

現在はこれらのサービスは自作できる一部の人たちが作り、自分のために使用しています。今はエンジニアでなければできませんが、今後は日常的に普通の人びとが自分のために自分のボットを作れる世の中がくるでしょう。
すでに企業が取り組んでいて今後ますます強くなるであろうキー・トレンドは、ブラウザでなくあらゆるチャットツールが情報のハブになるということです。


 以前、あるテレビ番組で「介護ロボットが登場しても愛情がわかないから人に介護してほしい」という人に対し、落合陽一氏が「ではおしりはウォシュレットに拭いてほしいですか?人に拭いてほしいですか?」と聞いたところ、「当然ウォシュレット」と答えたというエピソードがあります。つまり、この話は人は今まで人が行っていた生活の部分にロボットが入ってくることに最初は違和感を感じるものですが、使い始めるとロボットでも気にならなくなるということを表しています。
ほかにも、ルンバというお掃除ロボットに「ルンバちゃん」「タロー」など名前をつけるなど、人間にとってボットが人格を持ち始めるという現象もあげられます。
今後は人間とボットの境目はさらに薄まっていくようなコミュニケーションをとることでボットは生活に入り込みやすくなるということは、すごく重要なトレンドとして頭に入れておきましょう。
また、botterから洞察できるビジネスチャンスは、ボットのようなサービスを今後大きくしていくためには、非エンジニア、一般家庭など、一般の中にボットの恩恵を入れていかなければならないということです。それができなければこれ以上は広がっていくことはないでしょう。
このときにbotterから分かる一番重要なインサイトは「2度同じことを繰り返したくない」ということです。この価値観を持っているかどうかは非常に重要で、一般の人たちに対してこの価値観を伝えるコミュニケーションをしていくことで、「これはムダな作業だから簡単にボットでやってしまおう」という形に移行していくでしょう。

今回はbotterについてご紹介しました!
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