トライブ紹介 ジャパンマニア【2/2】
前回に引き続きジャパンマニアついて 3. ジャパンマニアの3種類のアプローチ、4. インタビューからわかる外国人が思う「日本らしさ」とは?についてご紹介します!
3. ジャパンマニアの3種類のアプローチ
ジャパンマニアは日本の価値にほれ込み、自分なりの視点で日本文化とふれあい続けることを生活の中心においているという価値観は共通で、そのアプローチにはいくつかの種類があります。
継承型マニア
日本文化に惚れ込み、日本に来てその道のプロに弟子入りをしたり、独学で知識を学び日本文化の継承を行う外国人。その道を極めようとする職人意識が高い点が特徴。
発信型マニア
外国人視点を踏まえながら、日本文化の良さを発信しているアンバサター型の外国人。情報発信やイベント活動を通じて日本と外国人を繋げるだけではなく、日本の魅力を外国人視点で日本人に伝えているのが特徴。
旅人型マニア
東京タワーや金閣などの定番な観光地を旅行して終わるのではなく、ニッチな観光地を愛好して旅行する訪日外国人。人気の観光地よりも自分が好きなスポットに対し て確固たる独自の視点を持っている点が特徴。
4. インタビューからわかる外国人が思う「日本らしさ」とは?
インタビューの中でピーター・ウォーレン氏は「日本のよいところは何か」という問いに対し「東京以外の人は相手の気持ちを考える」という発言がありました。これはとても本質を突いた回答で、ニューヨークもロンドンも東京も、基本的に都心部の価値観は世界中共通で、都市部から離れた地方にこそ、その国ごとの文化が根付いているということが、彼らの目を通すと分かります。
また、彼からすると「日本人は表と裏があり、本当に思っていることを読むのが難しい」と言いますが、その難しさを感じながらも、盆材の持つ美を分析的にではなく、単純に「何百年も生きている木が小さな鉢に入っていることがすごい」と語っています。
この発言から分かることは、生け花、盆栽といった日本文化の魅力を分析的に伝えようとするよりも、作品を画像として見せるような見せ方のほうが効果的ということです。
ほかの国の文化でも同様だと思いますが、インバウンド需要を捉えるためにはとても重要な視点といえるでしょう。
たとえば、ピーター氏の盆栽の話から、ビューティ系の商品アイデアのヒントを考えることがもできます。「ピーター氏の考える盆栽の理想の美は何ですか?」と尋ねたところ「無作の作」という答えがありました。つまり、これは「限りなく自然に見えるが実は人が作っている」ということで、こういうはっきりとした発言は日本人には難しいものです。外国人だからこそはっきりと分かる、こういった点がジャパンマニアの目を通して日本文化を見ることのひとつの良さといえるでしょう。
これを食に変換すると、「手間がかかっていなように見えるが、本当は手間がかかっているから真似しづらい」これが無作の作であり、日本らしさといえるのではないでしょうか。
もう1点、インタビューをおこなったジャパンマニアたちからは「日本文化に興味があるが日本全体には興味はない」という共通のインサイトを発見しました。
つまり、「日本が好き」という外国人は「日本全体や日本文化全体が好き」なのではなく、「興味のある個別の分野を通していくうちに、その後ろに広がる日本らしさに惹かれている」のです。このことから、日本の全体的な説明やざっくりとしたプレゼンテーションでは、日本の魅力を外国人に伝えることはできないということが分かります。
このことをしっかりと理解し、盆栽、生け花、版画という風に個別具体的なプレゼンテーションし、それらに触れた外国人の人たちが、その奥にある日本らしさに気づくという構造を意識したカスタマージャーニーやUXデザインをすれば、それぞれの日本文化を好きになってもらうことは可能でしょう。
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今回はジャパンマニアについてご紹介しました!
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